ユーロ連鎖不況

ユーロ連鎖不況

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2010年はギリシャ、アイルランド危機が叫ばれ、ソブリンリスクが注目された年であった。そして2011年はいよいよポルトガル、スペインにその危機が連鎖するといわれている。では、世界一の累積債務を抱える日本はどうなのか。もはや対岸の火事とはいっていられないほど深刻な状況だと著者はいう。財政再建問題を論じる際、会計の観点から国家のバランスシートを取り上げたり、人口減少問題から将来を予測したりと、さまざまな分析がある。本書は、クレジットアナリストである著者が、格付けなど市場から見た日本の行く末に警鐘を鳴らす。遠くない将来に、日本もユーロの連鎖危機の影響で「金利が上昇し国債価格が暴落する」といった信用不安が増大し、IMFの監視下で財政再建を迫られるのか。もしくは自国の力で再建の道を歩みはじめるのか。民主党政権に変革を迫るとともに、国民に痛みを覚悟する必要性を説く。

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ユーロ連鎖不況 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    著者はBNPパリバの著名なエコノミスト。
    2011年刊行と少し古いが、ギリシャに始まった不況とそれにどう欧州諸国が動いたかを解説。
    それに続いて本当に伝えたかったのは財政赤字が続く日本(当時は民主党政権だったが)への警鐘。経済再生を掲げて借金をするのではなく、財政再建をすべきだと解く。
    小難しい政権

    0
    2017年05月02日

    Posted by ブクログ

    著者の中空さんはクレジット(信用:この場合は債権に対する信頼など)の専門家としてのキャリアの持ち主で、メディアにもちょくちょく出てきている様なので既にご存じの方も居られるかと思います。

    本書は中空さんの手による、借金という観点から観た世界経済の解説と日本国債の問題点の指摘、そしてこの問題解決に向け

    0
    2011年06月21日

    Posted by ブクログ

    ユーロ経済というよりも、それを例にした日本のソブリンリスク分析の章のアメリカ系格付け機関の日本に対する定性的な格付けかさ上状況の記載は自分にとって新鮮だった。日本国債のリスク、日本の大手金融機関に預金を預けておくことのリスクとリターンの不合理性は、大前研一氏、野口悠紀夫氏の指摘とまったく同趣旨。女性

    0
    2011年02月06日

    Posted by ブクログ

    日本の財政赤字問題、なぜ日本は財政破綻しないか、なぜ日本の国債は買われるのか等々、以前から気になっていた疑問にドンピシャで答えてくれる。ただ、金融の知識が少なすぎて容易には理解出来ない点も多い。もう少し知識を増やしてもう一度読み直したい一冊。

    0
    2013年07月08日

    Posted by ブクログ

    全体を通して筆者が伝えようとしているのはユーロのことと言うよりも、「日本の財政赤字を早急に削減する方策を実行すべし」ということであると考えられる。
    本書で用いられているデータは筆者が次節の都合の良い用に持ちだした資料という側面はあるものの、実際日本国の赤字残高は累積する一方だ。
    このような時勢にあっ

    0
    2012年01月11日

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