【感想・ネタバレ】下級国民Aのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

赤松さんの作家デビュー前の壮絶な被災地生活。
逃げれば良いのに抜け出せない、そんな状況がしかと伝わってきます。凄い本でした。
私の同級生も派遣会社に就職後、未経験にも拘らず即、現場監督就任。入れ墨の入った方々をビビりながら指揮していたようで、ホント滅茶苦茶な状況だったようです。

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2022年07月13日

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ネタバレ

赤松ワールド入門編に最適。将来、赤松研究書が出た日には初期必読書となるだろう。これまでに出版された「藻屑蟹」「鯖」「ボダ子」「らんちう」の原型的な出来事がそこかしこに簡潔に描写される。そして描写「されなかった」であろう詳細がこれからの作品で展開されることを思う。おそるべし。

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2020年03月12日

Posted by ブクログ

人というものはいろんな重み付けで測られるものではあるが、その場のハッタリや腕力だけが物をいう世界があって、本書は間違ってそんなところに中年を過ぎてから入り込んでしまった男の悲喜劇。無論やられっぱなしではなく、筆者なりの打算や世渡りも描かれるが、読者からするとどうにも「取らぬ狸の〜」と感じてしまい、救いのない話の中で貴重なユーモアとして効果を発揮している。

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2023年08月31日

Posted by ブクログ

ショッキングな現実。作者の経験は特殊ではなく、時代を先行しただけ。これから日本はこんないきあたりばったりな現場だらけの国になるんだろうな。

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2020年03月16日

Posted by ブクログ

 東日本震災後の復興特需に群がる人間が描かれた「藻屑蟹」「ボダ子」は、あくまで小説だった。
 本書は、復興特需に乗っかろうとして、乗り損ねて住所不定無職となった筆者の随筆である。

 かつてバブル時代にはゴルフコースのコンサルタントとして120人の従業員を率いていたが、バブルとともに会社は弾けた。
 再起をかけて乗り込んだ東日本震災後の東北だったが、そこでは日雇いの土木作業員に揉まれる日々だった。

 復興ビジネスの裏表を知り尽くし、そして最後には限界に気づく。
 気が付いた時には下流国民へ。

 まもなく震災から9年、日本という国自体の下への流れが止まらない。

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2020年03月09日

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著者の土木建設会社勤務時代を中心に自身の体験を率直にかつ平易な文で記した自伝的作品。
まず、震災の復興作業に集まった作業員達の粗暴さと無教養さに驚くと同時に、土木作業の技術と適性なコミュニケーション能力の両方を備えていなければまともな職場で働くことはできないのだなと感じた。また、国の除染事業も美味しいだけではなく多くの利権が絡み合う中で、パイプを持たないもの達はいかにその匂いを嗅ぎ分けるのかが大事かがひしひしと伝わってきた。
経済も何もかもが下降するこの国で、自由競争社会の荒波に放り出された我々の明日は下級国民Aかもしれない。

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2023年05月17日

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著者の経歴が書いてあった
ゴルフ場の管理、アメリカやイギリスではそんなに優遇されるのかとびっくりした。
寄せ集めの作業員、底辺の人はそのレベルなのかと思った。まぁ私も底辺で下級国民だけれども
六文銭の男が気になった

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2022年09月08日

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03月-09。3.0点。
赤松利市本人の半生記。
「鯖」を読んだとき「ナンじゃこりゃ」と思ってから、全て読んでいる。凄い人生を歩んでいたんだな。
ある著作にも、同様の内容があった。モデルは著者本人だったんだなと再認識。

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2021年03月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

もともと会社経営で羽振りがよかった著者が食い扶持を失って福島へ、土方に混じって働くことになる。土方たちの単細胞ぶり、そのくせ競争心が高いのでみんなでスマホゲームに熱中する、スマホゲームやらないと怒るなど。性格的におかしいのもいて、いじめられるが耐える、家族に仕送りするためのカネが必要なので。
最後は自分が責任者の立場になったときにひどい業者に一杯食わされて、真面目な仕事仲間のことも見捨てて放り出してトンズラするに至る。著者がひどい人というのではなく、カネが欲しいゆえに無理をすると危ない橋を渡らざるをえず、そのうちにそんな状況に追い込まれてしまうというか、そういう世界が福島界隈にはあるよということ。

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2021年01月22日

Posted by ブクログ

変わった雰囲気の文章です。
除染作業まですることになった現場の雰囲気、仲間となる人たちの育ちを感じさせる描写など、なかなか壮絶なことが淡々と書かれています。

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2020年09月15日

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