ドリアン助川のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
多摩川べりに住まう、ほんのわずかな縁で繋がっている人たちの切ない話。
繋がっているとは言え、互いの人生にはほとんど干渉することなく。それぞれがそれぞれの重さの人生を背負って生きているだけ。
読み終えて、あらためて気づいた。目次の前の中扉の言葉。
「目を覚ますと、風景は変わっていた。」
些細なことで、そんな自分自身の変化に気づくこともあるかもしれない。
そうであればいいな、と思う人の願いかもしれない。
そんなことを思いながら、すべての短編のあとに綴られた一篇の詩に目を落とす。
風景は変わらない。自分も変わらない。
ただ眠っていた間に、自分は流され、眼に映る風景も、いつの間にか時の経 -
Posted by ブクログ
3人の若者が、工事現場のアルバイトをするために離島に向かう。そこには、コンビニはおろか1軒のお店も無く、携帯電話は通じない。そして、そこにはピンザ(やぎ)が住んでいる。
離島でパラダイスのような自然のなか、自由に生きるイカレタ生活。そんな小説になっていくのかと思っていたら、そうではなかった。
若者たちは、島の生活に受け入れられたわけではなかった。
不自由な生活の上に、島の住民とのトラブル。
しかし、その生活の中、生きる目的を持っていなかった若者たちは、何かを掴み始める。
そして、ひとりの青年は、ひとつの大事なタネをみつけ、それともに島の暮らしを続けることを選択する。
命を感じる小説だった。そし -
Posted by ブクログ
装丁がきれい。本の中身そのまま。主人公が見る・経る風景の描写がきれい。
島の生活に憧れもあったりするが、見ないといけないものやらないといけないものが都会より多い分、関係性も密に入りくだっていくんだろう。
途中で挫折しそうになったんだけど、それは文章が読み難いとかじゃなくて、主人公の進む方向を見るのがちょっと怖くなって。
でも読み終えて、わかんないけど。
彼の選択がどうなのかとか。
選択してるけど、選択するように決まってたようなそんな気もした。
時々痛みを思い出すくらいじゃだめなんだよなと思った。
飯島さんの写真を見て、養豚場のこと、経済動物について考えさせられて、せめて残さないようにい