南木佳士のレビュー一覧

  • ダイヤモンドダスト

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    心に残る本の一つである「阿弥陀堂だより」の作者さんの芥川賞受賞作で、4つの短編から成り立っていて、どれもこれも淡々と話しが進んで行きます。
    どの話も命に向き合った話なのだけれども、押しつけがましさが無くてあくまでもその時間を切り取って窓から覗いている感じでした。「この話から何かを感じろ」と言われているのではなくて、置いてあった素敵なものを自分で勝手に見て、大事に折りたたんで胸の内ポケットにしまい込んだような気分です。

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    2015年09月21日
  • 医学生

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    これから医者になろうとしている物が読むにはもってこいの作品だった。自分が医学部に入ったあと、どのような過程で医者になっていくのか、大まかに把握できた。医学部に入っても、これといって医学部らしいことをまだ勉強しておらず、医者になるんだという気持ちがうすれてきていたが、この本を読んで、これからも医学部で頑張っていこうと思えた。

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    2015年03月27日
  • ダイヤモンドダスト

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    第100回芥川賞受賞作「ダイヤモンドダスト」を含む四編.

    「冬への順応」浪人時代に好きだった人が末期の肺癌で自分の病院に入院してくる.
    「長い影」カンボジア難民医療団のOBの同窓会でのできごと.
    「ワカサギを釣る」カンボジアで知り合った男性と信州でワカサギ釣りをする.
    そして「ダイヤモンドダスト」.

    どれも,日常に死が寄り添うような話.センター試験に出題されたという「冬への順応」も心にしみるが,看護士の主人公と幼なじみの淡い恋愛(といっていいんだろうか)と,主人公の父親と末期癌の宣教師の心の交流とその死を描いた「ダイヤモンドダスト」が重層的で読み応えがある.

    どれも重い主題を重くなりすぎ

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    2014年09月08日
  • 医学生

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    ネタバレ

    創立間もない秋田大学医学部に入った4人の学生の物語。医学部の学生がどんな思いで大学生活を送っているのかよく分かる。大学6年間に医師になる覚悟を持たなければならないところが、一般の4年制の他学部とは違うのだろうか。目的がはっきりして入学しているのだが、まだその目的に自信がもてない心のゆらつきが上手く描かれていると思う。

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    2014年08月10日
  • ダイヤモンドダスト

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    主人公はいずれも、心弱いながら心優しく、周囲から少し見下され、それでいてすがられる。ヒトがヒトと関わって生きるということ、医療がどれほど進歩しようともヒトは死を迎えるということ、それを自然体で伝える。他人の死どころか親の死とすら係わらない世にあって、ありきたりに生きる中にも避けられない、あたりまえをここに見た気がする。

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    2014年04月12日
  • 医学生

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    なんだか、読んでいるこっちまでも悶々としくる話だが、秋田大学の学生さんにとっては誠にもって不愉快な小説であろう。

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    2014年03月19日
  • 医学生

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    現役医師の著者による、医学生青春物語。
    医学部といえば秀才中の秀才が集まり、そして将来は人々にとって神様仏様のような存在になる人間が育てられる場所…というガリ勉で堅いイメージ。
    しかしそんな彼らも未熟な若者。同じように恋に悩み未来に悩み、時には無気力になり。。
    それでも試練や経験に学び、大人になっていく姿にすがすがしさを感じた。
    青春ってのは大人になってから振り返り、懐かしむものなんだ。

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    2013年04月15日
  • 阿弥陀堂だより

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    素朴でクセがない文章、悪く言えばあまり個性がないかもしれない。
    都会で汚れた心が田舎で洗われました、だけのストーリーにならなくてよかった。
    こんな風に好きなこととか得意なことして生きられたらいいよなあ。

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    2013年03月05日
  • 阿弥陀堂だより

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    小説もいいけど、映画がさらによかったなぁ。
    しかしながら、この人の文章は静かな感じがして、好きだ。

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    2012年11月03日