最初に書かれた、ゼミの席順の分析がいきなり面白いから、一気に筆者よる、若者たちの生態分析に興味が湧いてくる。
さすが現役大学教授だけあって、学生の行動をよく観察している。そうなのよ、そう!と激しく頷いた。
確かに、「今の若者たちの興味関心は、ひたすら「横」にある。上でも下でもなく、横だ。つまり同期。」
そして、何か特別な行動を取るには、言い訳が必要。
上から目線の、的を微妙に外した本ではないぞー、なかなか良さそうだぞーと期待して読み始めた。
そして期待を外さなかった。
良い子症候群の行動特性その1
「一見素直で真面目。
言われた仕事はきっちりこなす。
協調性があって人の話をよく聞く。
呼ばれたのみ会には参加する。
上司と部下が定期的に1対1で行うミーティングなど個別で話すと、ちゃんと自分の考えを持っていると思わせる。(うー、これ騙されるんだよねー!)
縦のつながりを怖上がり、横の空気感を重視する。
先輩世代に対しどのような対応すると、正解かをよく知っている。(コレコレ)」
行動特性その2
「仕事に対する熱意がない。
人の意見は聞くけど、自分の意見は言わない。質問もしない。
言われた事はやるけど、それ以上の事はやらない。
絶対に先頭には立たず。必ず誰かの後に続こうとする。
上司や先輩組織全体に対する配慮や忖度はあまりない。
悪い報告はギリギリあるいは最後までしない。(そうなんだよ。)
プライベートを含めた自分の権利を重視する。」
その内面に隠されている心理
「目立ちたくない。
100人のうちの1人でいたい。
変なことを言っておいたらどうしようといつも考えながら行動を選択する。
横並びでいたい。上にも下にも抜けたくない。
でも自分らしさは欲しい。
いつまでも若者ラベルを貼ってもらい、それに甘え続けたい。
自分で決めたくない。みんなで決めたい。
自分のあらゆる行動に言い訳を求める。(まさしく!)
とにかく今が大切で安定した生活を送りたい。」
もお!拍手しながら読みたいくらい。
理想の上司
「プライベートに理解があって、気軽に相談しやすい人。と言っても、何も個人的な話までシェアしたいわけではない。(そうなのね)
友達のように仲良くしたいわけでは決してない。そうではなく、とことん若手のプライベートに配慮があって、何を相談しても怒らず不機嫌にもならず、とにかく丁寧に教えてくれる上司が良いのだ。やっぱり理想の塾講師の間違いですかね。」
時々入る作者のツッコミが程よくて笑える。
たった一文字に現れる無敵の痕跡
鋭い筆者の洞察力に唸った。
「あの件、どうなった?」上司がしびれを切らして聞くと、「あの件ですね。ある程度は進めたんですけれど、途中からどうしていいかわからなくなって」
ところがごく最近の若者、特に20代前半だと返し方が違う。たった一文字。
「あの件ですか?ある程度は進めたんですけど、途中からどうしていいかわからなくなって」
「あの件ですか」の場合は、自分はしっかり指示を認識しているものの、うまく進められなかったのは、どちらかと言えば調子がの責任であり、よってフォローすべきは上司の方と言う分析
たった一字の違いだけど、ほんとそう。
2025年の日本では、一歳児は50歳の3分の1しかいない
という。子供たちは、周りが大人だらけなんだなと思う。そしたら、希少な同期って,彼らにとってめちゃくちゃ大事なのかも。
この本、あちこちにオススメしました。
一読の価値アリアリです。