佐藤愛子の作品一覧
「佐藤愛子」の「何がおかしい 新装版」「九十歳。何がめでたい」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「佐藤愛子」の「何がおかしい 新装版」「九十歳。何がめでたい」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
とてつもない奔流。最初のページから、わけのわからぬまま、こちらもその勢いに呑まれて、気がつくと最終ページ。娘と夕暮れの環七に架かる歩道橋の上にいる。戦いはすんだのだ。(でも次の戦いが待っている。)
夫経営の会社が倒産して、2億円の借金(1964年当時!)。夫は大会社社長の息子で、慶應育ちのロマンティスト、対処能力がまるでない。もって行き場のない憤怒のなか、妻は覚悟を決める。逃げることなく、戦火のなかを、行けるところまで行ってみよう。
著者はこの作品で直木賞を受賞。怒りに任せて自分のことを書いただけなのに。ほかのちゃんとした作品で賞をもらいたかったという。でも、勢いのある感動的な作品だ。
文庫版
Posted by ブクログ
佐藤愛子『血脈』のいわばリファレンスブック。写真(アルバム)が40ページ、関連年表が12ページ、系図が2ページ。そのほか、出版直後の講演や対談もある。『血脈』本体2000ページに挑むには、この補助具はあったほうがいい。
北杜夫は同人誌時代からの「悪童仲間」。その北は、自分の一族(斎藤家)のことを大河小説『楡家の人びと』に書いた。これに刺激(挑発?)された結果、35年して『血脈』は書かれることになった(別タイトルをつけるなら『佐藤家の人びと』か)。
『楡家の人びと』をリスペクトしながらも、北に対しては、自分の場合は執筆に12年をかけ(北の場合は3年)、登場するのはみな変な人たちばかり、とマウント
Posted by ブクログ
著者が眺望の素晴らしさに魅せられ、北海道浦河町の山の中腹の土地を買い、そこに夏の家を建てた時から超常現象に悩まされるようになる。夜中に水を撒く音。屋根裏をノッシノッシと人が歩く音。電気の点滅。荷物が消えるなど様々な怪現象が起こり、それは長じて、東京の自宅でも、旅先でも起こるようになる。霊能者によると、昔ここはアイヌの人たちの祀り事を行う場所であり、住処だった。その大切な山を家を建てる為に切り崩してしまった事で、アイヌの霊の怒りを買ってしまったのだそうだ。「苦難は逃げずに立ち向かう!」が信条の著者。真っ向勝負とばかりに、次々起こる不可思議な出来事に対峙していく。様々な霊に翻弄されながら、著者は