新名智の作品一覧

「新名智」の「虚魚」「あさとほ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • あさとほ
    4.5
    1巻968円 (税込)
    夏日が通う大学で教授が突如失踪し、「事情を探る」と言う同級生も大学に来なくなった。部屋を訪ねると本が山積みになっており、「あさとほ」という無名の古典を執拗に調べていたらしい。そして風呂場には彼女の遺体が……。同じように失踪した人が他にもいると知った夏日は、幼いころ双子の妹が失踪した日の思い出を重ねてしまい、恐る恐る調査に乗り出す。はたして単なる”お話”に、生き死にを左右する力があるだろうか? 人間と物語の本質に迫る、精緻を極めたホラーミステリ。
  • きみはサイコロを振らない
    4.0
    1巻1,815円 (税込)
    ――人生なんて、しょせんはゲームだ。 中学時代の友人の死が忘れられず、そんな信条で日々を淡々と過ごす高校生の志崎晴(しざきはる)。 「遊ぶと死ぬ」ゲームを探しているという同級生・莉久(りく)に頼まれ、彼女と、呪いの研究をしている大学院生・葉月(はづき)と共に、不審な死を遂げたゲーマー男性の遺品を調べることに。 大量に残されたゲームをひとつずつ遊んで検証する三人。するといつのまにか晴の日常に突然〈黒い影〉が現れるように――。 〈晴くんって、実はもう呪われてない?〉 呪いのゲームはどこにあるのか? その正体と晴の呪いを解く方法は――。
  • 霊感インテグレーション
    3.7
    1巻1,870円 (税込)
    ITベンチャー「ピーエム・ソリューションズ」。この会社にはなぜか曰く付きの案件ばかり舞い込んでくる。幽霊からのプッシュ通知、呪われた瞑想アプリ、祟りをもたらすサーバー神社……新米ディレクター多々良数季は、訳ありエンジニア達の助けを借りながら怪異に挑む。ホラーの俊英が放つ、オカルト×テック×ミステリ!
  • 虚魚
    3.7
    1巻880円 (税込)
    怪談師を生業としている三咲は、訳あって“本当に人が死ぬ”怪談を探している。相棒は「呪いか祟りで死にたい」というカナちゃんだ。新たな怪談が見つかると、死ねるかどうか確かめてくれる。 ある日、カナちゃんが「釣ると死ぬ魚」の噂を聞きつける。静岡県のある川の河口付近で見たこともない魚を釣った人が、数日のうちに死んでしまったというのだ。類似する怪談を知らなかった三咲は、噂の発生源を辿って取材を始める。すると、その川沿いには不思議なほどに怪談の舞台が集まっていることが分かってきた。これは偶然か、それとも狗竜川には怪異の原因が隠されているのだろうか。 自分が生涯追い求めてきた“本物”の怪談の気配を感じ、三咲は調査にのめりこんでいく。しかし、うまくいくということは、カナちゃんが死んでしまうということだ。自分はそれを望んでいるのだろうか――? 解説:小野不由美
  • 雷龍楼の殺人
    3.6
    1巻1,870円 (税込)
    下校中何者かに拉致された中学生の外狩霞。誘拐犯は霞に、いとこの穂継が外狩家の屋敷・雷龍楼で殺人事件に巻き込まれたと告げる。最愛のいとこを救うため、監禁状態の霞は遠く離れた孤島の密室殺人の推理を始める。
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)
    3.6
    1巻737円 (税込)
    これが当たり前になった時代で、あなたならどう生きる? 信者に人生を壊されたVtuber、バズって神格化された女子高生、呪いのアプリの謎に迫る調査員、未だに動く亡き夫のアカウント。それぞれの物語に隠された、生きていくための秘密と嘘。ベストセラー『世界でいちばん透きとおった物語』のスピンオフも収録した、新進気鋭の最注目作家7名による“今”を切り取るアンソロジー。
  • 堕ちる 最恐の書き下ろしアンソロジー
    3.4
    1巻902円 (税込)
    あらゆるホラージャンルにおける最高級の恐怖を詰め込んだ、豪華アンソロジーがついに誕生。宮部みゆき×切ない現代ゴーストストーリー、新名智×読者が結末を見つける体験型ファンタジー。芦花公園×河童が与える3つの試練の結末。内藤了×呪われた家、三津田信三の作家怪談、小池真理子の真髄、恐怖が入り混じる幻想譚。全てが本書のために書き下ろされた完全新作! ホラー小説の醍醐味を味わうなら、まずはここから! 宮部みゆき「あなたを連れてゆく」 新名智「竜狩人に祝福を」 芦花公園「月は空洞地球は平面惑星ニビルのアヌンナキ」 内藤了「函」 三津田信三「湯の中の顔」 小池真理子「オンリー・ユー――かけがえのないあなた」

ユーザーレビュー

  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    7つの短編集

    新進気鋭の作家たちによる現代のリアルを切り取る7つの物語。

    わかってるようでちゃんと理解していなかった
    「推し活」「VTuber」についての理解が深まりました

    どの作品も味わい深くオススメできるものばかりですが個人的には
    『あなたに見合う神さまを(佐原ひかり)』が一番心に刺さりました

    人を支配するもの、人の幸福を妨げるものはおしなべて暴力よ

    と語る権藤さんのカッコよさと、少しづつ勇気をもって言葉の暴力に立ち向かう主人公。。

    初めて著者・佐原ひかりさんを本作品で知りましたが他作品も追いかけてみます

    あと石田夏穂さん作品はほぼ全部読んでいますが短編向きなのかも、とも感じ

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    2025年11月10日
  • 堕ちる 最恐の書き下ろしアンソロジー

    Posted by ブクログ

    角川ホラーアンソロジーの「堕ちる」です。
    コンセプトが割としっかりしている短編って「長編で読みたいなぁ」と思うことが良くある。
    同じシリーズのアンソロジーで「潰える」「慄く」では、短編だからこそできる潔さがあったけれど、「堕ちる」に収録されている作品は、後を引く感覚があった。その後の出来事、前日、話が飛んだ間には何があったのだろうかと。
    怖さで言えば「潰える」が1番だったけど、読後の感覚だと今作が1番だと言える。
    なお、以下に個人的なランキングを書きました。

    『怖さ』ランキング
    1位 潰える
    2位 慄く
    3位 堕ちる

    『読み応え』ランキング
    1位 慄く
    2位 堕ちる
    3位 潰える

    『コン

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    2025年11月04日
  • 霊感インテグレーション

    Posted by ブクログ

    「呪いは確かにあるのかもしれない、人が思う限り」
    死にたくても死ねない主人公はある事件に巻き込まれた事をきっかけにアプリケーションの開発会社で働く事になる。
    呪いとアプリケーションになんの関係が?と思うが社長が持ち込む案件はどれも曰く付きの案件で...

    SNSで起きる怪奇現象、見ると呪われる図、サーバールームの神社、ITの用語に絡んだ奇怪な事件に遭遇するも洞察力で解決をしていく主人公。
    そしてやがて何故社長がIT未経験の自分を雇ったのかその事実が明らかになる時その物語は反転をする。

    0
    2025年10月08日
  • あさとほ

    Posted by ブクログ

    あさとほ
    「ア・サ・ト・ホ」
    「ア・サ・ト・ー」
    どう発音するか。
    分岐。

    人生は物語。
    物語は嘘。
    人生は嘘?
    分岐。

    個人的に
    朝井リョウ著:何者
    の読み味はホラーなんだけれど、
    それと同じような体験ができた作品。

    指針、よすがが消えてなくなるような。
    立っている地平が偽物だったような。

    0
    2025年09月14日
  • 虚魚

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    総括すると流行を押さえた良質なホラーだった。
    あえてこう表現するが、エンタメ性と怪談への真摯な姿勢のバランス感覚が絶妙で読みやすかった。

    今時だな〜と感じたのは、美咲とカナちゃんのシスターフッド的な関係性が物語の大きな柱になっているところ。
    なんなら、人を殺せる怪談を探す女と自殺したい女って、ラノベみたいな導入だな、と思った。
    ところが読み進めると、怪談の調査には過去の事件記事やネットニュース、ひいては現地にも足を運んでおり、しっかりフィールドワークを行っているガチっぷり。本作はモキュメンタリーではないが、調査の過程で浮かび上がってくる怪異の数々は物語のリアリティを高めていく。
    怪異の源泉を

    0
    2025年08月28日

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