福嶋隆史のレビュー一覧
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「読解力」に関心があり、何冊かその関係の本を読んできたが、今までで一番おもしろく、刺激的で、ためになった。例えば、旅と旅行の違いを「七つの観点」で考えるなど、何度も「なるほどな~」と膝を打った。子どもに教えたくなる、思考技術がいくつもあった。福島氏の別の本も読んでみたいと思った。
【真の読解力とはどのようなものか】
問いを自ら作り、その上で答えを出すこと。それができてこそ、真の読解力があると言える。
【発問力の三類型】
1 どういうことか? と問う力
2 どう違うか? と問う力
3 なぜか? と問う力
【読解力の三類型】
1 言いかえる力・・・同等関係整理力
2 くらべる力・・・・対比関係整理力
3 たどる力・・・・・因果関係整理力
【ふくしま式 七つの観点】
「ものを考える」ときに不可欠となる観点(ものの見方)が、七つある。
①「時間」の観点―時分秒/年月日/朝昼晩/春夏秋冬/過去・現在・未来/時間・期間の長短/遅速/時間の連続性・断続性……等
②「空間」の観点―上下/左右/前後/表裏/内外/遠近/高低/長短/広狭/大小/分布/密度……等
③「自他」の観点―自己・他者/主観・客観/能動・受動/自発・強制……等
④「心理」の観点―喜怒哀楽に関するあらゆる見方
⑤「五感の観点」―視覚/聴覚/嗅覚/味覚/触覚
⑥「目的・手段」の観点―目的・目標・方向性/手段・方策・解決策
⑦「プラス・マイナス」の観点―良し悪し/善悪/明暗/前進・後退/幸・不幸/益・害……等
観点というものは無限に存在するが、この七つは特に重要度が高い。
中でも「時間」「空間」「自他」の三つは、意識的に用いることによって思考力を格段にアップアップさせることができる。
【シンプルな三段論法】
因果関係整理に不可欠な技術。「なぜか」と問われたときは、原則として次の二つのどちらかで考えることになる。
〈1〉前件肯定パターン
(問い)「①は②であると言えるのはなぜか」
(答え)「①は③であり、③ならば②だから」
(問いの例)「ソクラテスは死ぬと言えるのはなぜか」
(答えの例)「ソクラテスは人間であり、人間ならば死ぬはずだから」
〈2〉後件否定パターン
(問い)「①は②でないと言えるのはなぜか」
(答え)「②ならば③だが、①は③ではないから」
(問いの例)「この鳥はカラスでないと言えるのはなぜか」
(答えの例)「カラスならば黒いはずだが、この鳥は黒くないから」
●読解というのは、いつも対比関係を見出すことから始まる。
●本文を言いかえながら対比の観点を整える。それを組み合わせて、主張をまとめる。これが読解の正攻法だ。
●学ぶとは、真似ぶことである。技術とは、真似できるものである。真似できないものは芸術と呼ばれる。 -
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学び
頭の中で物事の比較をしながら因果関係&具体と抽象をしながら話を整理することが以前よりもできるようになった。いわゆる理解力の向上に繋がった(頭にノートを広げて描いていくイメージ)。
上記ができることで、下記ができるようになった。
・目の前の話題に過去の知識も含めながら聞くこと
・比較することで比較対象との違いに疑問をくこと
・因果関係の矢印をより意識して思考すること
価値(実生活などにおける)
・営業、MTG、ラジオを聴いたた時の理解力、記憶の定着が増した。さらに、本質的な疑問を抱けるようになった。いわゆるインプットのレベルが上がったことで、質の高いアウトプットに繋がる。
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国語の問題の解き方のテクニックを紹介しているが、それらはただのテクニックではなく論理的思考に結び付くものである。タイトルに「偏差値20アップは当たり前!」とあるけれど、本書を実践すれば、偏差値以上の価値ある能力を身に付けられるだろう。
今の気持ちを言葉にするという練習があるのだけれど、それは問題を解くためだけではなく、子供自身が自分の気持ちを分析することにも役立つと思う。自分の気持ちを冷静に分析するのは大人でも難しいことのように思う。子供の頃からそれを身に付ければ、自分自身をうまくコントロールできるようになるのではないだろうか。
国語の点数だけでなく、論理的思考、冷静な判断も見につくように思う。正しい国語教育を見た気がした。
国語力に自信がない大人にも参考になるだろう。 -
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長年、国語単科塾を主催している著者が説く、国語力を高める方法を説いた書。
本書の主張は極めて明快。国語力を高めるには一定の「型」があるという。すなわち
”国語力とは、論理的思考力である。
論理的思考力とは、3つの力である。
3つの力とは、「言いかえる力」「くらべる力」「たどる力」である"
そしてその3つの力がなぜ文章を正しく理解し、科目としての国語の問に正しく答える礎になるのかという原理を説明したうえで、それらの力を高めるための具体的なステップが提示される。
理論的かつ実践的な一冊である。
本書を読むと、著者の著した問題集がなぜあのような構成になっているのかよく理解できる。子どもに問題集を与える前にまず本書を一読したほうが良いであろう。
というのも、著者のもう一つの主張が、教育の要諦は、まず「与え」、次に「待て」というもの。
親や指導者がまず「型」を教え、そのうえで子どもに実践させ、少しずつ手をはなしていくことで、子どもが自らの力を伸ばしてゆくのが理想とする。
本書を読み、親が理解したうえで、問題集を子どもと一緒に紐解き、そして自走させるのが理想的なのだろうと理解した。
さて、余談になるが、本書を読んでもう一つ面白かった点。
それは、同じく受験国語(現代文)の著名講師である出口汪氏が、福嶋氏と同じく、国語力とは論理力であると唱えているばかりか、出口氏の言う国語力=「3つの論理」が福嶋氏の言う「3つの力」と完全に一致していることである。
長年、国語の指導に当たってきた二人が、国語力の核心として同じ要素にたどり着いたという事実が、著者らの主張を信じるにあたり、非常に頼もしいものと思えた。 -
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松永さん推薦図書
「伝える/聞く」をテクニックとしてではなく、スキルとして学ぶことができる本でした。
「構造化」という概念自体は広く出回っていますが、それは文書に考えを落とし込むためのテクニックではなく、コミュニケーションプロトコルに必要なスキルではないでしょうか。
構造化は手段であって、あくまでも目的は伝達と理解です。その二項は普遍的に存在している為に軽視されがちですが、基本に立ち返り、再確認をすることで自身のコミュニケーションが如何に崩れているかを見つめ直すことができました。
今後アサインが決まり、コンサルタントとしてのコミュニケーションプロトコルが確立された場で、伝達力と理解力は揺るがない武器になります。
興味がある方は是非読んでみてください。 -
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おススメ本に表示されて、評価が高かったので読んでみようと思った本。
私は国語が苦手だったので、学生時代にふくしま式に出会っていたら何か違ったんじゃないかと思いました。
自分が国語で何を学んだか全く記憶にないけれど、よくありがちな、国語の間違った教え方については納得。
『国語とは「論理的な読み方、書き方」を学ぶ教科であり、「味わい方」を学ぶ教科でありません。』
『国語とは、「何を読むか?」ではなく、「どう読むか?」です。「何を書くか?」ではなく、「どう書くか?」です。』
国語の授業のはずが、道徳の授業のようになってしまうことも多々あるのだと思われる。
とても参考になるし、いい本だと思うけれど、この本は親が子供に教えることが前提で書かれていて、それは一般家庭ではなかなか成り立たないのではないかという違和感はあります。子供が自分で読んで理解できるかは分からないけれど、とりあえず小学生向けの問題集を早速一冊買ってみました。
子供が国語につまずいた時に、子供自身でふくしま式を学べばいいかなぁと思っています。
【メモ】
・論理的思考とは、難しいことがらを「単純化すること」である。
・国語力とは、論理的思考力である。論理的思考力とは、3つの力である。3つの力とは、「言いかえる力」、「くらべる力」、「たどる力」である。
・言いかえる力とは、「抽象化」と「具体化」こ力です。
・くらべる力とは、「対比関係」を整理する力です。
・たどる力とは、「因果関係」を整理する力です。
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Posted by ブクログ
まず驚いたのは、本書の内容が驚くほど実践的であったことだ。
「発問」と「模範解答」だけでなく、「誤答」や「なぜその誤答では駄目なのかという説明」まで書かれており、そのまま子どもに実践できる内容であった。
また、本書の発問や具体例は小学生向けの言葉で語られているが、内容は中高生、そして大人でも使えるものである。
複雑な内容をかなり噛み砕いている点も本書の良い点だと感じた。
「つまり」と「例えば」を使った、抽象化具体化の問題
「この時のこの人物の気持ちをひとことで言うと?」という問題
を出してみたいと思った。
また、「選択肢は本文の言い換えである」という言葉も繰り返し子どもに伝えたい。
最後に、1番心に残り、意識しようと思ったことは
ただ「自分でやりなさい」というだけではなく、
「ここから先は自分でやりなさい」という気構えが大切だということである。
保育の「待つ」精神と教育の「与える」精神を組み合わせ、『与えた後に待つ』という順番を徹底したい。 -
Posted by ブクログ
今までの語彙力本は、覚えるべき語彙を並べ、その語彙を詳細に説明するといったものであった。
それに対してこの本は、覚えるべき語彙ではなく語彙を増やす方法・技術を説明した本であり、その点で今までの語彙力本とは全く異なる。
具体的には、語彙・語彙力とは物事を区別するもの・区別する力であると本質的な定義をしたうえで、「時間の観点」・「空間の観点」など語彙を区別する7つの観点を提示し、その7つの観点から語彙力を高めていく方法・技術を分かりやすく説明している。
今までの語彙力本は語彙を個々の単語(点)としてとらえるため、高められる語彙・語彙力は限定的であった。
しかし、この本は語彙を語彙同士の関係(面・立体)からとらえる方法・技術を説明するものであり、高められる語彙・語彙力は無限に広がっていく。
自信をもって推薦できる本である。 -
Posted by ブクログ
「書く力=技術(型)」を、「泳ぐ力=(型)」に例えた質問のくだりは、実に分かりやすかった。クロールができない子どもを、海に放り出したらどうなりますか?と。 文章を書くことも同じだと。
これは、技術を身につけることすらあきらめている、子供から大人全てに手にとってもらいたい本だ。
私としては、感想文や作文を宿題に出す先生方にこそ、この本で添削、評価できる位の技術を養ってほしいと切に望み願う。夏休みに感想文を宿題として出しておきながら、無評価、無視はあまりにひどい仕打ちなのではないか。こんな仕打ちをされていては、感想文や作文に苦手意識が働くのは当たり前だろう。
無評価、無視といった行為は、次の段階に進むことを止められ、放置され、一生懸命に取り組んだ時間を生殺しにする行為と同等だと思う。
小学生中学年あたりからは、所見や「がんばりました」に代表される、ていのいいねぎらいと評価を混同させないでほしい。そしてねぎらいは本来の持ち場である家族に任せて、教師は、宿題を出す以上は責任を持って書く力を教え導き、添削し、そして堂々と評価してほしい。