伊藤計劃の作品一覧
「伊藤計劃」の「虐殺器官」「ハーモニー」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「伊藤計劃」の「虐殺器官」「ハーモニー」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
武蔵野美術大学美術学部映像科卒。『虐殺器官』でデビュー。2009年『ハーモニー』で第30回日本SF大賞、第40回星雲賞日本長編部門を死後受賞。 2010年同作の英訳版がアメリカでフィリップ・K・ディック記念賞の特別賞を受賞。『屍者の帝国』(円城 塔と共著)、『METAL GEAR SOLID GUNS OF THE PATRIOTS 』などの作品を手がける。
Posted by ブクログ
伊藤計劃の長編の素晴らしいところは、「人間を人間たらしめるのはなにか」という本質を突きながら、常に“社会的生物としての人間”という集団にフォーカスしている点だと思っています。
長編第一作『虐殺器官』では、「言葉」が虐殺のための臓器として描かれていました。デマ、欺瞞、対立──それらは言葉によってもたらされ、人間は集団の中でいかに安易に誘導されうるか、その危うさが描かれていたように感じます。
今作『ハーモニー』では、大災厄を経た後の社会が、WatchMe に代表される総監視社会・究極の合理社会として描かれ、その中に生きることについての思考実験のような要素を強く感じました。WatchMe による
Posted by ブクログ
読みながら、ノベライズ版の『PSYCHO-PASS』との共通点を感じた。『虐殺器官』風に書くと、語る内容は違うが文法は同じ様な印象。テクノロジーによる人間の制御を主題にしたSF的な世界観、静かでどこかグロテスクな文体、人文学的な引用を織り交ぜながら展開する物語。どちらにも、文学的マッドサイエンティストのような犯人が登場し、事件の裏でフィクサーとして暗躍する。
また、犯人と主人公の関係性にも通じるものがある。『虐殺器官』では「言語」を、『PSYCHO-PASS』では「犯罪係数」を軸に、正義と悪の曖昧な世界を描いている。物語の最終舞台が社会を支えるインフラ(人工筋肉製造工場/食料供給プラント)であ