作品一覧

  • 黒蝶貝のピアス
    4.3
    1巻950円 (税込)
    前職で人間関係につまずき、25歳を目前に再び就職していた環は、小さなデザイン会社の求人に惹かれるものがあり応募する。面接当日、彼女を待ち受けていた社長は、子どもの頃に見た地元のアイドルユニットで一番輝いて見えた、あの人だった──。アイドルをやめて会社を起こした菜里子と、アイドル時代の彼女にあこがれて芸能界に入ることを夢見ていた環。ふたりは不器用に、けれど真摯に向き合いながら、互いの過去やそれぞれを支えてくれる人々との関係性も見つめ直してゆく。年齢、立場、生まれ育った環境──全てを乗り越えた先の物語。/解説=瀧井朝世
  • アパートたまゆら
    4.2
    1巻1,320円 (税込)
    潔癖症の会社員・紗子は、飲み会帰りにアパートの鍵を店に忘れてきてしまう。困り果てていると、居合わせた隣人の琴引さんが一晩泊めてくれることに。これを機に彼との交流がはじまり、恋心が芽生えていくが……?
  • 炭酸水と犬
    4.1
    1巻1,100円 (税込)
    【電子書籍限定! 由麻の同僚・丹羽さん視点の後日談短編「旅とハンカチ」を収録!】「もうひとり、彼女ができたんだ」。付き合って九年、同棲して四年。結婚間近と思っていた恋人・和佐からそう告げられた二十九歳の由麻。和佐は「由麻と別れたいわけではない」「ただ、もうひとり、どうしても付き合いたい人ができた」と言い出し、由麻は混乱する。怒って別れればよいのか、一時の過ちだと思って待てばよいのか、歪な関係を受け入れたらよいのか――愛していた日常はどうすれば戻って来るのか。恋の痛みが走る著者デビュー作、待望の文庫化。 ※本書は二〇二一年三月にKADOKAWAより刊行された『炭酸水と犬』を加筆・修正し、文庫化したものです。 ※紙版初版限定特典の後日談「緑の休日」は電子版には収録されておりません。予めご了承ください。
  • 炭酸水と犬【電子特典付き】
    4.1
    1巻1,320円 (税込)
    第5回カクヨムWeb小説コンテスト〈恋愛部門〉特別賞受賞作! 心のままに、軽やかに。自由に生きたいと思う、すべての人へ。 9年付き合っている同棲中の恋人とは、結婚秒読みのはずだった。 「もうひとり、彼女ができたんだ」 恋人の突然の告白。そして、もうひとりの彼女に引き合わされ、わたしの感情はばらばらになってゆくが――。 WEBで話題。心をえぐる、新世代の等身大ラブストーリー! 【電子特典付き】 恋人・和佐の目線が読める、電子書籍だけの書き下ろしストーリー付き!
  • マリアージュ・ブラン
    4.0
    1巻1,799円 (税込)
    恋愛感情はない。手を繋いだこともない。世界で一番気の合う、大切な友人と結婚している――男女の新しい在り方を鮮やかに描いた長編小説! 夫婦としてつつましく暮らしている31歳の奈穂と尊。元同級生で、記念日も忘れずに祝い合う仲の良いふたりだが、性交渉はもとより、恋愛感情も存在しない。友人関係だったふたりは、経済面や体裁面でのメリットから婚姻関係を結ぶことを決めたのだった。恋愛感情に振り回されない、淡々とした暮らしに満足していた奈穂と尊だが、少しずつ二人の関係に綻びが生じて――。
  • へびつかい座の見えない夜
    3.9
    1巻1,799円 (税込)
    地方の不動産会社で働く瑞季は、鬱屈した日常の中、自分だけの小さな楽しみとして「アルパカのヤスオ」のキーホルダーをひそかに集めている。ところが、孤高を貫いて怖がられている先輩社員の今泉さんとの意外な共通点やささやかな交流を通じて、瑞季の心に少しずつ変化が訪れる――表題作をはじめ、誰かにとっては価値のないものを大事に集める人と、その心を汲み取ろうとする人たち。そんな彼・彼女たちが、ぎこちないながらも心を通わせていく姿を優しく綴った、五つの物語からなる愛おしい短編集。/【目次】梅雨が来る前に/きみは湖/トカゲのいる闇/ハマエンドウが咲いていた/へびつかい座の見えない夜
  • アパートたまゆら
    3.8
    1巻799円 (税込)
    わたしはいわゆる潔癖症だ。除菌ジェルは必携。公共の乗り物に乗るときは、マスクと手袋が欠かせない。海やプール、温泉が苦手。そんなめんどくさい性質のわたしはある夜、鍵を忘れてアパートに帰ってきてしまった。部屋に入れず途方に暮れていると、隣人の男性から思いがけない提案――「よかったら、うち泊めますけど」。わたしは思い切って申し出を受けることに。これを機に始まった交流の中で、徐々に彼との距離は縮まるが――。わたしと彼を隔てるのはアパートの壁一枚……だけじゃない!? 距離は近くても道のりは険しい、王道の恋愛小説。※本書は、2021年にKADOKAWAより刊行された単行本版を改稿した文庫版です。
  • コーヒーの囚人
    3.6
    1巻1,870円 (税込)
    コーヒーは苦くて甘い。人生も苦くて甘い。悩みにとらわれた人々の転機にコーヒーが立ち会う。それぞれが選択した未来は――。ある日、ルームメイトの実果が出ていった。入れ違いに現れた彼女の婚約者と、なぜか同居することになり――(「コーヒーの囚人」)。真面目が取り柄の地味な会社員が、上司との不倫におぼれた先で出した答えとは――(「隣のシーツは白い」)ほか、日常の先に潜む、どこか不思議な5つの物語
  • 苺飴には毒がある
    3.6
    1巻1,870円 (税込)
    高校二年生の寿美子には、れいちゃんという幼なじみの友人がいる。通学を共にするふたりだが、過去に複雑な事情を持つれいちゃんは、可憐な容姿とは裏腹に、他人の容姿を貶めたり、陰口を撒き散らすことでコミュニケーションをとる少女だった。そんな態度に違和感を覚え始める寿美子だが、やがて彼女の吐く毒は自分自身にも及んでいるのではないかと思い至り……。 少女同士の複雑な関係に切り込んだ"青春"小説。
  • 駅と旅
    3.3
    1巻850円 (税込)
    日々のなかで当たり前のように行き来する駅という場所は、なんでもない日も旅立ちの日も、変わらずそこで私たちを迎えてくれます。旅の始まりと終わりをいつも見届けてくれて、行く場所であり帰る場所となる、駅とは不思議な存在です。浜松、西宮、札幌、唐津、明洞、ポルト──六つの都市へ向かう列車で、あるいは辿り着いた先で、どのような景色が待っているでしょうか。新しい物語への切符は今、あなたの手のなかにあります。六人の作家、六つの駅が旅の非日常へと誘う、文庫オリジナル・アンソロジー。/【目次】砂村かいり「きみは湖」/朝倉宏景「そこに、私はいなかった。」/君嶋彼方「雪花の下」/松崎有理「東京駅、残すべし」/額賀澪「明洞発3時20分、僕は君に撃たれる」/鳥山まこと「辿る街の青い模様」
  • 苺飴には毒がある
    3.0
    1巻814円 (税込)
    高校二年生の寿美子には、れいちゃんという幼なじみの友人がいる。通学を共にするふたりだが、過去に複雑な事情を持つれいちゃんは、可憐な容姿とは裏腹に、他人の容姿を貶めたり、陰口を撒き散らすことでコミュニケーションをとる少女だった。そんな態度に違和感を覚え始める寿美子だが、やがて彼女の吐く毒は自分自身にも及んでいるのではないかと思い至り……。 「毒友」との複雑な関係に切り込んだ、戦慄・共感の青春小説。

ユーザーレビュー

  • 炭酸水と犬

    Posted by ブクログ

    面白かった。

    ジャンルとしては恋愛モノ。
    ある日、主人公は彼氏から「他に好きな人ができた」と言われる。そこで「あ、そうなの。じゃあさよーなら」とならないのが小説で、なんやかんやあって主人公は彼氏にめちゃくちゃ悩まされる。

    この小説はその「なんやかんや」の展開を作りだすのが非常に上手だと思った。物語として読む分には楽しいけれど、現実世界だったら確実に病むだろうなという展開がいい。

    文章もお上手で、ページ数的には450ページくらいあるのにすらすら読めてしまった。

    ラストも痛快。絶対バッドエンドだろうなと思っていただけに、いい意味でこちらの予想を裏切ってくれた。

    あとこの小説を読んで思った

    0
    2025年11月28日
  • 炭酸水と犬【電子特典付き】

    Posted by ブクログ

    大学で知り合い9年付き合った彼氏に
    「もうひとり、彼女がらできたんだ」
    と言う文章から始まる

    何だ?何だ!
    途中までは昭和の月9ドラマか?
    その後、ドロドロの昼メロか?
    と読み進めたが
    最後にキュ〜〜ンとした(//∇//)

    共感は出来ないが振り切った架空のドラマの様で面白かった。

    0
    2025年11月09日
  • 炭酸水と犬

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ジャケットとタイトル、あらすじ全部に興味を持ったので購入しました!
    始まりが主人公の由麻が彼氏の和佐に「もう一人彼女ができたんだ」という一瞬どういう意味か分からなくなる位の衝撃的な一言から面白そうだなと興味を持ちました。
    現実世界でもう一人恋人ができたと言われたらその時点で別れると思いますがこの本ではそうはならず和佐とそのもう一人の彼女にずっと振り回されてもやもやしながらもどんな結末になるんだ!?とページをめくる手が止まらない位の勢いで読み進められました。
    最終的には由麻と和佐は別れて和佐の弟の真先と一緒になりますが結末から考えると序盤から真先が由麻に好意を抱いているのかなと感じる行動はいくつ

    0
    2025年11月09日
  • アパートたまゆら

    Posted by ブクログ

    本気の恋を知らなかった主人公が、隣人に恋心を募らせていく過程が丁寧で、砂村かいりさんの他の本も読みたくなった
    片想いのもどかしさ、はがゆさ、そして徐々に縮まっていく2人の距離にキュンとしてしまった
    本当に良かった~!

    0
    2025年10月31日
  • マリアージュ・ブラン

    Posted by ブクログ

    性愛に依らない夫婦の絆が時に強くもあり、時に脆くもあって、その機微が2人の視点から丁寧に描かれていて良いです。
    「人並み」を目指すのではなく、自分がどういう人間か理解して、その自分を理解して寄り添ってくれる人と一緒にいることができればそれが幸せなんだと思いました。

    0
    2025年10月28日

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