大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか

大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか

消えた鳥を大量に盗む? いったいぜんたい、だれがそんなことを?

2009年6月。ロスチャイルド家がヴィクトリア時代に創設した博物館から、約300羽の鳥の標本が消えた。
世にも美しい鳥が行きついた先は、希少な羽で毛針を制作する愛好家たちの世界だった!
この突拍子もない盗難事件を偶然知った著者は、
最初は好奇心から、やがては正義感から、事件の調査に乗り出す。
羽毛をめぐる科学史と文化史、毛針愛好家のモラルのなさと違法取引、
絶滅危惧種の保護問題、そして未来へのタイムマシンとなりうる標本と、
それを収集・保存する博物館の存在意義。
スピーディーに展開される異色の犯罪ルポルタージュ。

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大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2021年06月12日

    事実は小説より奇なり!

    精緻な取材に驚嘆。

    この本のポイントは素朴かつ大胆な事件の事実を明らかにしたのみならず、博物館の意義・使命を知るきっかけを投げかけていること。

    また、思いがけず精神鑑定についてもじっくり考えるきっかけに。

    読み始めたら本当に止めどきがなかった。


    3刷
    2021.5...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年04月02日

    博物館から鮮やな羽をもつ鳥の標本が盗まれるという、2009年に実際に起きた事件のルポ。すごく面白かった。
    第1部は事件の背景である、美しい鳥の羽にまつわる歴史。第2部は事件の経緯と犯人の逮捕。第3部では著者が残された事件の謎を追う。
    博物館が標本を保存する科学的な意義、美しいものを欲しがる人間の欲望...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年02月07日

    大英自然史博物館から珍しい鳥標本(剥製)が300点が盗まれた。後日犯人が逮捕され、それは若いフルートプレイヤーを目指す学生だった。

    ノンフィクションだけど、映画みたいな話の展開で、読んでいるうちにドンドンと引き込まれていく。毛針制作マニア、標本の価値、進化論、ワシントン条約、密猟、美しい鳥の羽、毛...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年05月08日

    基本フォーマットは、タイトル通り、珍鳥の標本が大英自然史博物館から大量に盗まれるという事件の犯罪ルポ。でも、この事件、蓋を開けたら予想以上にいろいろな問題のてんこ盛り。
    珍鳥の羽毛をめぐる歴史的・文化的背景から始まって、その羽毛を使って作られる毛針のマニアックな世界、毛針愛好家たちによるエゴと不法取...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年03月27日

    【長期的な英知と短期的な私欲がぶつかる戦争で、勝ってきたのはいつも後者のようだった】(文中より引用)

    大英自然史博物館で何者かが鳥の標本を大量に盗難する事件が発生する。盗まれた標本の歴史を紐解きながら犯行の目的を明かしつつ、人間と自然・環境の関わり方について鋭く迫った一冊です。著者は、本事件に関す...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年03月22日

    実際に起こった標本盗難事件を追ったルポルタージュ。
    単に事件を追いかけるだけでなく、なぜそもそも大量の標本が博物館に所蔵され続けているかについても詳述している点が好感が持てた。

    生物地理学のきっかけを作ったアルフレッド・ラッセル・ウォレスがメタデータをつけることの重要性を説いた時から、標本の科学的...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年01月20日

    大英自然史博物館のトリング別館で、非常に貴重な鳥の標本が大量に盗まれた。警察が解決出来なかった事件をアメリカのジャーナリストが解く。

    物凄く面白かった。ドキュメント+ミステリー。(以下若干ネタバレ)犯人は留学中のアメリカの音大生で、フライフィッシングの毛針製作で有名。盗んだ羽や鳥を高値で売っていた...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年01月03日

    面白かった
    長期的な利益(標本を後世へ受け継ぐ)と短期的な利益(死蔵された美しい羽根を集める)の問題は考えさせられる
    蒐集家の気持ちは分かるが、ロクに反省していない連中ばかりなので腹立つ。最後に改心した人が出たのは救いか。

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    Posted by ブクログ 2019年12月15日

    ★相容れないタコつぼの趣味の世界★鳥の標本が博物館から大量に盗まれる。一般の人には使途の想像がつかないが、観賞用の毛ばりづくりには美しい羽根がたいへんな価値を持つ。自然科学の重要性をまったく理解しない趣味の人々はは、博物館に放置されていることこそ問題だとさえとらえる。相容れない世界観を持つ人々を追い...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年09月16日

    音楽院のフルート奏者による鳥の標本盗難事件のノンフィクション。

    1850年ごろアルフレッド・ラッセル・ウォレスは、何年もかけて命がけでマレー諸島でさまざまな生物を採取し、標本を作成した。そしてそれらはその都度英国に送られ大英博物館に買われた。
    ダーウィンら科学者たちは、自然選択による進化論を確立し...続きを読む

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