作品一覧

  • エンジェルフライト 国際霊柩送還士
    4.2
    【第10回開高健ノンフィクション賞受賞作】異境の地で亡くなった人は一体どうなるのか――。国境を越えて遺体を故国へ送り届ける仕事が存在する。どんな姿でもいいから一目だけでも最後に会いたいと願う遺族に寄り添い、一刻も早く綺麗な遺体を送り届けたいと奔走する“国際霊柩送還士”。彼らを追い、愛する人を亡くすことの悲しみや、死のあり方を真正面から見つめる異色の感動作。(解説・石井光太)
  • エンド・オブ・ライフ
    4.4
    「命の閉じ方」をレッスンする。ベストセラー『エンジェルフライト』『紙つなげ!』に続く、著者のライフワーク三部作の最終章。200名の患者を看取ってきた友人の看護師が癌に罹患。「看取りのプロフェッショナル」である友人の、死への向き合い方は意外なものだった。最期の日々を共に過ごすことで見えてきた「理想の死の迎え方」とは。著者が在宅医療の取材に取り組むきっかけとなった自身の母の病気と、それを献身的に看病する父の話を交え、7年間にわたる在宅での終末医療の現場を活写する。読むものに、自身や家族の終末期のあり方を考えさせてくれるノンフィクション。
  • 駆け込み寺の男 -玄秀盛-
    値引きあり
    3.8
    新宿歌舞伎町「日本駆け込み寺」代表、玄秀盛(げん・ひでもり)。彼はDV、虐待、借金、ストーカーなど深刻な問題を抱える相談者を3万人以上救ってきた。それも無償でだ。近年は出所者を雇用・支援する「駆け込み居酒屋」を始め、メディアを賑わせている。しかしこの強面(こわもて)の男はいったい何者なのか? なぜ人助けにすべてを捧げるのか? その秘密は玄の壮絶すぎる過去にあった――開高健ノンフィクション賞作家の出世作。『駆け込み寺の玄さん』改題。
  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)
    4.5
    佐々涼子はかつて司法試験予備校で机を並べていた児玉晃一と偶然再会する。児玉は弁護士として難民問題のエキスパートとなっていた。彼の案内で茨城県牛久の入国管理センターを訪れ、そこに長期収容されている外国人たちと面会した筆者は、その窮状にショックを受ける。イラン、アフガニスタン、カシミール……。内戦で命からがら日本に避難してきた「難民」たちを本国に強制送還しようとする入管。帰還すれば死刑になる状況でも意に介すことはない。さらに日本で家族をもっていようが容赦なく親と子を引き離す非道な仕打ち。長期収容で身体を壊し、命さえ落とす収容者がいながら、一向に改善されない日本入管の待遇に対して、国連も国際法違反と指摘する。四半世紀にわたり、難民の受け入れ、入管の改善のために闘い続ける児玉の奮闘の日々を、日本語学校教師として在留外国人と関わってきた自身の体験と、現在入管に収監されている在留外国人の取材とともに綴る。
  • 夜明けを待つ(集英社インターナショナル)
    4.4
    1巻1,782円 (税込)
    病、家族、看取り、移民、宗教……。小さき声に寄り添うことで、大きなものが浮かび上がってくる。『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている』『エンド・オブ・ライフ』『ボーダー 移民と難民』……。生と死の境を見つめ続け、読む者の心を揺さぶる数々のノンフィクション作品の原点は、佐々涼子の人生そのものにあった。ここ10年間に書き溜めてきたエッセイとルポルタージュから厳選した著者初の作品集。

ユーザーレビュー

  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

    Posted by ブクログ

    数年前まで、都内のコンビニでは中国や韓国出身と思われる人が働いている姿をよく見かけた。最近は、東南アジアやインド系、中東系と思われる人が増えているように感じる。「お」と思った。本書『ボーダー』を読んで、その違和感に輪郭が与えられた。

    日本は島国であり、歴史的にも大陸諸国のように、常に人が行き交い、戦争のたびに難民が流れ込む国ではなかった。だから移民や難民の問題を、西洋的な価値基準だけで批判されることには、どこか暴力性も感じている。移民や難民の受け入れに拒否感や危機感を抱く人の気持ちは、正直よく分かる。私自身もそうだ。

    しかし、それでもなお、日本の入管における難民対応は明確に間違っている。

    0
    2026年01月15日
  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

    Posted by ブクログ

    佐々涼子氏が日本の入管・難民問題を、日本語教師の経験と「難民弁護士」児玉晃一氏の活動を通して描いたノンフィクションで、「難民」と「移民」の境界、入管の劣悪な実態と人権問題、日本社会の偏見に焦点を当て、人々の尊厳を問う作品です。移民と難民は「境界」で区別されがちだが、実際には人々の心の壁や社会の構造にこそ「ボーダー」があり、入管収容者の非人間的な扱いを容認する社会のあり方、そして無意識の差別に警鐘を鳴らし、当事者一人ひとりが問題を考える重要性を訴えています

    0
    2026年01月14日
  • 夜明けを待つ(集英社インターナショナル)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ノンフィクション作家が書いたエッセイ。佐々さんの飾らない、自己陶酔しない文章がとても心地よく、ずっと読んでいたかった。息子だって意志の力で生まれてきたわけじゃない、死ぬ時もたぶん死に方は身体が知っている。そんなふうに書いていて、きっとこの人は怖がらずに逝っただろうと思った。佐々さん、あなたの本を、もっともっと読みたかった。

    0
    2026年01月13日
  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「私の人生最大の失敗は、日本に助けを求めたことです」(p.95)

    著者が十年かけて執筆した作品。日本が難民や外国人に対してどれほど理不尽で酷い仕打ちをしているか暴かれている、非常にショックな内容。しかし、少子高齢化もあり他国や外国人と共存して生きていく日本で生きていく以上、読む必要性の強い本だと思う。
    読みながら、著者自身ショックや無力感に苛まれているのを感じるが、そのなかで、日本の真実を追求する熱量が爆発している。膨大な取材量、自身の思考・分析力の高さ、読んでいるだけで知識は増えて視野が広がる。また日本人の善悪も脚色なく書かれていて興味深く、読書時の満足感がすごい。



    まず本作でフォ

    0
    2025年12月26日
  • エンジェルフライト 国際霊柩送還士

    Posted by ブクログ

    前々から存在が気になっていた本。通りすがりの古本屋で売っていたので購入して読んだ。初版発行から15年近く経っている。

    国際霊柩送還士という職業は、もっと知られるべきと思った。その点は、まだ見てはいないが、米倉涼子演じるドラマで一定の役割を果たせたのかもしれない。

    著者の佐々さんの著書を初めて読んだ。緻密な取材をしながら感じたことを丹念に書き留めている。昨年、まだ50代なのに、病気で亡くなられたそう。残念である。

    0
    2025年11月17日

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