シギサワカヤのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレもし、あなたが生まれたとき、「20歳」まで生きられないと宣告されたら
あなたはどのような人生を歩みますか?
不貞腐れ、自暴自棄になってダラダラと毎日を適当に生きますか?
それとも、その運命の日までノンストップで全力疾走して生きますか?
はたまた、そんなのその状況になってみないとわからないと言いますか?
主人公の育は、少しでも運動をすると呼吸が苦しくなります。
毎日一錠4000円もする薬を飲み続けなければなりません。
幼い頃から何度も入退院を繰り返し、次に生きて家に戻って来れるかは、本人にも、家族にも、医者でさえわかりません。
でも彼女は生きる行為をやめなかった。
今日をなんとか乗り切り、明日を引きづり寄せようと必死にもがきます。
こんな話を聞くと
「またお涙ちょうだいのお話ですか…、はいはいセカチューセカチューwww」
と思いますよね。
僕も実際そう思いましたよ。
でも、個人的にはこの漫画で泣けるところなんてほとんどないです。
むしろ、主人公の生きる執念が強すぎて、正直ゾッとしました…。
この漫画を読んで僕は一つ理解しました。
生きる力。
それは今日という日を精一杯生き、そして明日を手元に引き寄せる強さ、
明日を渇望する願いの強さなんじゃないかと。
シリアスな話ってわけでもないです。
むしろ、この話は幸せをしっかりと噛み締める話でもあります。
全一巻、是非読んでみてください。
余談ですが、禅の有名な言葉に「日々是好日」というのがあります。
この言葉は文字通りに解釈すれば「毎日が平和で無事の日である」という意味です。
しかし、実際の意味は
「毎日が最良の日とは限らない。雨の日もあれば晴れの日もあるように、様々な問題が起き頭を悩ますかもしれない。しかし、どんなことがあろうともこの日は二度とこない。一瞬一瞬を精一杯生き、その一瞬を積み上げて一日を過ごす。それができればまさに「日々是れ好日」なのである」
という意味なのだそうです。
僕の座右の銘の一つです。
まぁ、なかなかこの言葉通りにはできないですけどね…。 -
Posted by ブクログ
商業誌掲載分3つ(「あなたさえいなければ。」)と同人誌作品再録7つ、書き下ろし短編2つという構成で、ほとんど同人誌分。商業誌でしか追っていない人はほとんど書き下ろしみたいな物で嬉しいし、自分のように同人から追っている人間も、細かく別れている作品が1冊にまとまってくれていて嬉しい本。
個人的には雑誌“楽園”掲載分の「あなたさえいなければ。」すげぇ好み!いや、主に理系クールビューティーな彼女が風邪引いて思わず本音ぼろぼろのデレ状態になる、とおいうシチュエーションに夢広がりまくリングですよ。
シギサワカヤの作品はほとんど(というか全て?)が恋愛を中心とした話なんですが、この短編集で多彩な恋愛模様をかき分ける巧さがよくわかります。
「世界の果てで待ち合わせ」のようなノーフューチャーな感じの近親相姦話を作ったかと思えば、「ひみつのことば」のちょっとした男女の会話から情事へ繋がる話を描いたりもする。
共通するのは、一種の「アブノーマル」さと、「墜ちる感覚」でしょうか。
ありそうでなかったシギサワカヤの短編集。個人的にかなりオススメな作家さんであることもあるけど、著者を知らなかった人も、短編集と言うことでまず最初に手を出してみるのにオススメじゃないでしょうか。(他作品は長編が多いし、作品によってちょっとカラーが違うので)
知ってる人は間違いなく買いだし、知らなかった人は是非この機会にシギサワカヤの魅力を堪能してください!