中室牧子の作品一覧
「中室牧子」の「「原因と結果」の経済学」「「学力」の経済学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
メディアで拝見してからずっと読みたかった中室さんの著書。育児をする上で参考になる内容はもちろん、日本でもEBPM(Evidence Based Policy Making)が推進されていること、それが日本の教育分野に繋げていく重要性など、教育という分野が日本でどのような立ち位置にあるのかを知ることができたのも参考になった。少子化が進み、結婚にも消極的な人々が増えている日本で、教育投資に賛成する国民を増やすことができるかは大きな課題だと感じた。私自身も実体験として、教育は人を豊かにすると確信している。本書を通じて教育を重視する人が増え、子どもが楽しめる未来が訪れることを願った。
Posted by ブクログ
興味のある内容を客観的・論理的に論じててすごく面白かった。
・企業が新卒採用で重視するのはコミュニケーション能力、主体性、チャレンジ精神。
・学校を卒業したあと役に立つ教育こそ重要。
・将来の収入を上げるために、子供の頃にやっておくべきベスト3はスポーツ、リーダー経験、非認知能力を高めること。
・スポーツ経験があると採用で有利、忍耐力やリーダーシップが身につく
・リーダーシップは才能ではなく習得できるスキル。ただし社会性(人々と過ごすことに喜びや楽しみを見出す能力)は、リーダーシップと強い相関がある。
・勤勉性・外向性は長生きと強い相関がある
・小さい頃に勤勉さを身につけた子供の方が、のちに学力が高くなりやすい。技能にも福利効果が働く。
・将来の収入との関連が明らかになっている非認知能力
①忍耐力→成績、貯蓄、健康に相関(場当たり的ではなく将来に備えた行動が取れるため)
②自制心→借金、病気、薬物依存と関連
③やりぬく力→仕事や結婚生活を安定させやすい(勤勉性と強い相関)
・最近になればなるほど、非認知能力の重要性が増している。対人関係能力はAI時代が来ても自動化は困難なため、価値が高くなる。
・非認知能力を高めるには
音楽や美術は非認知能力を伸ばす
好奇心を高める
多様な仲間と共に過ごし、相手の立場に立って考える経験は子供の向社会性を身につける機会になる
・子供のやり抜く力を伸ばすために教員に求められるポイント
①目標設定が重要なこと
②目標達成のために努力することが大切なこと
③失敗や挫折を建設的に考えることが重要なこと
④人間の能力は生まれつきではなく、努力によって変えられること
・勉強が苦にならなくするには
①目標を立てる
目標は達成可能なインプット(例:「読書量」、「成績を上げる」はアウトプット)に対して、他人ではなく自分が、自己管理の方法を学んだうえで目標を設定する
②習慣化する
最初の一歩が踏み出せれば習慣化しやすい。一歩を踏み出すためには適度なお小遣いやご褒美は効果的。
③チームで取り組む
・学力を重視する幼児教育の質は低い。子供の主体性を尊重し、社会性を身につける教育は効果が高い。
Posted by ブクログ
経済学者による、データ分析で評価する教育の話。子育て中の身にとってはとても身近な話題で読みやすく、個人の主観ではなく客観的な視点ですごく面白かった。
・子供に勉強させるためにご褒美で釣るのは有りか?
-テストの点数などのアウトプットではなく、本を読む、宿題をするなどのインプットに与えるべき。アウトプットではなくインプットに、遠い将来ではなく近い将来にご褒美を与えるのが効果的。アウトプットに褒美が与えられると、何をすべきか具体的な方法が本人に分からない。アウトプットに褒美を与える場合は、具体的な方法指南と導いてくれる人が必要。
・子供は褒めて育てるべきか?
-褒められた子が学力が高いのではなく、学力が高いという原因が、自尊心が高いという結果をもたらすだけ。成績の悪い子に自尊心を高めるような介入を行うと、反省の機会を奪うだけでなく自分に対して根拠のない自信を持った人になる
-褒める時は元々の能力ではなく、具体的に達成した内容を挙げることが重要。能力を誉めると子供のやる気を蝕む。
・ピア・エフェクト=友人や周囲から受ける影響
学力の高い友達の中にいると、自分の学力にもプラスの影響がある。ただし影響を受けるのは上位層だけ。レベルの高すぎるグループにいるのは逆効果。
問題児からも影響を受けるが、成績への影響はほぼ無く、行動への影響がとても大きい。
同じ学力の子供は互いに影響を受けあう
・教育の収益率(教育により将来の収入がどれ程高まるか)が最も高いのは幼児教育。
特にこの時期に非認知能力を鍛える事が重要。
非認知能力は将来の年収、学歴などに大きく影響する。学校は学力以外に非認知能力を培う場でもある。
特に重要な非認知能力は「自制心」「やり抜く力(非常に遠い先にあるゴールに向けて興味を失わず努力し続けることができる気質)」
非認知能力は成人後も鍛えられる。
「自制心」を鍛えるには、細かく計画を立て、記録し、達成度を自分で管理する。
「やり抜く力」を鍛えるには、自分の能力は生まれつきではなく、努力により伸ばせると信じるしなやかな心を持つ。自分にはできないと思うとできなくなる。
・平等を重視した教育(手を繋いでみんなでゴール)を受けた人は、思いやりに欠ける大人になる。
現実には学力は遺伝や家庭環境など子供にはコントロールできない要因の影響を受けるが、平等主義では元々の能力に差がないから、努力次第で全員良い成績を取れると考える。従って成功しないのは努力せず怠けているからと考えるようになってしまい、不利な環境の人を思いやることができなくなる。