アミューのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレチカとナツの、先輩後輩として育ててきた信頼関係が
ここに来て少し変化するのが良い。
ナツは親友というわけではないにしろ宇月への思い入れはやっぱりある訳で
察してくれるチカは優しいし、すっきりした性格だと思う。
「同情しないし、後悔して反省しろって思うけど別に不幸になってほしいわけじゃない」
という感覚、とてもよく分かる。
宇月を全国大会に誘うところもチカらしい。
教頭先生も、堂島のおばあちゃんも
登場当初から考えたら随分丸くなったものだ。
実際こういう問題が起きたら、いくら事前に大人に話しておいても
臭いものに蓋で出場停止にするのが丸いと思われそうだし
出場できても周囲から変なめでは見られ -
Posted by ブクログ
ネタバレ自分が気づかないふりをしてきたせいでこうなったと後悔するナツ。
由永が今気付けたから大丈夫と言ってくれるのがいつになく強気で励まされる。
また自分を犠牲にしようとするチカを、さとわちゃんとおじいちゃんの言葉が救ってくれた。
宇月はチカを追ってきたのなら、どうして最後まで追いかけないのだろう。
勝手に置いていかれたと思わないで追いかけて
一緒に箏をやるくらいまで追いかけたら或いは
幸せになれていたかもしれないのに。
哲生が「一緒に落ちたら引っ張り上げてやれねぇだろ」と言うのが恰好良い。逃げ場になってあげるつもりでずっとそばにいたのだ。
宇月は一緒に落ちるのが自分の正義だったのだろうけれど
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Posted by ブクログ
ネタバレ酷いタイミングで登場してナツのことも曝露する宇月。
サネたちは兎も角、『真面目』な武蔵が割って入る勇気がすごいし
表情から察して「似てない」で済ませるチカの漢気。
ナツが入部を後悔する程手に入れて嬉しかった仲間との日々。それだけみんな一緒に濃い時間を過ごして来たのだ。
さとわちゃんも恰好良過ぎる。
みんな事情を分かってくれている状態なのは、2人からしたら申し訳ない気分にもなるだろうが心強くもあるだろう。
自分も初めて会ったときチカを傷付けたと言うさとわ。
本当に、傷つけた側だけが覚えていてされた側から嫌なものが全て消せるなら良いのに。
一方でチカはチカで後悔をしていて。
退部届を先生に預ける -
Posted by ブクログ
ネタバレ卒業したら一緒に弾けなくなるという話をしていたところに、みっつの家庭事情が発生。
当たり前に思っていたことが崩れて
こうやって一緒にいられなくなることもある。
ナツの言う事は正論だけれど、言い方を考えてあげて欲しいとはどうしても思う。
追い詰められていくみっつの心情に苦しくなった。
もう本当に駄目だ、というところに哲生、そしてみんなも来てくれて嬉しくなる。
きっと、お前は、俺等の立場でも同じ事したよ、という言葉も優しい。
ナツの言ったことを、初めて自分から関わろうとしてくれたよねと言う武蔵。
よく見てくれているし、言い方が優しい。
意見が違ったり、ぶつかったりしても=拒絶じゃないわからない -
Posted by ブクログ
ネタバレ放心して拍手をするのを忘れるほどの演奏。
中々聴けるものでは無い。
さとわが母が来てたと言った途端、みんながお母さんとさとわを会わせなきゃと思う。
この結束が名演を生んだと思う。
お母さんが聴きに来てくれただけでなく、さとわを探して謝ってくれたことに感動した。
かずさは相変わらず憎まれ口ばかりだけれど、前に言ったことを取り消してくれたのは良い。
君たちが全てを注いできた青春に、順位をつけなければならない。
本気で全員全国へ行かせてあげたいと思って言ってくれていそうでグッときた。
読んでいても正直どこが一位になっても納得できるという丁寧な展開の中、
堂々時瀬が1位を勝ち取り、素晴らしかった -
Posted by ブクログ
ネタバレ箏曲に自分の大好きな数学を見た山本先生。
みんなに慕われ部を引っ張って来たのかと思いきや
ここに辿り着くまで誰も弾いてくれない曲を作り続けて来たとは。
珀音高校もまた、先生を全国に連れて行く夢を追っている。
おばあちゃんもさとわのお母さんも
武蔵のご両親も、他にもみんなが客席に揃っての天泣。
思わず立ってしまうほどの興奮。
昨今アンコールもスタンディングオベーションもただのお約束になってしまったが
本来のスタオベはこういう気持ちから立たずにはいられない興奮を抱えて立つ物だと思う。
会場のみんながきっと、彼らの演奏に空を見ただろう。