工藤美代子のレビュー一覧
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友人の先祖であるという山本五十六。その生涯を息子である義正氏を初めとする生証人の証言をもとに綴られた一冊。過去になされた批判や評価を再検討しているなど神格化されることが多い五十六を中立的な立場から考察している点など評価できる点は多い。ただ太平洋戦争以前でのエピソードは若干偏っているかなぁという印象。
五十六の人となりについて印象的だったのは、太平洋戦争開始後大本営が戦果について過大に報道し始めた時放った「人は真剣になると自然に口数が少なくなるものだ。・・・中略・・・国の中でも同じこと、報道など静かに真相を伝えればそれで十分だ。太鼓を叩いて浮き立たせる必要はない。・・・中略・・・与論指導とか国民 -
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朝ドラ「ばけばけ」、ヘブン先生のモデル小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの伝記。
日本滞在時だけじゃなく、ハーンの生涯を生まれから死ぬまで丁寧・簡潔に読みやすくまとめてうれています。
というのも、本書は30年ほど前に、NHKの番組「人間大学」の講師として著者がラフカディオ・ハーンを扱った際に作成したテキスト『ラフカディオ・ハーン 漂泊の魂』が、朝ドラに合わせて新たに文庫として出版されたものとのことなので、だらだらと長くはないのも納得です。
「ばけばけ」の主人公はあくまでも妻のトキ(小泉セツ)なのでヘブン先生がどういう人なのか、なかなか明かされない。ドラマでも少しずつヘブン先生(ハーン)の過 -
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『大山倍達との日々』真樹日佐夫(著)に次の様な記載がある。-- 笹川良一全空連会長が直接大山倍達に会って説得したいとのことで、会合の場として料亭を指定した。
技術部長として大山を遇する用意がある、といった話が持ち出され、1億円を提供するという話ががあった。大山は「
講道館と武徳会の2つがあった頃、日本柔道が一番レベルアップしたのと同じ様に、空手の世界に於いても、幾つかの流派が存続し合った方がプラスであろうと----」と答えたと。
笹川は「この話はこれまでだ。お互い裃は脱ぎ捨てようではないか」と応じたと。---
笹川良一という人間について、あまり知らなかったので読んでみたが、いゃー傑物であり、と -
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「何か言う人がいるのなら、記者会見でも文書発表でもして
やるから行って来なさい」
東日本大震災の年の5月。オックスフォード大学での学位
授与式への出席を躊躇していた彬子女王殿下の背中を押した
のは、父上である「ヒゲの殿下」こと寛仁親王殿下だった。
この時の父上の言葉が、涙が出るほど嬉しかったと彬子女王
殿下が語っているのを読んで、もらい泣きしそうになった。
私が長老殿下と呼ぶ、三笠宮崇仁親王殿下の長男・寛仁親王
殿下は平成24年6月6日にご逝去された。
生前の寛仁親王殿下と親交のあった著者による追悼エッセイ
が本書である。提灯持ち評伝ばかり書いている著者なので
二の足を踏んでいたのだが -
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ヒゲの殿下として親しまれてきた寛仁親王がご逝去されたのは一昨年のこと。
それ以前から皇室の枠には当てはまらない放埓なイメージは持っていたけれど、まさかラジオDJもされていたとの報道に驚いた記憶がある。
本書は生前寛仁親王と親交の深かった工藤美代子氏によって書かれている。
ノンフィクション作家の肩書を持つ彼女ではあるが、本書はノンフィクションと言うよりも随想といったところか。客観的と言うよりむしろ、“愛すべき殿下”という一貫したスタンスを取っている。
破天荒な立ち振る舞い、影での努力、愛すべき人柄、人知れぬ悩みやストレスだけにとどまらず、女性遍歴や信子妃との夫婦仲にまで話はおよび、文章こそ上品