柳瀬尚紀の作品一覧
「柳瀬尚紀」の「幻獣辞典」「シルヴィーとブルーノ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
「柳瀬尚紀」の「幻獣辞典」「シルヴィーとブルーノ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
小説・文芸
ビジネス・実用
小説・文芸
Posted by ブクログ
空想上の生き物が好きな変人にはもってこいの本。しかもボルヘスの選んだとっておきの幻獣、とくれば面白くないわけがない。
変な言い方だけど幻獣選びにもセンスを感じる笑
中国はもちろん、日本の言い伝えや文献からも何種類か、日本産幻獣が出てきて嬉しい!ヤマタノオロチ、数多ある世界の幻獣たちにも負けてへんくらい、強そうやし、日本ていう国を文字通り背中に背負ってるやん。
それにしてもずっと子供の頃から私、思ってましたけども。ギリシャ神話ってなんでこんな罪深い肉欲話が好きなの笑 この教訓からいろいろ歪んだ宗教観が産まれたり、人間への変な戒めとかの元になってんちゃうん?と思った笑
Posted by ブクログ
人間の想像力ってすげー!
古今東西のめくるめく幻想の世界へどっぷりと浸れる沼のような一冊、《1957年版序》に曰く「神話伝説の動物園」(p14)。捲るたびに次から次へと『幻獣』、得体の知れない生物や霊的なものの類が飛び出してくるので、読者の我々は絶えず脳を回転させてその姿や挙動をつかみ取り続けないとあっという間に沈没してしまいます。
創作に携わる方にとっても一読の価値はあるんじゃないでしょうか。
120項目を収録。
以下、気になったものを。
《スクォンク(溶ける涙体)》…挿絵がせつなくてかわいい。ペンシルヴァニア州の栂の森にいるらしい。「スクォンクは非常に引込みがちな性質があって、ふつう明け方や夕暮れに徘徊する。疣と痣におおわれたしっくりしない皮のために、これはいつも不幸せでいる。(中略)獣のなかでもっとも病的である。」「追い詰められて逃げられなくなると、あるいは驚いたり怯えたりすると、涙に全身が溶けてしまうことすらある。」(p139)。ざんねんないきもの図鑑みたいな紹介文。
《バルトアンデルス》…グリンメルスハウゼンの幻想小説『阿呆物語』に登場。「主人公は石の像に出会う。(中略)彼がそれに触れると、像はバルトアンデルスと名乗り、そしてすぐさま人間、樫の木、牝豚、太いソーセージ、クローバーの畑、糞、一本の花、花をつけた枝、桑の茂み、絹のつづれ織り、そのほかたくさんのものや存在に変幻し、それからもう一度人間の姿になる。」(p213)。どうです、わけわからんでしょう。『怪物くん』の百面相みたいな感じでシャカシャカシャカ…と切り替わるのだろうか。けどいきなり糞が現れたらびっくりどころじゃないかもしれん。「こらーっ」ってツッコんじゃいそう。『阿呆物語』という作品もなにやら気になりますな。岩波文庫とかで読めるのだろうか。
《墨猴》…収録されている幻獣のなかで一番かわいいかも。「人が座って書き物をしようとすると、この猿はそのそばに胡座をかき、手を重ね合わせてうずくまり、書き終るのを待つ。それから墨汁の残りを舐めつくすと、満足して静かに尻をついて座る。」(p274)。めっちゃかわいくないですか?!なんならこの設定そのまんまでサンリオキャラに居そうだし。この猿を考えついた人は、もしかしたら「墨片付けるの面倒だな…全部舐めてきれいにしてくれる、なんかかわいいやつがいたらいいのにな…」みたいなことを思ったりしたのかも知れない。
《ミルメコレオ》…「体の前半分は獅子、後ろ半分は蟻で、生殖器が逆向きについている」(p285)という、奇妙すぎる生命体。生殖器の説明要る?獅子の部分は肉を食べたいけど蟻の部分が肉を食べられず、蟻の部分は穀類を食べたいけど獅子の部分が穀類を食べられず、最終的に栄養が足りなくなって死んでしまう。あんまりにも儚すぎる謎の生き物。
ほかにも《ア・バオ・ア・クゥー》や《スキュラ》など、どこかで聞き馴染みのある幻獣が盛りだくさん。
ファンタジー脳を鍛えることで日々の暮らしが豊かになる…かもしれない。
入門にぜひ。
1刷
2025.5.17