名取佐和子の作品一覧
「名取佐和子」の「江の島ねこもり食堂」「銀河の図書室」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで203万冊以上配信中!
「名取佐和子」の「江の島ねこもり食堂」「銀河の図書室」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
Posted by ブクログ
1章から3章までは、普通の人が登場する。婚期を逃した女性、引きこもりに堕ちた高校生、嘘をそのままにした主婦。
全編に登場するのが、達観した若造とジェンツーペンギン。ペンギンはペンギンとして登場し、擬人化はされていない。
(題目から想像した内容とは、全然違う。。。)
4章で怒りに燃えた親父が登場する。行く先々で、1章から3章の人々が再登場し、衝撃的な事実が明らかにされる。
「4章はこの視点で進んでいたのか?」とびっくり。突き飛ばされた気がした。
全ての謎が解かれ、伏線が回収される。
この著者は、4章仕立てが得意のようだが、今回参りました。日付が変わる時刻を過ぎて読み終わったが、余熱が取れるまで、寝付けなかった。
続編のリターンズが楽しみ。既に買ってあるが、楽しみは先送りにしよう。。。
Posted by ブクログ
帯に「宮沢賢治」の文字があった為、興味を惹かれ読みました。
タイトルも銀河鉄道の夜を思わせるし。
私自身が高校を卒業したのはもう、十年以上前になるため、気持ちとか共感できるかな?と不安になりながらも読み進めた結果、号泣。
私はコロナのせいで学生時代の色々な経験をつぶされたわけでもないし、18歳で成人になったわけでもない。
それぞれ登場人物の抱えたものは、私にはなかったけど(恵まれていると思う)きっと当たり前に抱えている人は沢山いるのだろうな、と今更ながら実感。
自分以外に鈍感になったり、自分を出せなかったり…。
高校生らしく恋愛模様もチラリ、見えたり。
(キョンヘもチカも失恋しちゃった…けど、相手の背中を押せるいい男じゃん!いつか素敵な人が現れるよ!と思ったりした笑)
多感な時期だからこそ抱えたトラウマを乗り越えるまだまだ小さく頼りない背中を押せる大人でありたいと思った。
Posted by ブクログ
とても面白かったので、いっきに読んでしまった。
短編連作というには、個々の短編のつながりは浅い。第1話と最終話が密接という感じだろうか、途中で『この話は、終わりの形としては良いけど、なんか中途半端だな』というものも最終話で回収していく。分かりやすい伏線がきちんと回収されていくので何かと整合性に意識がむきがちな特性持ちの私には読んでいてストレスがなかった。
主人公は大変鼻の利く女性である。相手の感情なども読み取るという、どこかの鬼退治漫画の主人公のようである。もしかすると、そこから着想を得たのかもしれない。とはいえ、この物語の重要アイテムである文庫本、しかも古本というもののことを考えたら、『匂い』というのは最適なフックだと思う。
本といっても文庫本というのはある意味特殊だ。
最近では単行本で出版された本が、一年以内に文庫本として発売されることも珍しいものではなくなったが、昔はそうではなかった。『売れる』と確信のないものは文庫本にならなかった。それを考えると古典で文庫本となっているものは、過去も現在も手にとる者がいるという前提で発行されているものなのだろう。
話が前後するが、本を描写する方法には視覚による見た目、触覚による質感がある。五つの内のこのふたつは第三者にも分かりやすい。残り三つの味覚、聴覚は特殊な場合を除いては本の描写には使われない。(聴覚は異論がありそうだ。頁をめくる音は確かにある)最後のひとつ嗅覚である匂いは、明確にありながら第三者に伝聞するのが難しい。匂いによる体験はあまりにも個人的過ぎて、一般化が難しいからだ。その癖、本そのものの個性を描写するのに、匂いほど実感があるものもない。本棚にしまい込まれた埃のそれや、紙自体のそれ、印刷会社ごとに違う製本に使うインクや糊の匂いは、それがそれだと実感させる。(昔、匂いで何処の印刷会社の本か分かる知人がいた)その匂いをフックにして、本と登場人物を結びつけるというのは、なかなかに面白いアイデアだし実感に紐付いてリアルでもある。
また底本にある本のチョイスも良い。知っていそうで、実は全部を知らないような、そんな本を選出している。
旅館とという舞台設定からして普通ならばあり得ない、現代劇のファンタジーなのだが不思議なリアリティがあり、とても面白い本だった。