江川紹子のレビュー一覧

  • 「歴史認識」とは何か 対立の構図を超えて

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    聞き手の江川紹子さんによる解説より(P.232):「『歴史認識』を問い直すことは、他国とのつきあいをうまくやるためではなく、日本がどういう国であろうとするのか、つまりは日本の”国柄”を考えるために大切なのだ。過去を振り返るためというより、将来の日本のありようを決めていく土台として、『歴史認識』は重要なのだ。」

    P.83「『歴史認識』の問題を考えるとき、国家間関係、外交関係だけをみていては、全体像がみえてきません。多様なメディアに示された社会の動き、文学作品、映画などにあらわれる人々の意識をとらえなければならない。」(この点は、並行して読み進めている益田肇「人びとの社会戦争──日本はなぜ戦争への道を歩んだのか」(岩波書店)に共通する指摘。)

    日本の戦後史に疎いこともあり、初めて知ったり、驚いたことも多々あったが、インタビューに答える形のためか、非常に分かりやすくまとめられている。

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    2026年01月24日
  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち

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    先日の参院選の、特にSNSでの書き込みに危惧を抱いていたところ、この本を知った。
    主な題材はオウム真理教の事件だが、それ以上に「カルトは特殊なもの・特殊な状況」「自分が関わるものではない」、という認識を壊してくれる。
    オウム事件をリアルタイムで見聞きし、作者の江川紹子氏を始めとした多くの人達の活動も見てきた時代の人間の1人として、この本は全ての人に読んで欲しいと思う。

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    2025年08月03日
  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち

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    冒頭の、普通の若者がオウムに傾倒した理由が知りたい、というのはまさに私の問題意識と重なるところであった。

    ただ、各死刑囚の背景などを断片的に知るだけでは、途中までは確かに分かるなと思うところもある(世の中の大人がつまらなそうに働いていて将来性を感じられない、女性にモテなくて辛い、、)が、そこからヨーガ、霊、といった方向に傾倒してしまうのは、今のところどうしても理解できない。途中から一気に確変が起こったように傾倒しているように見えていた。

    中でも共通している傾向(時代背景的な分析):
    ・尾崎豊など、バブル景気の中働き詰めの大人たちに対する反感を持つ若者の増加。経済格差の拡大。→現実世界では真の幸せは得られないのではないか、という思い。1974年にはノストラダムスの大予言などオカルト系が流行。テレビでもスプーン曲げなどが当然のように取り上げられた。
    ・ハルマゲドンからの「人々の救済」というストーリーに自分の生きる意味を見出す

    一方で、元信者(実行犯役の運転係などを務めた杉本繁郎)の手記をみると、少し傾倒してしまうのも分かる気がした
    ・厳しく悲観的な両親に承認されず苦しんだ幼少期
    ・宗教や神を信じた時に良い体験が起こる。神に祈った1週間後に自分の条件にピッタリ合う就職先が見つかる、など。
    ・自分個人での修行に限界を感じ、さらにレベルを上げるには良い指導者(グル)に出会わなければという思いが募っていった
    ・目の前で神秘体験を見せられ、また自分自身の身体にも神秘体験を感じ修行レベルの高さを感じさせられる(炎が動く、幽体離脱など)
    ・数分会っただけの指導者が自分の苦しみ、病のことなどをよく理解して、家族よりも深く心配してくれる
    ・人生の意味がわからない、と思っていたときに、「我々の「真我」は未成熟であったために、宇宙のビックバンの影響で、全てが満たされたニルヴァーナ(涅槃)の世界から、この迷妄の世界に引き摺り込まれてしまった。そして、転生を繰り返し、修行によって魂を成熟させ、ニルヴァーナの世界にとどまれるようにしていくことが、我々が生まれ死んでいく理由であり、今生において積んだカルマによって死後どこにいくのか決まる」という人生の意味を固定してくれた。
    そして、自分がいかに輪廻から解脱し、ニルヴァーナに至るか、が最大の関心事となる。解脱へと至るには、六道輪廻(地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天)の世界を全て知り尽くし、最終解脱した麻原をグルとして仰ぎ、その指示に従うほかない、と信じた。
    ・麻原を裏切れば、無限地獄に落ちる、という刷り込み。目の前で殺される人を見たことによる裏切りへのさらなる恐怖。
    ・ホーリーネームを与えられ、現実の自分とは切り離された自己として存在する
    ・自分も誰かを殺す、殺してしまったからにはもう現実世界には戻れない、という気持ちが強くなる。さらにポア(魂を高い世界に引き上げること)をしたのだから、魂を救済したのだ、という物語の中に自分を留めておくために、麻原を絶対とする世界観の中に閉じこもり続けた。
    ・さらに何か正しくないのではないか、という思いが湧いても「君たちが今からやろうとしていることは、その意味が君たちにはわからないかもしれない。しかし、私の長い長い救済計画においては、大変深遠な意味があることなんだよ」と、いうことを思い出し、わからないが意味のある救済なのだと自分自身を納得させていた。
    ・自分の頭で考えることを放棄してしまう状況だった。本来断定できないことを、断定し、真理などという言葉を使って自らの世界観にひきづり込まれていった。

    広瀬さんの話も興味深かった
    ・当初は宗教は、胡散臭いことを信じさせているから深入りしないでおこう、という気持ちがあった人だった
    ・でも一夜、「寝入りばなに、バーンという爆発音がして目が覚めると、尾骶骨からドロドロとしたものが頭に向かって流れていき〜〜」という神秘体験をしてしまい、これは一種の葛藤している時の脳の精神状態によるものらしいのだが、それを直前に読んだ麻原の、クンニダリーの覚醒だ、と思い込んでしまった。そしていくつかの神秘体験をするように(この体験自体は、ヨーガ、伝統仏教の修行でもよく見られるものではある)
    ・徐々に欲を捨てるような修行をしていき、自分で考えず、教祖の言うことに従っていれば良い、と言う状態へ。
    ・裁判でも、脱会するまでオウムが好きだった。解脱という人生の絶対的な目標に向かって修行している充実感があった。修行によって得られた体験に惹きつけられていた。と語った。
    ・事件について話し始めたのは、遺族の調書を読み始めてから。
    ・独房で考える時間を与えられポアに関する矛盾(帰依がないとポアできないはずなのに、サリン事件で亡くなった方は帰依はなくてもポアした、と断言されていた)ということに気づき、自分がしたことの恐ろしさに気づいた。

    なんだかすごく純粋無垢で、良い子な人たちがハマっていったんだな、ということをすごく苦しく思う。

    端本さんの、どんな立派な教えや権威や他のみんなが言うことよりも、自分の感性を大事に、と言う言葉、すごく刺さった。自分自身も、立派な教えに結構傾倒してしまうところがあるので気をつけたい。

    ミルグラムの社会実験のように、普通の人が、権威などの存在によって普段はしないようなことをしてしまう。

    自分が責任を持つと言う意識が欠如し、教祖に従ってしまう。政治に熱狂するのも、少しそう言うところがある気がする。自分の責任から逃れられる、苦しみを他のもののせいにすることができる。そういうことが良いことのような気がしてしまう。

    警察が機能せず、メディアも面白がって教団を取り上げた結果、信者が広まった、重大な事件に繋がってしまった、と言う背景もある。

    カルトとは何か?
    語源は、儀礼、儀式、崇拝などを意味するラテン語で、アメリカなどで生まれた急進的な新宗派を指す言葉として用いられるようになり、カリスマ的指導者を熱狂的に崇拝する信仰宗教団体を「カルト」と呼ぶようになる。
    そこから派生して、宗教に限らず、なんらかの強固な信念(教義、思想、価値観)を共有し、それを熱烈に支持し、行動する集団を「カルト」と総称するように。
    日本国憲法は、思想・良心の自由、信教の自由を保障しているものの、問題は、その信念を絶対視し、他人の心を支配したり、他の考え方を敵視したりして、人権を害する行為があるかどうか。(ここでは、「人権」という単語がテーマに上がってくる。)
    他人の人権と、自分の自由はどちらが優先されるんだろう、と言うのは少し疑問に思った。
    →chatgptと会話してみると、現在のところ、
    1.大枠──「自由か 他人の権利か」ではなく“両者の調整”
    内心(信じる・考える)の領域は絶対的で、国家が介入できません(憲法19条「思想及び良心の自由」など)。

    外に現れる行為(布教、儀式、組織活動、実力行使)は、国内法・国際人権法の共通ルールで「他人の権利・公共の安全」による限定付き保護となります。

    国際規約例:ICCPR18条3項「信教の表現は、公の安全・秩序・保健・道徳又は他者の基本的権利・自由を守るために必要な範囲でのみ制限可」
    欧州人権条約9条2項も同趣旨(公共の安全や他者の権利の保護を理由に限定可)
    ECHR
    日本国憲法12・13条は、すべての自由の「公共の福祉」による調整を明言
    →「公共」という概念を人が持っている、

    普通の人が、カルトに入り込むのは、マインド・コントロールという心理操作の方法が使われている。価値観の変容が起きると、監視や圧力などを受けなくても、それは維持され、自ら新たな価値観に基づいた行動をとる。
    どうやったらマインド・コントロールが可能なのか、気になった。
    西田氏の見解
    人の頭の中にある「ビリーフ・システム」と外側からもたらされる「情報」で説明される

    ビリーフ・システム:意思決定装置、思考回路で、誰もが自分の頭の中に持っている、これまで学んだ知識や道徳、理想などを使って物事を考えたり判断したりする思考回路のこと。
    これがカルトに入ると、新たな知識や道徳、理想などを植え付けられ、従来とは異なるカルトのビリーフ・システムが埋め込まれる。そしてカルトの思考回路ばかり使っているうちに、従来の思考回路は錆びついていく。

    そのうえ、カルトは入ってくる情報を制限する。マスコミ情報は魂が汚れる、などと教え込み、色々な情報に触れさせないようにする。教団内では、教団の情報のみを教えるようにする。
    →ビリーフシステムと情報を巧みにコントロールすることで、マインドコントロールが進み、自発的に判断してイルカのような気持ちになる。

    オウムの場合、出家制度も活用されている。

    カルトは宗教に限らず、政治的集団(過激派など)、経済的集団(マルチ商法)の中にもカルト性が高いところがある。

    見ていくと、憲法とか法律とか、そういうものを学んだ方が良い気がしてきた。それは、この世界で生きる人たちが、どのようにして生きていくべきか?を規定したものだから。これまで人間が積み上げてきたもので、今一般世界において了解されているものであるから。

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    2025年07月23日
  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち

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    大半がオウム真理教の事件の話。
    なぜ、善良な人間がおぞましい犯罪に手を染めてしまったのか。どのようにマインドコントロールされていったのか。
    カルトに限らず、こういった人たちから身を守る方法も書かれている。

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    2025年04月23日
  • 「歴史認識」とは何か 対立の構図を超えて

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    日本と中国と韓国の間で起きてきた歴史的事実は、理想と現実のはざまで両国が国民の納得を得られる苦心を積み重ねられてきた約束事やいきさつ、取り決めがある。それを一言で言い表すこと、説明することは難しい。
    そう感じさせる内容です。

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    2025年01月14日
  • 「歴史認識」とは何か 対立の構図を超えて

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    難しい問題「慰安婦問題」「侵略戦争問題」。その問題に対しての「歴史認識」の違いやこれからどう未来に進んでいくか。考えさせられる作品であり、語り手である大沼氏、聞き手である江川氏のやりとりも非常にわかり易く説明していただいていたと思う。

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    2023年12月03日
  • みんなの宗教2世問題

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    ネタバレ

    「カルトの子」に衝撃を受け、何度も読んでいる身としては読まずにいられないテーマ。宗教と発達障害の関係については考えたこともなかったけど、人生がうまくいかずに宗教に助けを求めることを思えば、生きづらさを感じやすい人たちがはまってしまうのはなるほどと思う。当事者のインタビューは読みやすかったけど、専門家のところはちょっと読み飛ばすところも。信田さよ子さん、久しぶりに読んだけど、やっぱ分かりやすかった。斎藤環さんとの対談のとこも。こういう本を読むと、あの高校時代のエホバの子を思い出す。今どうしてるんだろうなぁ。エホバの個別訪問が辛い思いをさせて、コミュニティへの帰依を高めるためだという意見にはなるほどーと思った。しかし、こういうのって誰が仕組んでいくんだろうな。金なのか権力なのか性的なものなのか、絶対どこかの少数がうまい汁を吸ってると思うんだよな。

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    2023年07月15日
  • みんなの宗教2世問題

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    ネタバレ

    宗教者、精神科医、ジャーナリストなどこの問題に向き合っている様々な専門家との対談や取材と2世当事者の声を集めた章が秀逸。
    むしろそこだけでも良かったのでは、と思うくらい。
    最後の方の章は著者自身の著作や宗教関連の文学や映像作品の紹介と見解が多く、興味を惹かれるものもあったが映像に関してはほとんど見ることのできないものが多いこともありちょっとうるさく感じてしまった。蛇足感がある、と言ったら言い過ぎだろうか。

    p253で著者が創価学会について、エホバの証人のように2世問題を唱えてる人や宗教被害を受けたと言っている人が実数からすると多いと思えない、ゆえにエホバが2世問題を生み出しやすい宗教と言えるかも、という趣旨のことを言ってます。2世問題というくくりの中で共通する困難さや生き難さなどもあるでしょうが、宗教の中身によって確かに問題の深刻さや複雑さはかなり違うだろうと思います。
    一括りでは解決できないところにどう対処していくかというところにまだまだ全然現状はたどり着いてないと思います。
    鈴木エイトさんが懸念するようにこの問題がコンテンツとして消費されてもやもやと終わらされないことを願っています。

    斎藤環さんが言うように、宗教をR20にするというのはかなり名案だと思います。私自身も子供のころから親の入信した宗教に結婚後も振り回され(本書に出てくる当事者の方々とは困難さは比較になりませんが)「何故自分に意志で入信したものでない宗教にこれほど神経をすり減らされなければならないのか」とその理不尽さに怒りをずっと抱いていたので、本当にそのような法律ができてくれたらどんなにいいだろうと思いました。
    …まぁ現実にはほとんど無理だとは思いますけども。

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    2023年07月08日
  • みんなの宗教2世問題

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    1章は聞書のためか整っていない文章に読み取りにくさを感じると共にとてもリアルに訴えかけてくるものがあった。3章の識者による宗教2世論はとても興味深く、宗教、特にカルトの問題をどう捉えるかの指針となる。特に釈撤宗氏の項で述べられているように宗教教団側の取組むべき課題を明確にし、2世問題を家族の問題だけに留まらせないように社会はしっかりと向き合っていかなくてはならないと感じた。
    宗教問題を取り扱った本や映画の紹介もあり、続けて手にしていきたい。

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    2023年04月27日
  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち

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    章ごとにそれぞれ分かりやすく展開されていてとても読みやすく、一日ですらりと読めてしまった。
    こういった本を読むのはほぼ初めてだったが、カルト宗教、集団の存在をより身近に潜むものとして感じることが出来る本だった。
    と同時に、そういったものへの対応策は一応ありはするものの、やはり誰しも迷いや悩みがあるタイミングで言葉巧みに誘われ入団してしまう可能性があり、人や場所との出会いの運によるところが大半を占めていると感じざるを得なかった。

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    2022年12月15日
  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち

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    岩波ジュニア新書ではあるが、
    大人が読んでも十二分に感じ入るところのある一冊。
    当時の社会情勢を知る年代であれば尚更。

    カルトに感するという事より、
    事件に関わった受刑者たちの半生の記録という部分が大きい。
    そして、それも「反省」であったり「後悔」をしている受刑者のみ。
    そこは読み物として興味深い。

    最後の章の、カルトからの防御策が、結局ところ
    「巧妙化が進み、100%見抜くのは無理」
    と言い切ってしまってるのは残念であり、恐怖も感じた。

    岩波ジュニア、もちろん10代の中高生にも勧めた一冊。
    もし、学生生活のため親元を離れるなら、その前に読んでおいてほしい。
    作中にあるように「100%防げない」カルトに対する、警戒心を少なからず持ってくれるであろうから。

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    2022年10月24日
  • 「歴史認識」とは何か 対立の構図を超えて

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    ある意味、日本人としては読みにくい著。
    愛国心や日本人として自認する中で、批判的に書かれているものの、事実がこうで、何故日本やドイツだけがこのように叩かれるのかということも書かれている。ネトウヨ本などが出る昨今に於いては何がfactなのかを確認しないものも増えている。この本は国際法の学者によるものであり、権威でもある方の著。信用なる内容で、自分の経験なども書いている。歴史認識問題を解決する中でマスメディアや各種のイデオロギー対立なども鮮明に書かれており、良書だと思う。

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    2022年03月12日
  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち

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    「オウム」の一連の事件について、テレビで見る程度の知識しかなく、関わった人々は自分とは遠い存在のような気持ちでニュースを見ていました。この本を読み、ごく普通の真面目に生きようとした若者が入信、犯罪を犯すことになったと知りました。身近にあるカルトについて知り、引き込まれないためにも読んでおいてよかったと思いました。

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    2022年02月25日
  • 「歴史認識」とは何か 対立の構図を超えて

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    聞き手語り手の形で書かれているのでとても読みやすかったが、考え続けるべきことをたくさん受け取った本。
    自分と違う意見なも耳も傾けて考えていくこと。
    論破、というのがもてはやされている今、考えるために大事な1冊。
    次の日世代に少しでもましな状態を引き継いでいくには。

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    2022年02月13日
  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち

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    現在二十歳の私は、私が生まれる前にオウム真理教という存在、そして地下鉄サリン事件という現代日本史上最も恐ろしいテロ事件の一つが起きたという事実はメディアや歴史の授業で学んでいた。また、私の祖母は事件当日、何となくに早めに出勤をしようと家をいつもより早く出た結果、幸いサリン事件に巻き込まれずに済んだという話を聞いたこともある。この本を読んで、私はこのオウムに引き寄せられた若者たちを他人事とはとても思えなかった。オウム真理教が生まれた当時の社会は、右肩上がりの成長を続けてきた高度経済成長がオイルショックによって崩壊し、狂乱物価や物不足などで社会が混乱し、人々の将来への不安が芽生えてきた。そんな時、『ノストラダムスの大予言』などのオカルトや超常現象を取り扱う映画や番組が流行した。またバブル景気による豊かさの陰で、会社員の過労死や学校でのいじめ問題が深刻化していた。そんな中で本当の豊かさとは何か、モヤモヤとした不満や不安に駆られる若者も多く、そんな思いで未知の世界へ引き寄せられていったのである。今の時代はどうであるか。バブル崩壊で不景気が続き、就職氷河期に突入、その後リーマンショックや新型コロナウイルス拡大の影響で多くの企業は打撃を受け、現在第二次就職氷河期と言われるまでになっている。それに加えて、東日本大震災から続く大地震、各地で豪雨などの異常気象は毎年のように我々を震撼させている。また、近い将来ほぼ確実に起こると言われる南海トラフ地震は東日本大震災の被害の10倍が予想されている。インターネットの発達により、匿名での誹謗中傷、いじめも深刻になっており芸能人の自殺などがメディアを騒がせている。そんな中2019年に10代を対象に行われたネットアンケートでは8割の人が将来に対する不安を持っていた。アメリカでは、コロナウイルスの影響で学校に行けなくなり、部屋に籠もりがちな多くの若者が鬱病や精神病に悩まされ自殺するケースが増加している。日本も同様にほとんどの大学がオンライン授業になり、入学生は一年間学校に通えない状態が続いている。私自身も将来に不安を持つ若者の一人であり、就職に希望も見えない。私自身も含めこの現代に生きる若者たちはこの著書に出てくるような若者たち同様オウム真理教のような未知の人生に答えをくれそうなカルト集団に惹かれてしまう可能性がある。だからこそカルトはすぐ近くにあることを自覚して、巻き込まれないように考えていかなければならないと感じた。

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    2021年02月21日
  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち

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     以前から「人はタンポポの種」という仮説が頭にある。
     運命という風向きで落ちた場所に花を咲かせるしかない。
     誤った指導者に巡り会ったのが不運の始まり。むしろ良心的で利他的な人々が極刑に処せられてしまった。(A級戦犯や極左ゲリラにも似た事例がある)。
     オウム事件の後にも、カルト宗教の被害者は数知れない。彼らにしてみれば「オウムなんて邪教にハマった奴らはバカだなぁ。その点、うちは大丈夫」という確信があったのだろう。
     参考文献に『よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話』が入っているのは、江川さん、目が行き届いている。
     自分は浮き世離れした人種が好きで「よく宗教勧誘に来る人」も部屋に招き入れて、話をうかがったりするのだが、「この人がオウムに入っていたら、喜々としてサリンをバラ撒いたんだろうな」という所感を抱いたことがある。
     

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    2020年09月09日
  • 「歴史認識」とは何か 対立の構図を超えて

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    著者は2004年に東大で慰安婦問題を通して歴史を考えるゼミを実施、村山富市や上野千鶴子などそうそうたる講師を招くが、当初ご受講登録者はたった1名。焦って二次募集を行いやっと9名集めたらしい。そのゼミの内容をもとに慰安婦問題に関する本を発行したらしい。
    東京裁判、サンフランシスコ講和条約などについて、アメリカや中韓の認識など書かれていてわかりやすい。A級戦犯が祀られている靖国神社を参拝すると中国から猛烈に批判されることについては、周恩来が「感情で政策を決めてはならない。日本の人民も一部の軍国主義者の犠牲者だ」と言って戦後賠償を放棄したから中国人民と日本人民の共通の悪であるはずのA級戦犯をなぜ参拝するのかという認識、と分かりやすい。でも著者の認識で説明が終わっているところも結構多い。「東京裁判は寛大な判決だった」は東京裁判に関する本がいくらでも出ているから良いとして、サンフランシスコ講和条約はこの本で読んでも中国韓国インドが参加しなかったり、ソ連が調印しなかったり、アメリカが独善的に進めたことがわかるのに、「寛大だった」で終わっている。日本は市民を無差別に大量殺害した原爆や空襲についてアメリカに賠償請求をするべきではなかったのか?このことについては著者の考えだけで完結しないで先勝国の歴史認識という観点でもう少し掘り下げてほしかった。
    ところで、東京裁判では7人が死刑、有罪は25人。BC級戦犯が1000人以上死刑になったことを思うと寛大な処置。世界で日本のBC級戦犯がそんなに死刑になっていたことを今さら知った。
    戦勝国による裁判なのでアメリカの原爆投下などは弁護側が取り上げようとしても許されなかった。

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    2020年06月07日
  • 「歴史認識」とは何か 対立の構図を超えて

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    ‪第5章「21世紀世界と歴史認識」の素晴らしさよ。‬

    ‪世界の近現代史をこれほど的確にまとめ、それぞれの立場の歴史認識がいかに不確実であるかを説いている内容に感銘を受けた。‬

    ‪右派左派的な自らの立場に囚われすぎた本や報道が多い中で、貴重な本だと思う。‬

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    2020年06月01日
  • 「歴史認識」とは何か 対立の構図を超えて

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    どちらかと云えば自分は右寄りなので、最初から日本の侵略戦争を前提としたお話には、読み進めるのに抵抗もあったが、何と言っても日本軍が1000万人以上の人々を殺戮したという事実は直視するしかないというスタンスに立ち戻れば、しごく真っ当なお話でした。
    そんな著者でも、韓国メディアの反日姿勢の強さは異常だと感じておられたようで、我々俗人と同じで安心しました。

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    2020年01月03日
  • 人を助ける仕事(小学館文庫)

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    いいことも
    だめなことも
    楽しいことも
    苦しいことも
    良かったことも
    良くなかったことも
    あらいざらい
    全てをさらけ出して
    なお
    この仕事なんです

    37人の「若者」の
    その 潔さ が
    見事に描き出された一冊です

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    2019年06月14日