作品一覧

  • 自然のものはただ育つ

    小説・文芸

    4.4
    1巻2,640円 (税込)
    長男を16歳で、次男を19歳で相次ぎ自死により失った作家が、息子たちについて語る思索に富むエッセイ。「この本は悲しみや哀悼の本ではない。私の悲しみに終わりはない」
  • 水曜生まれの子

    小説・文芸

    3.8
    1巻2,695円 (税込)
    表題作ほか11の短編を収録。喪失、孤独、秘密、愛情……深みのあるテーマを扱っている小説だが、率直ゆえの辛辣さのなかにユーモアを感じる。唯一無二の作家による待望の一冊。
  • ガチョウの本

    小説・文芸

    4.2
    1巻2,970円 (税込)
    13歳のアニエスは作家として華々しくデビュー。本当の作者は親友のファビエンヌ。2人の小説を書くという「遊び」は周囲を巻き込み思わぬ方向に。2023年度ペン/フォークナー賞受賞。
  • 理由のない場所

    小説・文芸

    3.9
    1巻1,100円 (税込)
    母親の「私」と自殺してまもない16歳の息子との会話で進められる物語。著者の実体験をもとに書かれた本書からは、母親の深い悲しみが伝わり、強く心を打つ。他に類をみない秀逸な一冊。
  • もう行かなくては

    小説・文芸

    5.0
    1巻3,740円 (税込)
    リリアは3人の夫に先立たれ、5人の子を育て17人の孫を持つ。昔の恋人の日記を手に入れ、それに自分の解釈を書き込んでいく過程で驚くべき秘密が明らかになっていく。喪失と再生の物語。
  • 黄金の少年、エメラルドの少女

    小説・文芸

    4.2
    1巻1,210円 (税込)
    現代中国を舞台に、代理母問題を扱った衝撃の話題作「獄」、心を閉ざした四〇代の独身女性の追憶「優しさ」、愛と孤独を深く静かに描く表題作など、珠玉の九篇。O・ヘンリー賞受賞作二篇収録。
  • 独りでいるより優しくて

    小説・文芸

    4.0
    1巻2,860円 (税込)
    ある女子大生が被害者となった毒物混入事件を核に、事件に関係した当時高校生の3人の若者が抱えつづけた深い孤独を描く。中国の歴史の闇を背景に、犯罪ミステリーの要素も交えた傑作。
  • さすらう者たち

    小説・文芸

    4.0
    1巻1,320円 (税込)
    文化大革命後の中国。一人の若い女性が政治犯として処刑された。物語はこの事件に否応なく巻き込まれた市井の人々の迷いや苦しみを丹念に紡ぎ、庶民の心を歪めてしまった中国の歴史の闇を描き出す。

ユーザーレビュー

  • 自然のものはただ育つ

    Posted by ブクログ

    「理由のない場所」で十分に衝撃を受けたので、次男のジェームズの自死のニュースには言葉もなかった。
    そしてこのエッセイが世に出たと聞いてもすぐには読む気にはなれず。しんどすぎる、そう思った。
    ピューリッツァ賞受賞と聞き、ようやく読んでみようかと手に取る。

    搾り出した、全ての言葉が真実。
    真実の言葉のものすごさに圧倒される。
    全ての言葉に嘘がない。嘘や安易な言葉はジェームズの死への冒涜となるから。
    今年ベスト、いや10年間でもベストの本かもしれない。

    ピューリッツァ賞受賞も、イーユン・リーにとっては何の感慨も(もちろん喜びも)ないだろう。苦悩にはまだその底にも果てしない穴があり、そこで生きてい

    0
    2026年07月22日
  • ガチョウの本

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    幼馴染の友情を描いた作品で自分の幼い頃と重なる部分もあり、忘れていた感情が蘇り不思議な読書体験となりました。

    決して優しく温かみのある内容ではないにも拘らず文章を読んでいると脳なのか気持ちなのか解らないですが、癒される筆の走らせ方をしていてドーパミンなのかエンドルフィンなのかセロトニンなのかオキシトシンなのかなんなのか何かがドバドバ出てていました。

    訳者のあとがきで著者の息子さんが亡くなられているのを知った時はショックでした。

    なぜガチョウの本なのかは読んでみて欲しいです。オレンジでオレンジは切れないそうです。

    0
    2026年07月05日
  • 自然のものはただ育つ

    Posted by ブクログ

    間違いなく今年一番の本になると思う
    あまりにも絶望する場面に直面した時人はどうなるなか、どう希望を見出して(または見出せず)これからの自分の人生を生きていくのか
    何冊か読んでもしっくりくるものがなかったが、この本はちがう
    受け入れる、いま、いま、足踏み、何もせず抗わず、けれども自分の意思で奈落の底に棲む

    頭が良すぎると、それはそれで本当にしんどいんだなぁと陳腐なことしか思い浮かべない自分の脳みそのスペックを恨みつつ、ただ一方でそれはそれでしんどい人生を生き抜くための仕様なのかもしれないと思ったり

    自然のものはただ育つ
    素晴らしい視点です

    0
    2026年06月20日
  • 自然のものはただ育つ

    Posted by ブクログ

    『ヴィンセントが死んだ後、私は『グリーフ・レッスンズ』というアン・カーソン翻訳によるエウリピデスの戯曲集、それからシェイクスピアの『ジョン王』で玉座に続き人生も奪われた年若い息子アーサーを失ったコンスタンスの独白をくりかえし読んだ。古代ギリシャの人々は悲しみをこれ以上ないほど高らかにうたい上げる。カーソンが指摘するように、それは激しい怒りである。大きな悲しみや怒りの翻訳は不可能に近い。まるで極みに至った感情は肉体的な感覚でしかありえないかのように――その言葉はやけっぱちの手荒な勢いで読者に襲いかかる』―『2 事実関係』

    イーユン・リーの手記「自然のものはただ育つ」を読む。この手記には息子を二

    0
    2026年04月16日
  • 水曜生まれの子

    Posted by ブクログ

    『何年も前、友達になった年上の作家が執筆中の本のことを手紙で尋ねてきた。「小説はいかがでしょうか。人は病人のことを訊くようにそう訊きますが、まだ書き終えていない小説とはそんなものです。終わったら、それは死んでいるか、ずっと具合がよくなっているかのどちらか。死者をわずらわせてはいけません」』―『水曜生まれの子』

    久しぶりに読む、イーユン・リー。もう、この作家を「千年の祈り」を読んだ時のようには読めないことを改めて意識してしまう。其処彼処に散らばる孤独、そして他者の死によってもたらされる喪失感。そこに作家の私生活における影を見ずにはいられない。

    「理由のない場所」を読んだ時に、そこに長男の自死

    0
    2026年02月21日

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