江川紹子のレビュー一覧

  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち

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    教団の中におられた方々により生々しいエピソードが語られている。生きづらさを感じやすい現代社会において、特に未熟な若者の拠り所となってしまうのだろう。
    入信し、犯罪に加担してしまった方々が共通していうのは、『何か違うかもしれない、という自分の感覚を信じればよかった』ということ。そう思う瞬間はあったということだ。
    もちろん健康セミナー、瞑想、ヨガなどが全てカルトではない。
    友人関係とと同じように、つかずはなれずができるような距離感が大切。
    信じすぎるのも要注意なのである。

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    2025年07月21日
  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち

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    オウム真理教って超裕福な開業医の家庭に生まれて、慶応附属に通ってた人まで居たんだよね。

    江川紹子
    早稲田大学政治経済学部を卒業後、神奈川新聞に入社。5年9か月間、社会部記者として務めた後に退社し、以後フリーランス。2020年4月から神奈川大学国際日本学部でカルト問題、ジャーナリズム、メディアリテラシーなどを教えている。

    「本来、このようなものにはかかわらないのが一番です。しかし、彼らの手口が巧妙であるために、全く気づくことなく、いつのまにかかかわってしまうこともあるかもしれません。  その場合、どうすれば問題のある集団だと見分けられるのでしょうか。  重要なことは、彼らが本来は断定したり断

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    2025年06月04日
  • 「歴史認識」とは何か 対立の構図を超えて

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    日本の歴史認識は、この本が決定版だという事にしたら駄目かな。正直、外交における戦略的態度、国民向けのポーズ、平和主義的な偽善がごちゃ混ぜになって議論の質が下がって、分かりやすいように「右と左」にハッキリ離れていないと、その立論が難しい人たちが一定数存在する。

    30万人の虐殺は無かったというのは国際的にも否定派が主流だが、戦争法への違反があったのは事実だし、賠償放棄した国に対し、その感謝は忘れて逆撫でするような世論形成もしている。仮に、戦争せざるを得ない状況に追い込まれていたとしても、そうした状況と結果的にそれを回避せずに戦争を起こした責任は免れない。

    本書ではそうした中立的な言説が述べられ

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    2025年02月02日
  • 「歴史認識」とは何か 対立の構図を超えて

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     歴史認識は、加害側被害側それぞれで見方が異なり、そこにイデオロギーが入るため真逆の認識となり、どちらが正しいかの答えが出るものではない。本書は今の世情で色分けするなら、左側の主張にも見えるが、論理主張が合理的かつ公平で、色分けして考えることがナンセンスに感じた。善悪二元論ではなく、自分なりの考えを持つには、客観的公平に書かれた資料から判断し、自分なりに咀嚼するしかないと改めて思えた。人間が書いている以上、当人の主観や価値観が入り込むのは当然で仕方ないが、本書は偏った思想に立脚しないように客観的事実と合理的な思考を提示する努力が感じられ、自虐でも独善でもなく、左右の色分けなしに言うべきことは主

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    2024年12月15日
  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち

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    ジュニア向けだがとても分かりやすく大人にもお勧めしたい。
    忘れてはいけない事件だったし、これからも教訓として記録を残していくべきと思う。
    「カルト」とは何か、なぜ「カルト」に引き込まれるのかを詳細に解説しており、加害者の証言は当時を知る自分にとって生々しく、悲しい気持ちにもなった。
    巻末に紹介されている参考文献も読んでみようと思う。

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    2024年06月27日
  • みんなの宗教2世問題

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    エホバの証人の2世の方で、臨床心理士の資格を取り、スクールカウンセラーをされている方の言葉が、とても強く切実に響きました。
    ぜひ多くの人に読んでもらいたい本です。

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    2024年03月30日
  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち

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    オウムに入信し、凶悪事件を起こしてしまう人達はなぜそうなってしまったのか。そもそもオウムがどうしてこんなに力を持つことになったのか。時代の背景から、どんな人でもそうなってしまう可能性があることなど、とても、分かりやすく詳しく書かれていた。宗教に全く関心がない私だが、もしかしたらなにかをきっかけにカルトに関わってしまう事もあるのかと怖くなった。裁判でみんなが口を揃えて言っていた「疑問や違和感を持った時に、自分を信じればよかった。それを見逃し続けることで、自分では何も考えないで言われたことを行うようになっていた。」マインドコントロールは恐ろしいことだが、実は今でも会社や学校や部活や仲間うち、そんな

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    2023年12月03日
  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち

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    一言で表すのは難しい。カルトの怖さ、自分には関係ないと思っても時代の背景や自分自身の心の弱さから判断ができずにのめり込んでしまう可能性がある。
    なぜ頭のいい人がオウムにハマるのか知りたくて購入したが時代の背景や自分自身の生きていく意味や人生に悩んでその回答として宗教にハマる、というのが分かった。
    また小説と違い現実世界で起きてしまった出来事で読んでいて恐ろしさも感じた。
    オウムではなくボランティアなどに出会えばそちらにのめり込んでいた可能性もあると書いてあり、出会いも関係するのだなとも腑に落ちた。

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    2023年11月26日
  • 「歴史認識」とは何か 対立の構図を超えて

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    村山談話にも関わった著者なので偏りが大きいかと思ったら、非常にバランスの取れた批判が多く、特にリベラルや左派への批判はとても考えさせられました。

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    2023年08月10日
  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち

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    壮絶な話だった。
    カルトは怖い。
    そして、「自分は大丈夫」という考えは危険。

    本の中で何度も出てくるのが、
    「自分の感性を大事に」
    ということ。

    論理的に判断することや、他者からのアドバイスを聞くことなども大切だけど、自分の直感を大事にすることが1番の自衛になるのだと思った。

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    2022年09月10日
  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち

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    面白くて一気に読み進めた一冊。
    どんな人がカルトに取り込まれてしまうのだろうかと疑問に感じていたが、これを読んで誰でもカルトに取り込まれる可能性があるのだなと、元幹部の生い立ちを読んで思った。最初から新興宗教に対して懐疑的な目を向けていたり、立派な社会経験を積んだ人でさえも、一歩間違ったらカルトに取り込まれてしまう、それこそ事故と変わらないもので、だからこそとにかく近づかない、おかしいと思ったらすぐ逃げるなど、関わらないことが一番の安全策であり、これ以上の対処法はないのだろうなとも思った。

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    2022年07月20日
  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち

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    善良な若者がカルトに囚われる様子がホラー小説ばりに恐ろしい
    オウムをたまに放送される特番くらいでしか知らない私と同世代の若者たちにぜひ読んで欲しい
    特に5章の引き寄せられる前には必読だと思う

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    2022年07月13日
  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち

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    自分と誰もの中にもオウムはあると思わされる。

    私はカルト二世なのだが教祖の性格や反対者への圧力のかけかたがそっくりでわろた。

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    2022年04月05日
  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち

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    ネタバレ

    「カルト」はすぐ隣に 
    オウムに引き寄せられた若者たち

    江川紹子氏による作品。
    2019年6月20日第1刷発行。

    江川紹子・・1958年8月4日東京都生まれ。
    千葉県立船橋高等学校を経て、早稲田大学政治経済学部卒。
    神奈川新聞社の社会部記者を経て、フリージャーナリストになる。
    新宗教、災害、冤罪のほか、若者に悩みや生き方の問題に取り組む。
    1995年一連のオウム真理教報道で菊池寛賞を受賞。

    本書は岩波ジュニア新書ということで小学校高学年、中学生、高校生向けに分かりやすく書かれている。
    もちろん当時を振り返るのに本書は有効なので、社会人にもおすすめだ。
    1995年はターニングポイントと言え

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    2021年12月07日
  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち

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    実によくまとまっている。学生向けに書かれていることもあってオウム関連の本の中で一番読みやすいと感じた。

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    2021年10月27日
  • 「歴史認識」とは何か 対立の構図を超えて

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    嫌韓・嫌中、戦争責任など。極端な意見のぶつけ合いになりやすい問題について分析し、どう取り組みべきかをわかりやすく示してくれる。日本がこれまでやってきた戦後処理について自虐や独善に陥ることなく、日本が世界に先んじて進めてゆこうと。誠実な学者の仕事。とても良い本だった。

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    2021年09月01日
  • 「歴史認識」とは何か 対立の構図を超えて

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    ネタバレ

    韓国などと「歴史認識」問題について大もめにもめるようになった時、そもそも「歴史認識」とは何ぞや?そんなもの百人いれば百通りあるだろう?と謎に思って勉強しようと手に取った本。

    「日本では1990年代以来、「歴史認識」はある特定の歴史にかかわる言葉としても使われている。」
    (はじめに ⅰ)

    第一次世界大戦以降の戦争と、日本の他欧米列強の植民地支配問題から、戦後日本がどのように戦後処理、戦争賠償問題にとりくんできたか流れがよくわかりました。冷静な文章でできるだけ偏りがないよう解説をされているのでとても読みやすく、謎に思ってたこともすっと頭に入りました。良書だと思います。
    慰安婦問題は世界的な人権

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    2021年02月18日
  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち

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    オウム真理教というと、どこか人ごとで自分とはかけ離れた人たちが起こした凶悪な事件だと思いがちだ。でも実際に入信した人たちを知ればそうでもない、つまりごくごく普通の人(ただし、優しく少し考え過ぎになる面はありそう)がカルトにハマるのだということが分かる。

    オウム真理教について、麻原や入信者や彼らが起こした事件やカルトにはまらないためにはどうしたらよいかなど、基本的なことがこの本から学べる。

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    2021年01月20日
  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち

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    オウム真理教は無害で愉快な新興宗教と思われていた。麻原彰晃や弟子たちは普通にテレビ(ユニークな教えで今若い人に人気の宗教という軽めの立ち位置)に出ていたし、一般雑誌の表紙になっていたこともあった。その事で安心して気軽にオウムのヨガ教室に参加し、取り返しのつかないことになった人もいた。(この本にも書かれている通り、マスコミにも責任があると思う)江川紹子さんはそれより前からオウムの危険性を察知していた。本当に長い間、真剣に、実際殺されそうにもなりながらオウムと関わっていたわけである。
    当時から江川さんの見た目はあまり変わってない印象を受けるが、オウムがマスコミで話題になっていた時、実はまだ30歳を

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    2020年07月24日
  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち

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    オウム真理教についてまとめた本
    宗教とはやっかいなものだなと。新興宗教は時間の洗練がない分危険度が高い

    答弁がうまいことと正しいことは違う。
    昔の人はコックリさんやノストラダムスの大予言を信じ、テレビでオカルト超常現象やオウムを楽しんでいた
    答えが出ない問題に答えがほしい人に、うまく答えてあげていた

    「自分の頭で考えることを放棄してしまう」信者
    問題のある集団、断言したりできないことを断言していないか

    オウムの中にも学歴社会はあった
    情報を遮断しようという試み

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    2020年06月14日