作品一覧

  • 芭蕉 最後の一句 ──生命の流れに還る
    4.0
    1巻1,705円 (税込)
    旅に病んで夢は枯野をかけめぐる──松尾芭蕉、最後の句として知られる死の四日前深夜の「病中吟」である。日々旅にして旅を栖とした俳聖の、最期のイメージに相応しい。けれども実はその翌朝、弟子二人を枕頭に呼び「清滝や波に散り込む青松葉」を遺している。「改作」というのだが、これこそが辞世の句である。「不易流行」「軽み」そして最後の一句へと、境涯深まる芭蕉最晩年の五年半に焦点を当て、その実像に迫る。
  • NHK「100分de名著」ブックス 宮本武蔵 五輪書 わが道を生きる
    5.0
    わが道を極め、自在に生きる――剣術と人としての生き方を書き記した類まれなる書! 宮本武蔵(1582~1645)は、戦国時代を浪人(当時の表記は「牢人」)として生き、晩年は熊本にて細川家につかえた剣の達人である。 13歳で初めて剣の勝負をし、21歳からは都に上ったのち全国武者修行を始め、29歳までに60あまりの勝負をして、一度も敗れたことがなかったという。この時代、牢人たちは仕官の途を得るため、武名を上げる必要があり、武者修行という命がけのリクルート活動をしていたのだ。武蔵がそこで体得した剣術の極意を、晩年に著したのが『五輪書(ごりんのしょ)』である。 そこには、剣で敵を倒すための方法が書かれているが、それにとどまらず、厳しい鍛錬に耐え驕らない自分を保つための心得や、状況を見きわめ正しい判断をするための極意をはじめ、敵を知る(相手の立場に立つ)ことの重要性、突飛な手法の戒め、鍛錬の先に開ける自由などが記され、現代を生きる私たちに多くの示唆を与え、また活用できると著者はいう。その表現は文学的かつ哲学的で、それゆえに「名著」として読み継がれてきた。宮本武蔵研究の第一人者の一人である著者が、この歴史的名著を懇切でリアルに読み解いてゆく。 2016年5月に放送された「NHK100分de名著」テキストに「書き下ろし特別章」を加えた、待望の「名著ブックス」版。
  • 武道と日本人 世界に広がる身心鍛練の道
    4.0
    柔道、空手、剣道、弓道…。「武道ってどのくらい種類があるのか」「どのような歴史があるのか」「外国でも道場があるのか」「稽古して何の意味あるのか」など、武道を知らない日本人のための一冊。
  • 宮本武蔵 「兵法の道」を生きる
    3.7
    1巻880円 (税込)
    吉川英治その人も言うように、武蔵については信用できる史料がきわめて少ない。「巌流島」「佐々木小次郎」「吉岡一門との勝負」──ひとり歩きする虚構を排したところに見えてくる実像とは?「天下一」をきわめながら、「なをもふかき道理を得ん」と「兵法の道」を求めつづけた一人の真摯な武芸者の姿を、『五輪書』を核によみとく。

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  • 新訳 弓と禅 付・「武士道的な弓道」講演録 ビギナーズ 日本の思想
    4.2
    「考えるのをやめなさい」。日本滞在中に弓道を学んだドイツ人哲学者ヘリゲルは、自我を捨て心を無にして的を射よと説く師の言葉に、あらゆる道に通底する禅の奥義を感得する。精神集中と身体の鍛練によって、いかに「無心」となり得るのか。世界中で愛読され続ける日本論の名著を新たに訳し下ろし、講演録や鈴木大拙の序文とともに収録。最新研究を踏まえた解説により、日本的な武道と芸道、そして禅の真髄を解き明す決定版!
  • 宮本武蔵「五輪書」 ビギナーズ 日本の思想
    3.8
    29歳で佐々木小次郎に勝ち天下一の実力を示した武蔵。「ふかき道理」の追求の果てに達した境地を「地・水・火・風・空」の5つの兵法とともに記す。近年発見された数々の資料も取り入れ、武蔵の実像に迫る。 ※本作品は紙版の書籍から挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • NHK「100分de名著」ブックス 宮本武蔵 五輪書 わが道を生きる

    Posted by ブクログ

    『五輪書』はすごい本だった、ということが、ポイントが絞られてよく伝わってくる。『五輪書』の原文を読むかどうかはさておき、武道をやっている人間は、その内容について、一読の価値はあると思う。

    大前提として、『五輪書』が、特に剣術での実践を中心とした武術書であることが、当たり前と言えば当たり前だけれども、意外だった。現代では、その精神論が強調されて、ビジネス書の文脈などで読まれることもあるが、この本を読むと、あくまで武蔵が実践で戦った剣術家であり、その中心は武術書であることがよく分かる。
    「地・水・火・風・空」の五巻からなる『五輪書』は、その大部分「水・火・風」の三巻が、剣術の鍛錬法と兵法、各流派

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    2024年12月27日
  • 新訳 弓と禅 付・「武士道的な弓道」講演録 ビギナーズ 日本の思想

    Posted by ブクログ

    戦前に禅を知るために弓道を学び始めたドイツ人哲学者の回想で、むしろヘリゲル側になってしまった現代日本人にとっても学ぶところが大きいのではないか。弓道は禅よりも神道や儒教の影響が色濃いが、戦後に阿波が開いた大射教道が全日本弓道連盟に合流し、禅的な考え方も包摂されたと言えるかもしれない。

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    2023年05月23日
  • 宮本武蔵「五輪書」 ビギナーズ 日本の思想

    Posted by ブクログ

    以前からちょこちょこ読んでたやつ。ようやく読み終わったが最初の方はもうだいぶ忘れてる。兵法書だが、その道の人以外にも感じるところはやはりあって、面白い。五輪書の原文・訳と、前後に宮本武蔵の実像についてや、五輪書の現代における位置付けなんかも入っていて、宮本武蔵入門的なところもある。五輪書は完訳ではないが、大部分入っている感じかな。実際に比較したわけではないが、類書の中でもよくまとまっている部類ではないかと感じる。強いていうなら、訳が、原文を尊重するせいかかなり直訳な感じなのは好き好きかも。

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    2023年05月05日
  • 新訳 弓と禅 付・「武士道的な弓道」講演録 ビギナーズ 日本の思想

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・剣の達人の逸話
    →他の道でも極めることが出来る。技術の問題ではない。茶道、華道、絵画、禅とのつながり。

    ・子どものごとくあること
    →長年の道の訓練で自己を忘れること(無心)が回復される。人は考えるが考えない。
    →剣の達人は初心者のように何も囚われていない、稽古の初めに失われた「囚われない心」を再び獲得する。
    →違いは、達人は恐怖に近づけなくなる。自ら離れていく。

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    2022年12月25日
  • 新訳 弓と禅 付・「武士道的な弓道」講演録 ビギナーズ 日本の思想

    Posted by ブクログ

    日本思想とはいったいどんなものなのか、1人の外国人が物事を習得していく過程の中でわかりやすく教えくれる素晴らしい本。的を狙っているうちは的を正確に射ることはできず、的と一体化した時、周りと一体化した時に的を正確に射ることができる。

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    2022年05月05日

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