ついに完結…(泣) この作品は雰囲気のせいか、このままずっと緩やかに続いていくもんだと思ってたわ。 でもここへ来て、先輩たちの卒業やへーすけトリオの進路の話など、未来というか現実味がじわりじわりと押し寄せてきた( ;∀;)
それでもへーすけの飄々とした性格や周囲のマイペースさ、大人たちの勝手さ(笑)に助けられ、長谷さんの変化を温かく見守り、「このままユルくendがつくのかな」と思っていたら。
最後にあっくんが、自分の気持ちを涙と共にこぼしたところで私の涙腺崩壊(号泣)
あっくんが、あっくんが…
あの「耐える男」のあっくんが、絞り出したように「さびしい」と呟く姿に、心が震えないハズがない(涙) 今回だって自分の寂しさより、大人の事情やじーじの気持ちを裏切れないという、自分の気持ちより人の気持ちを優先させてしまうあっくんの優しさがわかりすぎて泣けた。
へーすけママが言っていたように、子どもの世界はとても狭くて、自分で選択して手に入れられる事ってとても少ない。 与えられた環境の中で、自分なりのささやかな幸せや喜びを見付けて生きている。 それを大人の都合で取り上げられちゃうなんて…。
多分みんなそうやって諦めを覚え、悲しみを乗り越えて大きくなっていくんだけど、あっくんがその時感じた感情に周囲が意外なほど真剣に向き合ってくれて、読んでいて切なくも嬉しく思った。 子どもの心の柔らかさ・温かさ・大きさを台無しにしてしまうのは、いつも大人たちだから。 そういう意味で、この作品に出てくる人物たちは皆、幼い存在に対して真摯だと思う。
へーすけも成長したなぁ(しみじみ) いまだに長谷さんが彼の何処に惚れてるのかは不明だけど(笑)、だいぶ人の気持ちを考えられるようになったよね( ・A・)
そして長谷さん、バレンタインの話、すごく良かったなぁ~。 人を好きになるのに決まりはないけど、表情はわかりずらいのに心の動きはとても共感できた。友達も良い子たちだね。
素敵な最終巻だけど、やっぱり寂しい(泣) でも、また読み返せばそこには彼らがいる。
さよならじゃなくて、またね。
その言葉どおりの、優しくて温かい1冊だった。