アーサー・C・クラークの作品一覧
「アーサー・C・クラーク」の「幼年期の終り」「宇宙のランデヴー〔改訳決定版〕」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
面白かったというか、すごく壮大なスケールの作品を見たと思った。
ファーストコンタクトものかと思ったけれど、本当にそれは序章(プロローグと第一部)でしかなくて、本題は後にある……。タイトルはそういうことだったんだってタイトル回収に唸った。
ジーンが未来の縁を辿ってオーバーロードの母星を口にして以降オーバーロードが嫌いになったのは、地球人類が本能的にオーバーロードの外見に忌避感を抱いたり伝説などでオーバーロードの外見に似た存在を悪魔として記録していたのと同じで、自分たちに破滅を運んでくる存在としてオーバーロードを認知するようになったからなんだって後から納得した。(紫部門とやらも子どもたちを回収したところだろうな…)
この作品のメインではないんだろうけど、ジェフとジェニーと別れを告げるジーンとジョージのシーンがつらかった。特にジェフ……。
こんなことならあの津波でお別れできていたほうがよかったかもってジーンが思ったことに共感した。少なくとも、『生きているけれどもういない』みたいな、愛を注いで作り上げられてきた愛息子の自我が削り取られる/取って代わられるようなことはなく、こんな形のお別れになることもなかった。
前提としていつか子は親から卒業するものだけれど、突然に取り上げられるような終わり方はつらいな……。
船に乗る直前振り返ったジェフは、果たして"ジェフ"だったのか、両親からの卒業、自身の幼年期の終わりを認識していたのか……。
意図せずして『見届ける者』かつ『取り残された者』になったジャンの最期のナレーションでなんとも言えない気持ちになった。種としての最終到達地点(地球人類という小さな枠からの進化)を見届けた彼はどう思ったんだろう。
中間管理職でしかないと判明したオーバーロードたちが、自分たちはどれだけテクノロジーが発達しようと種として他の異星の生物より上位であろうと"ここ"が行き止まりだとわかっていて、それでもその先を諦めない(諦めきれない)ままいつかの夢を見るのが、地球人類より上位の視座に立つ生命体だけれどとても人間くさいなと思った。
カレルレンが最後に地球で関わった者たちのことを思い出して別れを告げたところが、なんだか嬉しかった。第一部のリッキィとのくだりもあって、どうしても好意的に見積ってしまうから願望でしかないんだけど、カレルレンたちオーバーロード以外には未来永劫もう知られることもなく存在したことすら知られなくなった地球の知己たちを偲び悼んでくれたのかな。そうだといいな。
そしてまた彼は果てしなき宇宙、次なる"誰か"のもとへ飛び去って行く……。
Fateや型月作品が大好きなので、オーバーマインドとか地球人類とか、種としての集合意識とかの話が出てきたときになんか聞いたことある話だな……と思った。奈須さんも影響受けたりしたのかなぁ。