作品一覧

  • 失われた時を求めて 1~第一篇「スワン家のほうへI」~
    4.2
    1~6巻1,056~1,650円 (税込)
    色彩感あふれる自然描写、深みと立体感に満ちた人物造型、連鎖する譬喩……深い思索と感覚的表現のみごとさで20世紀最高の文学と評される本作が、豊潤で絢爛たる新訳でついに登場。第1巻では、語り手の幼年時代が夢幻的な記憶とともに語られる。プルーストのみずみずしい世界が甦る!〈全14巻〉
  • 楽しみと日々
    5.0
    1巻1,034円 (税込)
    プルースト(1871-1922)が20代前半に書いた短篇小説・散文・詩をまとめた第1作品集.鋭敏で繊細な感受性,細部にわたる緻密な観察,情熱や嫉妬といった心理の微妙かつ執拗な探究,スノビスムへのこだわりなど,大作『失われた時を求めて』にも見られる特徴の数々が本書にはすでに現れている.プルースト入門にうってつけの1冊.

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ユーザーレビュー

  • 失われた時を求めて 5~第三篇「ゲルマントのほうI」~

    Posted by ブクログ

    失われた時を求めて 5~第三篇「ゲルマントのほうI」~ (光文社古典新訳文庫)
    by プルースト、高遠 弘美
    ある年齢にあっては、「名前」というものは、私たちに現実の場所を指し示すと同時に、私たちが名前のなかに注ぎ込んだ不可知のもののイメージを差し出すことで現実の場所とそのイメージとを無理矢理同一視させ、その結果、私たちはある都市へ、そこに含まれているはずのない魂──といって、そんな魂を名前から追い払う力はもはや私たちにない──を求めて旅立つことになるのだが、かような年代にあるとき、寓意画のように名前が個性を付与するのは町や河だけではないし、名前がさまざまな色で飾り、不可思議なもので満たすのは

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    2025年01月04日
  • 失われた時を求めて 6~第三篇「ゲルマントのほうII」~

    Posted by ブクログ

    失われた時を求めて 6~第三篇「ゲルマントのほうII」~ (光文社古典新訳文庫)
    by プルースト、高遠 弘美
    そうなんですよ。本当にそんな必要なかったんです。でも、結局、魅力のない人ではなかったから、あのひとのことを愛する人がいるということはすごくよくわかります。

     ロベールがまったくの勘違いをしていたとは思わない。ブロックがしばしば怒り狂ったように他人を中傷するのは、自分は熱烈な好意を抱いているのに相手が応えてくれないからである。彼は他人の生活を想像することができないから、相手が病気だとか旅行に出ているかもしれないなどと考えることすらせず、ただ一週間返事がないだけでたちまち、わざと自分に

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    2025年01月04日
  • 失われた時を求めて 4~第二篇「花咲く乙女たちのかげにII」~

    Posted by ブクログ

    625P

    失われた時を求めて 4~第二篇「花咲く乙女たちのかげにII」~ (光文社古典新訳文庫)
    by プルースト、高遠 弘美
    花の絵を描くのは心躍る気晴らしであり、もし絵筆の先から生まれる花がつまらぬものだとしても、少なくとも花を描くというのは自然の花々と交流しながら生きることであって、とくにその姿を正確に写すためにごく近くから花を見つめなくてはならないとき、花の美しさに飽きることはないと。だが、バルベックではヴィルパリジ夫人は目を休ませるために画業のほうは中断していた。

    あるいは「今の時代の貴族って何なのでしょうね」、「わたくしからすると、働かない人間は何の存在価値もありません」、など

    0
    2025年01月04日
  • 失われた時を求めて 3~第二篇「花咲く乙女たちのかげにI」~

    Posted by ブクログ

    451P

    失われた時を求めて 3~第二篇「花咲く乙女たちのかげにI」~ (光文社古典新訳文庫)
    by プルースト、高遠 弘美
    多くのブルジョワが保守的な人たちとだけつきあおうとして重ねる努力、将来意義ある結果を生み出すはずもなく、結局は当たりさわりのない意見だけを口にすることにしかならない努力など、自分に何かをもたらすものではないがゆえに避けて通っていいことを知っているからである。

    しかし私として言っておかなくてはならないことがある。それは、ノルポワ氏の会話は、ある種の職業や階級や時代──といっても、その職業や階級に属している人たちからすれば、完全に過去のものとなったわけではない時代かもし

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    2025年01月04日
  • 失われた時を求めて 2~第一篇「スワン家のほうへII」~

    Posted by ブクログ

    516P

    失われた時を求めて 2~第一篇「スワン家のほうへII」~ (光文社古典新訳文庫)
    by プルースト、高遠 弘美
    こうした心の接近は、若いころなら恋愛が必然的に目指す目的であったにしても、いまはその逆に、さまざまな観念連合によって固く恋愛そのものと結びついているので、もしそうした心の接近が恋愛の前に実現していたとすれば十分恋愛の原因となりうる。かつては恋する女の心を実際に自分のものにしたいと願った男たちも、年を取れば、単に女の心を我がものにしていると感じるだけで、女に恋することができるようになる。とりわけ恋愛のなかに人は主観的な快楽を求めるものだから、女の美しさに対する好みが恋愛のも

    0
    2025年01月04日

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