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消えた鳥を大量に盗む? いったいぜんたい、だれがそんなことを?
2009年6月。ロスチャイルド家がヴィクトリア時代に創設した博物館から、約300羽の鳥の標本が消えた。
世にも美しい鳥が行きついた先は、希少な羽で毛針を制作する愛好家たちの世界だった!
この突拍子もない盗難事件を偶然知った著者は、
最初は好奇心から、やがては正義感から、事件の調査に乗り出す。
羽毛をめぐる科学史と文化史、毛針愛好家のモラルのなさと違法取引、
絶滅危惧種の保護問題、そして未来へのタイムマシンとなりうる標本と、
それを収集・保存する博物館の存在意義。
スピーディーに展開される異色の犯罪ルポルタージュ。