赤松利市の作品一覧
「赤松利市」の「アウターライズ」「あじろ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
どんなジャンルの本でどんな毛色の物語なのか、全く情報なく読んだことが結果良かった。
男臭い漁師の世界は私の日常とは掛け離れた新鮮さがあり、一本釣り漁法の描写などが興味深く、「あぁ、へしこ食いたいなぁ。白酒は描写だけで胸焼けするなぁ。」とか思いながら楽しく読んでいた。
その矢先。
物語が3分の2くらいに差し掛かった時に急転直下。
そのまま予想だにしなかった展開に。
どっとめまぐるしく、自分の感情をどこに持っていけばいいのか分からない。
作者の特異な経歴も相まって、唯一無二の作風だと感じた。
「全員悪人」ってアウトレイジのキャッチコピーは秀逸だな、とふと思った。
Posted by ブクログ
赤松利市『風致の島』講談社文庫。
人間の限りない欲望や穢れた心の内をあからさまに描いたピカレスク小説。
騙し、騙され、家族にも見放され、東南アジアで地獄の果てまで堕ちていく男の惨めさと悲哀。何時、どうなるか解らぬ一瞬先は闇のような、今の世の中をデフォルメしたような小説だった。
東南アジアでの巨大リゾート開発推進のため日本のスーパーゼネコンから現地役員として乗り込んでいた青木は開発に失敗し、日本に帰国させられ、関連会社に出向する。出向先は福島原発事故の除染作業を担う企業で、青木は下請企業から1億円余りの裏金を手に入れると、あっさり会社を辞める。
会社を辞めたことで、妻に三下り半を突き付け
Posted by ブクログ
赤松利市『隅田川心中』双葉文庫。
64歳の独身男性が32歳の女性と金銭を介して、ただならぬ関係となり、それを勘違いした男性は暴走し、やがて破滅へとまっしぐらに進むという悲喜劇転落小説。
丁寧な語り口で綴られる文章とは裏腹に、老いらくの恋というよりも、性欲のままに暴走してしまう初老の独身男性の悲哀と滑稽さを残酷な視点で描いているようだ。主人公が若い女性と泥沼に嵌まり込んでいく姿を見ると、男とは何と馬鹿な生き物なのだろうと思う。
浅草の社団法人ゴルフ場協会の事務局長を務め、悠々自適に働く64歳の独身男性、大隅一郎は馴染みの喫茶店店主の小川正夫からアルバイトの32歳になる咲村咲子の相談に乗っ