配信予定・最新刊

作品一覧

  • 別れを告げない
    4.2
    1巻2,475円 (税込)
    ノーベル文学賞受賞作家の最新長篇! 作家のキョンハは、虐殺に関する小説を執筆中に、何かを暗示するような悪夢を見るようになる。ドキュメンタリー映画作家だった友人のインソンに相談し、短編映画の制作を約束した。 済州島出身のインソンは10代の頃、毎晩悪夢にうなされる母の姿に憎しみを募らせたが、済州島4・3事件を生き延びた事実を母から聞き、憎しみは消えていった。後にインソンは島を出て働くが、認知症が進む母の介護のため島に戻り、看病の末に看取った。キョンハと映画制作の約束をしたのは葬儀の時だ。それから4年が過ぎても制作は進まず、私生活では家族や職を失い、遺書も書いていたキョンハのもとへ、インソンから「すぐ来て」とメールが届く。病院で激痛に耐えて治療を受けていたインソンはキョンハに、済州島の家に行って鳥を助けてと頼む。大雪の中、辿りついた家に幻のように現れたインソン。キョンハは彼女が4年間ここで何をしていたかを知る。インソンの母が命ある限り追い求めた真実への情熱も…… いま生きる力を取り戻そうとする女性同士が、歴史に埋もれた人々の激烈な記憶と痛みを受け止め、未来へつなぐ再生の物語。フランスのメディシス賞、エミール・ギメ アジア文学賞受賞作。
  • 回復する人間
    4.3
    1巻2,376円 (税込)
    ノーベル文学賞受賞作家による珠玉の短篇集 大切な人の死や自らの病、家族との不和など、痛みを抱え絶望の淵でうずくまる人間が一筋の光を見出し、ふたたび静かに歩みだす姿を描く。 『菜食主義者』でアジア人初のマン・ブッカー国際賞を受賞し、『すべての、白いものたちの』も同賞の最終候補になった韓国の作家ハン・ガン。本書は、作家が32歳から42歳という脂の乗った時期に発表された7篇を収録した、日本では初の短篇集。 「明るくなる前に」:かつて職場の先輩だったウニ姉さんは弟の死をきっかけに放浪の人になる。そんな彼女を案じていた私に3年前、思わぬ病が見つかる。1年ぶりに再会した彼女が、インドで見たというある光景を話してくれたとき、小説家の私の心は揺さぶられる――ウニ姉さんみたいな女性を書きたい、と。 「回復する人間」:あなたの左右の踝の骨の下には穴があいている。お灸で負った火傷が細菌感染を起こしたのだ。そもそもの発端は姉の葬儀で足をくじいたことだった。ずっと疎遠だった姉は1週間前に死んだ。あなたは自分に問いかける。どこで何を間違えたんだろう。2人のうちどちらが冷たい人間だったのか。 大切な人の死や自らの病気、家族との不和など、痛みを抱え絶望の淵でうずくまる人間が一筋の光を見出し、再び静かに歩み出す姿を描く。現代韓国屈指の作家による、魂を震わす7つの物語。 [目次] 明るくなる前に 回復する人間 エウロパ フンザ 青い石 左手 火とかげ
  • 光と糸
    NEW
    4.6
    1巻2,200円 (税込)
    世界は、なぜこれほど暴力的で、同時に、なぜこれほど美しいのか? 著者自身が構成を編み上げた、ノーベル文学賞受賞後初の作品がついに刊行。光へ向かう生命の力への大いなる祈り。 「最初から最後まで光のある本にしたかった」 ――ハン・ガン 「人間性の陽溜まりと血溜まりと。その二つが常に隣り合っていて、どちらかへ行こうとしたらもう一つも絶対に通らなくてはいけない。ハン・ガンの小説にはそんなところがある」 ――斎藤真理子 ノーベル文学賞受賞記念講演「光と糸」全文、創作についてのエッセイ、5編の詩、光を求めて枝葉を伸ばす植物をめぐる庭の日記、そして著者自身による写真を、著者自らが編んだ、ハン・ガン自身によるハン・ガン。 過去が現在を助けることはできるか? 死者が生者を救うことはできるのか? ――本文より ***** 目 次 光と糸 いちばん暗い夜にも 本が出たあと 小さな茶碗 コートと私 北向きの部屋 (苦痛に関する瞑想) 声(たち) とても小さな雪のひとひら 北向きの庭 庭の日記 もっと生き抜いたあとで 訳者あとがき *****
  • ギリシャ語の時間
    4.2
    1巻1,980円 (税込)
    ある日突然言葉を話せなくなった女。 すこしずつ視力を失っていく男。 女は失われた言葉を取り戻すため 古典ギリシャ語を習い始める。 ギリシャ語講師の男は 彼女の ”沈黙” に関心をよせていく。 ふたりの出会いと対話を通じて、 人間が失った本質とは何かを問いかける。 ★『菜食主義者』でアジア人作家として初めて英国のブッカー国際賞を受賞したハン・ガンの長編小説 ★「この本は、生きていくということに対する、私の最も明るい答え」――ハン・ガン
  • すべての、白いものたちの
    4.2
    1巻935円 (税込)
    アジア初のブッカー国際賞作家による奇蹟の傑作が文庫化。おくるみ、産着、雪、骨、灰、白く笑う、米と飯……。朝鮮半島とワルシャワの街をつなぐ65の物語が捧げる、はかなくも偉大な命への祈り。 ノーベル文学賞受賞! ハン・ガン作品、どれから読んだらいいかわからない……という方には、個人的には『すべての、白いものたちの』をお勧めしたいです。 詩のように淡く美しく、それでいて強く心をゆさぶる名作です ーー岸本佐知子 生後すぐに亡くなった姉をめぐり、ホロコースト後に再建されたワルシャワの街と、朝鮮半島の記憶が交差する。 文庫化にあたり、訳者の斎藤真理子による「『すべての、白いものたちの』への補足」、平野啓一郎による解説「恢復と自己貸与」を収録。

ユーザーレビュー

  • 光と糸

    Posted by ブクログ

    ハン・ガンの言葉は、純度の高い結晶のような透明感があるように感じる。文学に誠実に向き合い、文学、言葉の力を信じ、人間への信頼を模索し、人間の二面性について考え続けてきた、ハン・ガンの誠実さをこの一冊を通して感じることができる。
    暴力によって、人間の尊厳が破壊されてきた歴史を描きながら、同時に、「愛とは」という問いを絶えず読者にも語りかけてきた。
    私は、ハンガンの文学を通して、愛を与えられてきたんだとこの一冊を通して思った。ハンガンの誠実さ、人と人が繋がることができることを信じる強さ、文学によってそれを実現しようとする力を、ハンガンは文学を通して伝えてくれるように感じる。
    「北向きの庭」「庭日記

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    2026年01月07日
  • 回復する人間

    Posted by ブクログ

    よしもとばななの「キッチン」は喪失をシェアすることで慰めをくれるけれど、ハンガンは違う。彼女は、ほら見て私もここに傷があるの、でも美しいでしょ、と静かに目を見つめて言ってくる。

    痛々しい。でもなぜか目を離せない。
    先を読むのが怖い。でも読まずにはいられない。

    傷は放っておいてもいい。でも、看過ごせない傷はじわじわと"私"を侵食し、やがて自分の一部になる。

    時間が解決する、とは本当だろうか。この世界には自然治癒力が働く場所と、そうでない場所がある。勝手に治る傷ばかりではない。自ら回復に向かっていくことで、人はしなやかに強くなっていく。

    0
    2026年01月05日
  • 光と糸

    Posted by ブクログ

    読み終えるのが惜しくて好きな箇所は何度も反復して文章を噛み締めた。特に「いちばん暗い夜にも」が好き。ガーデンニング日記は文章で森林浴しているみたいな気持ちになった。鏡を使って北側の庭に光を当てるということは目から鱗。

    0
    2026年01月05日
  • すべての、白いものたちの

    Posted by ブクログ

    ノーベル文学賞を受賞した筆者の本の中で読みやすそうだったため、購入しました。この本の中では、当時22歳だったお母さんが家でいきなり破水し、連絡しようにも村に1台しかない電話があるお店まで歩いて20分もあるため、筆者のお姉さんになる方を一人で産んだが、2時間後に亡くなったというくだりが印象に残っています。お母さんは「しなないでおねがい。かぼそい声で泣く手のひらほどの赤ん坊を抱いて、何度となくそうささやきかけた。」とあります。私も生きていて欲しかったと思っています。(22P)
    この本はどのページも文章が透明感に溢れています。スッキリとした気持ちになりたい方にお薦めします。

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    2026年01月03日
  • 光と糸

    Posted by ブクログ

    ノーベル文学賞受賞記念講演「光と糸」全文のほか、創作についてのエッセイ、5編の詩、光を求めて枝葉を伸ばす植物をめぐる庭の日記で構成される。

    創作のため、常に自問自答するための問いを立てていたというが、それよりもずっと昔の少女が愛についての詩を残していたということと、その問いは少女の詩に帰結するという気付きがいまのハン・ガンを作り上げたという。その気付きと庭仕事はどこか生命の営みとしてつながるように思う。美しい本だった。

    0
    2026年01月03日

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