吉野万理子のレビュー一覧
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海辺に「おもいで質屋」があって、そこに住む魔法使いが、思いでと引き換えに、お金を貸してくれる、そんな噂が、子供たちの間に広まった。大人になると、踏み入ることができなくなる「おもいで質屋」。女子高生のリカと、魔法使いの交流を描く。
私が子供で、「おもいで質屋」が実際にあったとしても、思い出を質に入れたりしないだろう。どんなにいやな思い出でも。なぜなら、忘れることが、私にとっては、最大の恐怖だからだ。だから、魔法使いとリカが、お互いに大切な存在になれて、二人とも記憶を残していて、そういう結末にほっとした。辛いことも、悲しいことも、嬉しいことも、思い出があれば前に進んでいける、私はそう思う。たとえ、思い出す度に涙が溢れ、二度とあえない人のことでも、忘れたくはない。 -
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ネタバレ良い孤独と、悪い孤独。
そういう意味の名前をつけられた二匹の猫。
アメショのオスのソリチュードと、三毛猫のメスのロンリネス。
もともとは、横暴で自己中心的な有也に飼われていた二匹だったが
彼の恋人の亜沙美にひょんなことからロンリネスだけが引き取られた。
ロンリネスは、亜沙美の結婚のために、彼女の母がいる北海道に引き取られ
その母の死後は、ペンションを経営する夫婦のもとへ。
有也の家を出て、野良猫として生活をはじめたソリチュードは、弱っていたところを猫カフェの店長に保護された。
それぞれの人達が抱えていた孤独とわだかまり。
たくさんの孤独を見てきた二匹は、離れていても互いと通信する術を知っており、長い年月をかけて再会するまでの道のり。
猫同士が会話しとるよ。
あんまりこういう設定ってないから、ほほうって感じ。
人間の都合であっちこっちに連れ回される動物はつらいよねー。
有也があんなDV虐待キャラなのはちょっとよくわかんないけど
人間が孤独に飢えていようがなんだろうが、猫っていうのはもっと気楽に生きているんだろうなー。
猫ってかわいいよねー)^o^( -
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同居人の顔色を伺いながらビクビクして毎日張り詰めた状態で
暮らしていくなんて神経おかしくなっちゃう。
孤独より、そっちの精神的苦痛の方が私はイヤだと思いました。
DV・幼児虐待は人間として許せない。
そんなヤツは誰かと一緒に暮らすなんて考えちゃいけない。
ず〜っと孤独でいればいい。有也に対して嫌悪感バリバリっ!
出て行く亜沙美に猫の片方を押しつける有也の理由もいまいち
理解できなかった。仲がよかった二匹の猫ちゃんは人間の
身勝手さで10年も離れ離れにされに…。本当に腹立たしかった。
権輔も何だか冷たい人だなぁと感じました。
それなのに最後の方は有也や権輔、いい人っぽく描かれてる
気がするのが、ちょっと納得できないような…。
私は猫のかわいさを飼ってみて初めて知りました。
猫って人間の言葉を理解してるみたいとか、よく周りを観察
しているなーと感じることが多いし、お利口です。
とてもとても手放すことなんてできないです。 -
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男の子のような真純は、小学校の時から女の子にモテモテ。スカートなんてはいた事が無かった。とは言っても、中学生になれば制服のスカートをはかなくてはならない。そんな恥ずかしいことするなら、遠い私立の中学に行けば自分の制服姿を近所の皆には見られない。というわけで、東京の自由が丘から横浜のミッション系の女子中学に通う事になる。女子高なんてネチネチしていて…、と思っていた真純だが、正式なクラブへの昇格を目指す準クラブのサッカー部に入部し、気の合う仲間と出会った事で、予想していなかったような女子校ライフが始まる。
ちょっと類型的な感じがするけれど、軽く読める。明るい少女漫画のノリで中学生向きというよりも、中学にあこがれる小学校高学年女子向きかも。 -
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表紙がすごくかわいらしかったのと、タイトルの今夜も残業エキストラっていうのが語呂がよくていいなって思ったので買っちゃいました。
内容も小さな会社で働く女性の仕事の話がメインでなんとなく面白そうだなと思いました。
読んでみたら面白かったです。
主人公の紺ちゃんが優秀なキャリアウーマンって感じじゃないのが共感できていいです。私も働き始めたらあんな風に空回りとかするんじゃないかなって思いました。
憧れの大賀センパイもいいですね。きっとこういう憧れの人がいたらつらい仕事も楽しくなっちゃうんじゃないかな。
章ごとにある紺ちゃんの変な短歌も好きです(笑)
エキストラ!の考え方がいいです。
大多数の人は「エキストラ!」な人生を送るんだから、その人生を十分に楽しみたいですね。 -
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以前読んだ『秋の大三角』より、ずっと良かった。
あちらは2005年の作品ゆえ、6年もたてば、筆力も上がるか……(笑)
普通の生活の中に、ファンタジーが入り込む、まさにエブリディ・マジックの世界なのだけれど、あまりに普通の小説の顔をしているので、本当にファンタジーなのかどうか、いつも疑いながら、何度も読みかえしてしまう。
その不思議な導入がこの作者のテなのかもしれない。
さて、本書。
イメージとは程遠い魔法使いが、20歳以下の子どもたちのおもいでを買ってくれる海辺の町が舞台。
その家に出入りする遙斗と里香・・・・・それぞれの物語が動いていく。
私はかなりツボにはまる。
不自然な感じは否めないところも多々あるけれど、でも好き。
いまどきの10代の女の子の恋愛模様がきゅんきゅんしてしまう。
いじめへの対処もお見事。あ~、こんな風にできたら、すっきりするだろうな~
二十歳になること、乗り越えていかなくてはいけないこと、
忘れてはいけないこと。
そんなものに、久々に胸うたれ、何度も繰り返し読んでしまった。 -
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ネタバレベンチャー企業に入社三ヶ月目の紺ちゃんが、憧れの先輩や一筋縄ではいかない取引先などに囲まれ成長していく物語。
「人生のクライマックスはいつだったか?」この小説を読み始めて最初に問われる問いだ。ちょっぴり地味で、自分に自信がなくて、太陽のように温かい先輩がいて、ちょっと気の合わない後輩がいて。主人公の紺野のポジションというのは、働く現代女性にとって近いものがあるのだと思う。だからこそ彼女が直面する問題は非常に身近で、彼女がとる解決方法が時には参考に、時には反面教師となるのだろう。私たちもエキストラで、舞台の中央には決して登場できないかもしれない。それでも「!」が上についているエキストラを目指しているのかもしれない。
冒頭の質問に対して、今が最高です、と答えられたらどれほどよいか。やや紺野の色ボケ感には辟易するが、できる憧れの先輩を救うのもやっぱり紺野なのだから。社会のために仕事をする、仕事をするのは世の中の役に立ってほしいから。そんな初心に返らせてくれるお話だった。