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ヒトの腸内には100兆個もの微生物がいる! 体内微生物の生態系が破壊されると、さまざまな問題が発生する。肥満・アレルギー・うつ病など、微生物とあなたの健康の関係を解き明かす!
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Posted by ブクログ
この本を読んでから食生活に対する意識が大きく変わりました。育児をしている方は読むと良いと思います。個人的に糞便移植には全く抵抗を感じないので、体質が変えられるならぜひやりたい。研究が進むのが楽しみです。もし自閉症が治せるようになったら、救われる人はたくさんいると思う。
深く考えさせられる内容でした。安易に抗生物質を与える医療だけでなく、それを求める患者、双方が今の事態を引き起こしている。
良書。人が人であるには細菌との共存が必要であり、現代病のほとんどが体内に潜む細菌比率であるという内容。筆者が難病に罹り科学の叡智である抗生物質による回復。そして、その後の生活の変化から得た知識が語られている。人の健康、人生、生活から遺伝子まで細菌に委ねられているといっても過言ではない。
もっと早く読みたかった。必読書認定! 腸内細菌の組成、抗生物質のこと、食物繊維のこと、帝王切開と粉ミルク。 目から鱗落ちた。食生活見直そう。
著者 アランナ・コリン、イギリスのサイエンスライター 熱帯雨林にてコウモリを研究中ダニに噛まれ病原菌性の病に。治療のために用いた抗生物質により生じた身体の異常は腸内細菌の変化ではないかという思いと、研究観察から細菌と人間との関係性を追求する。 本書英語名は「10%HUMAN」、そのタイトル通り人体を...続きを読む成す90%が1000兆の微生物。微生物と人は共に進化してきたが、人が腸内細菌を見捨て、肥満や糖尿病を代表に21世紀病が蔓延、普通化してしまっていることに警鐘を鳴らす。 ・虫垂は、人体が用意した微生物の隠れ家 ・ニキビ、肥満、うつ病、セリアック病、過敏性腸症候群、虫垂炎、癌、、、 ・糞便の重量の75%は細菌 ・1.5キロ分の細菌が常にいる ・約4000種 ・ニワムシクイ(渡り鳥) 6500キロの渡りに出る前に体重を増やす(人にして63キロ→140キロ相当に)。越冬地に着いたことには元の体重に戻っている。しかし、野生のニワムシクイが渡りに備へ太る頃にカゴの中のニワムシクイも肥満体型となり、渡りが終わる時期に元の体重へと戻る。 →摂取したカロリー以上を蓄え、カロリー以上の燃焼をさせることが自然と出来る。「カロリーイン、カロリーアウト法則があてはまらない」 ・親友が肥満になるとその人も肥満リスクが171%に跳ね上がる ・過食と運動不足だけで肥満になるわけではない ・トキソプラズマ 猫からネズミに感染。トキソプラズマは猫に戻るために猫にネズミに捕まりやすい行動をとらせる。人間にトキソプラズマが感染すると性格が変わったり注意散漫な性質に。感染者は事故を起こす確率が3〜4倍と高い数値を示す ・家畜への成長促進剤(抗生物質)
私たちの頭は、自分の体が自分だけでできていると考えているが、実は腸管内だけでも100兆個の微生物が存在し、我々と共生している。私たちは一生の間にアフリカゾウ5頭分の微生物の宿主になっているのだ。 そして私たちは遺伝子のことばかり気にしているが、私たちの9割が微生物でできているとすれば、その微生物...続きを読むが変化すれば、私たちも変化することになる。21世紀の病気は、感染症よりもアレルギーや肥満や糖尿病だが、それも微生物の変化が影響している。 とても良い本であった。
日本では10年くらい前に「もやしもん」という漫画が流行し、わたしたちの体には無数の微生物が存在しするという細菌叢という概念の普及に大きく貢献しました。皮膚には常在菌がいて、普段は外界の細菌を排除している一方で、免疫力低下の際には猛威を振るうという日和見感染という言葉も知られています。しかし、本書のタ...続きを読むイトルのように「9割が細菌」といわれたら顔をしかめる人も多いでしょう。この9割というのはもちろん重量ではなく細胞数ということなのでしょうが。 本書を読めば、多くの生物が微生物と共生関係にあり、場合によっては糞を子に食べさせることで微生物環境を受け渡すこともあるようです。人間も例外ではなく、妊娠時に特定の菌が膣に集合し、産道を通る際に引き継がれたり、母乳から引き継いだりと、その無意識下で行われるシステムには長い年月をかけた共進化の関係性がみてとれます。欧米的な食習慣、抗生物質の使用はその摂理と逆行しており、リスクとメリットを天秤にかけながら使用すべきだ、と著者はいいます。 さて、微生物が脳に与える影響を考えたことがあるでしょうか?最近では腸ー脳連関(gut-brain axis)という言葉が出てきていますが、その一端を担っているのが腸内微生物。彼らは例えば好みの食べ物が腸へやってきたとき、それを代謝して宿主であるわたしたちに多幸感を感じさせるような物質を放出します。すると、わたしたちはまたその食物=微生物の餌を食べてしまう。つまり、わたしたちの好みが操られているのです。 もちろん、それだけではなく、様々な要因があるでしょうが、ある種精神に影響を与えるている証拠が上がってきつつあり、今後の研究に期待が持たれますが、わたしのような性別違和というのはどうか?とふと疑問に思いました。これまで遺伝子検査で、影響のある遺伝子群はあるが、これがあれば性別違和が現れるという責任遺伝子は発見されていません。むしろ性というのはスペクトラムだということになっています。もし、微生物がわたしたちの性の感覚にまで影響しているということがあれば……それを知るのは怖いような気もしますね。 本書の結論はある種の「健康増進指南」ではあるのですが、それらはデータに裏付けられており、議論が分かれる点は分けて明示してあるところが好感を持てます。また、流れるような文章、構成、きれいな読みやすい訳に著者と訳者の力量を感じる素晴らしい一冊になっています。
健康と美容に興味がある人は必読の1冊。 健康と美容については、本によって書いてあることがバラバラなことが多く、混乱していた。けれど、この本は人間の根本的なことに追求しているので、迷うことなく、面白く読めた。
アランナ・コリン氏は、イギリス出身の進化生物学者・サイエンスライター。ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンおよびロンドン動物学協会で博士号を取得。腸内細菌の重要性をテーマとした『あなたの体は9割が細菌』は世界的なベストセラーとなった。BBCなどのメディアにも出演し、科学の普及活動にも積極的に取り組んで...続きを読むいる。 本書は、著者が、マレーシアでのフィールドワーク中に感染症を患い、抗生物質治療を受けた経験をきっかけに、腸内細菌と健康の関係に強い関心を抱くようになり、人間の腸内微生物の重要性と現代病との関連を科学的に解き明かした作品で、2016年に出版、2021年に文庫化された。原書は『Gut:The Inside Story of Our Body’s Most Underrated Organ』(2015年)。 ポイントを列挙すると、概ね以下である。 ◆人間の体内には細胞(10兆個)よりも多くの微生物(100兆個)が存在し、私たちの体はひとつの生態系である。ヒトゲノム・プロジェクトの後に始まったヒト・マイクロバイオーム・プロジェクト(人体に棲む微生物のゲノムの総体を調べるプロジェクト)により、腸内微生物の多様性や機能が科学的に明らかになり、体や健康への関連が本格的に研究されるようになった。 ◆肥満、アレルギー、うつ病などの現代病は、腸内細菌の乱れと関係している可能性がある。抗生物質や加工食品、清潔志向が腸内環境を破壊し、病気のリスクを高めている。 ◆腸は免疫の中心であり、腸内細菌が免疫系の教育係として機能する。腸の状態が全身の健康に影響し、自己免疫疾患や慢性炎症の原因にもなる。腸を整えることが病気予防の鍵。 ◆腸と脳は神経でつながり、腸内細菌が精神状態に影響を与える。腸はセロトニンなどの神経伝達物質の生成にも関与し、うつ病や不安障害とも関連がある。 ◆腸内細菌は人間に利益をもたらす一方で、自らの生存を優先する面もある。食欲や嗜好に影響を与え、宿主の行動を変えることもある。 ◆腸内では微生物同士が絶えず競争し、勢力争いを繰り広げている。抗生物質の使用はこのバランスを崩し、悪玉菌の台頭を招くことがある。腸内の生態系維持が健康に直結する。 ◆食事は腸内細菌の構成に大きく影響する。食物繊維や発酵食品は善玉菌を育て、加工食品は多様性を損なう。腸内環境を整えるには、微生物にとって良い食生活が不可欠。 ◆腸内細菌は出生時に母親から受け継がれ、分娩方法や授乳、育児環境がその後の健康に影響する。人生初期の微生物との接触が免疫や代謝の基盤を形成する重要な要因となる。 ◆腸内環境を改善するには、発酵食品や自然との接触、抗生物質の慎重な使用が必要。乳酸菌やビフィズス菌のような善玉菌と、それを増やすための食物繊維やオリゴ糖の摂取、生活習慣の見直しが求められる。 ◆腸内微生物との共生は、現代の健康観を根本から変える可能性がある。医療や食生活のあり方を見直し、微生物との関係を重視することで、より持続可能な健康社会が築ける。 本書については、ベストセラーとして以前から気にはなっていたのだが、今般たまたま新古書店で文庫版を見つけ、目を通してみた。 内容については、体内の微生物の数が細胞の数の10倍だということにはさすがに驚いたが、ヒトの体が様々なバランスの上に成り立っていること、よって、「ヒトにとって「ふつう」でないこと」が増えた現代社会においては、そのバランスが崩れ、体や健康に悪影響を与えていることは、シニア世代の私としては、概ね想像できる内容ではあった。 また、私は本書を読むにあたってスキャニング的に目を通したのだが、それは、外国人ライターによる科学物に多いナラティブなスタイルが苦手だからである。本書は文庫版で400ページを超えるが、新書のようにポイントを記述するスタイルなら200ページで足りると思われる。(これは個人の好みの問題なので、良い悪いではないが。。。) それでも、体と健康のために腸内微生物との共生を意識すること、敷衍して、現代社会において様々な面で失われつつある、ヒトにとって「ふつう」の状態を意識し、それを取り戻すことの大切さを再認識するために、一度手に取っていい1冊かもしれない。 (2025年11月了)
今まで全く意識してこなかった体内の細菌や微生物の役割についてまとめられていました 細菌というとなんかイメージ悪い感じですが、全てが悪いわけではなくて、いいやつと悪いやつがいて、体内で縄張り争いをしている、ということでした 縄張り争いには、日頃の食生活が絡んでいることがわかりました。日頃食している...続きを読むあらゆる食べ物は、全て腸内で栄養としてダイレクトに取り込んでいるわけではなくて、細菌や微生物が餌として取り込んでエネルギーに変えてくれたり、血中へ送り込む量を調整してくれていたり、さまざまな役割をこなして貢献してくれていることがわかりました 20世紀後半から、先進国を中心に増えて来ている糖尿病やアレルギー、精神疾患などについても体内の細菌や微生物の組成の変化が関与している可能性があるという話はとても興味深く、信憑性の高い内容で勉強になりました 出産時に、母親から無菌の赤ちゃんに対して、生きるための細菌の「苗」を託す話、それを母乳で育てていく話はとても神秘的で母親の偉大さを痛感しました。 体内の細菌、微生物を意識する機会はヨーグルトやヤクルトくらいしか無かった自分がいかに無知だったか、とても痛感させられる内容でした、 体内の細菌や微生物の役割、効果については発展途上の学問のようで、ヒトゲノムの解析技術が発達したことで急激に研究が進んでいる分野のようですので、今後に期待したいと思いました
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