あらすじ
あの人と過ごす「おやつ」の時間が、今日を乗り切る力をくれる。
妻子ある相手と夜をともにした伊豆の山奥のホテルで。忘れられない同級生と屋上前の踊り場で。さまざまな果樹が茂る瀬戸内海の島の庭で。もうすぐ卒業するメンバーと取り組む最後の仕事で。幼い息子との思い出のドーナツショップで。憧れの女性たちと出かけたいちご尽くしのピクニックで。心とおなかの空腹をあたたかく満たしてくれる珠玉の6篇!
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Posted by ブクログ
とにかく、登場してくるスイーツが美味しそうで気持ちがあたたかくなり前を向けるような言葉が添えられていて、素敵な一品だなと感じた。「ファースト・アンド・オンリー」が特に大好きだった。甘酸っぱくて心にふわっと優しさがじんわりと広がる、青春も感じるとても素敵なお話でした。私もスイーツとともに、自分に甘い時間をプレゼントしたいと思った。
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どの短編も読んだ人を前向きな気持ちにさせてくれるお話でした。程度の差こそあれどの主人公も悩みを抱えているのですが、魅力的なおやつのおかげで読んでるこちらも重苦しい気持ちにならずに読むことできました。欠点は読んでる途中からすごくお腹が空いてくることでしょうか。
個人的にはいちばん「ドーナツ息子」が印象深かったです。街中で誰もが見かけたことのある子育ての苦労を、その当事者目線で語られいるため胸に深く突き刺さるものがありました。
この短編をきっかけにそれぞれの作家さんの長編作も読んでみたくなりました!
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満足感の高い素敵なアンソロジーでした。
*島本理生さん
良いなぁ。最初は朧げな印象の主人公が、いつの間にかしっかり地に足をつけて、「凛」とした雰囲気をまとうように。
『楽園には住めなくても、楽園のようなものはいつか見つけられるはずだ。私の中に』
の言葉が心に残りました。
*織守きょうやさん
あらあら、どうしましょ。こういうの好きなんです。織守さんは短編集しか読んだことがないので、長編も読んでみたい。
*友井羊さん
両親を亡くし、島に住む叔父さんの元へ引き取られた中学生の蒼。そこでの日々は穏やかで人の温もりがあって、シーンのひとつひとつが心地よくて味わい深い。こういう作品好きです!
*畑野智美さん
アイドルの密着取材ドキュメンタリーを見ているようでした。ちょっとやるせなくも爽やかな読後感。
読みながら、佐原ひかりさん「スターゲイザー」を思い出しました。
*名取佐和子さん
上京する息子とその母親。離れて暮らすことになる息子との思い出に、色々な感情が湧き上がってきて思わず涙。
『子育ての道は、こんな夢のような奇跡を拾い集めて歩けるよう広く長くなっているのだろう。』
何だか感慨深い。
*伊吹有喜さん
まさかの「なでし子物語シリーズ」!!
舞台は東京、不登校の美也が主人公です。懐かしい面々にまた会えました。彼女たちのティータイムは、まるで異国にいるみたい。爽やかで洗練された雰囲気。シリーズをまた読み返したくなりました。
短編集でこの満足感はすごいと思う。
ご褒美シリーズは好きなので、次作も読みたいなー。発売したら絶対読む!
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私はこういう不意な胸キュンに弱いのかもしれない。堂々たる愛を語るみたいな恋愛ではなくて、小学生の恋愛のような知らず知らずの間に一緒にいる、一緒に何かを食べる、一緒に帰るとか、そういうちょっとした当たり前を共有しているという好きを大事にしたいなと改めて思った。駆け引きなんてない小学生の頃の純粋な恋愛に少しだけ懐かしく少しだけ羨ましく感じた。
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おやつをテーマにした短編集。
6名の作家さんが1つずつお話を書いてくれていて、こういうのをアンソロジーというらしい。
タイトルに「やるせない」とついてるだけあって、どのお話にも切なさが漂うけれど、甘いおやつがそれを癒してくれたり、前を向くきっかけになったりして、読後は優しい感動に包まれる。
「楽園の代わりのカッサータ」は、映画みたいなおしゃれな雰囲気。
不倫はダメだけど、誰かや何かにすがったり、現状を変えてほしいっていう思いには共感した。
しかしこの相手の政治家はひどい男だ。
ピュアなんだけど、結局自分のことしか考えてないんだよね…。
「ファースト・アンド・オンリー」はキュンすぎてまるで少女漫画。
ラストのところ、素敵すぎて読み返しちゃった。
お弁当を差し入れるのも、ピンチを助けるのも、勇気いるのにすごいな。
結局、行動した者が人生を変えるのだ。
「春とマーマレード」のジャムを作るシーンや「ストロベリーの歌」の苺ピクニックのシーンが素敵で憧れる。
どのお話も、登場人物達のその後が気になるな〜。
Posted by ブクログ
どのお話も読み終わった時には少し元気が出てくるような、まさにご褒美のお菓子と似た味わいでした。「ファースト・アンド・オンリー」がお気に入りです。
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どのお話もとても素敵でした。
それぞれの登場人物が抱えている陰を、おやつたちが彩り、背中を押してくれる。
ほっこりするし、こんなおやつが食べたいなと思える作品でした。
Posted by ブクログ
ほっこり短編集。
一番最初の島本さんのだけ不倫ネタで、好きなジャンルじゃなかったけれど…他の話はほっこり読めた。
織守さん、友井さん、名取さんの話が好き。
Posted by ブクログ
【あらすじ】
あの人と過ごす「おやつ」の時間が、
今日を乗り切る力をくれる。
おいしいものを愛する作家陣が、
心とおなかの空腹をあたたかく満たす短編小説集。
●作品紹介
妻子ある政治家と逢瀬を重ねる画家の朱莉。
マスコミを避けるため延泊した伊豆の山奥のホテルで回想する、
これまでのこと。
――島本理生「楽園の代わりのカッサータ」
なりゆきから、派手めギャルとして高校生活を送る陽子。
クラス替えで再会した関優征は、かつて放課後をともにした相手だった。
――織守きょうや「ファースト・アンド・オンリー」
両親の交通事故がきっかけで瀬戸内海の島に住む叔父に引き取られた碧。
果樹が茂る庭の手入れをし、
その恵みをいただく中で回復していく少女の物語。
――友井羊「春とマーマレード」
アイドルグループの一員として活動している泉水。
テレビ番組のお題で、まもなく卒業するメンバーの大地と一緒に、
スイーツをプロデュースすることに。
――畑野智美「アンパッサン」
息子の大学進学にあわせて上京した尋乃。
そっけない息子の隣で思い返すのは、
幼い彼とふたりで東京に滞在したときの記憶で……。
――名取佐和子「ドーナツ息子」
休学中の高校を中退して、食の仕事に進もうかと悩む美也。
東京で郷里の友達、瀬里が暮らすシェアハウスに滞在するなかで、
食事とスイーツづくりを担当することになり――。
――伊吹有喜「ストロベリーの歌」
【個人的な感想】
どの話もほっこりするだけじゃない、深い悲しみや辛さが描かれていて読んでいて飽きなかった。
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全体的に読みやすかったです。
個人的な事情で読書に集中できない時間が続いていましたが、短編で読みやすく、またお腹も空いていなかったのに読み終わると何か食べなきゃって思う不思議な一冊でした。
Posted by ブクログ
短編はそれぞれの著者の作風が顕著に現れていて、ぐるぐる変わる世界観に飲み込まれながら、様々なおやつの複雑で繊細な魅力を味わい尽くすことができる。
春とマーマレード
一番好きな雰囲気だった。母の作ったマーマレードの味を、味覚や記憶を辿りながら追い求めていくなかで、徐々に明らかになっていく真実。
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爽やかな読後感。
ラストの1篇に出てくる、いちご水のおかげかも。
織守きょうや 「ファースト・アンド・オンリー」
友井羊 「春とマーマレード」
どちらもミステリー畑の方だからかな、ラストシーンでニマニマさせてきたり、伏線回収してきたり、物語として好きな感じ。
名取佐和子 「ドーナツ息子」
ラストシーンで涙が出た。
自分も同じような場面で、母を前に涙を堪えたことを思い出した。
改めて自分が、物語の題材だとしてもアイドルや不倫が好きじゃないことがよくわかった。
Posted by ブクログ
昼下がりのご褒美と、それにまつわる思い出。
同じ食べ物にも、そこには一人ひとり違う、誰かにとっての大切な記憶がある。
中でも、「春とマーマレード」がとても好きだ。日々の生活の中で、「食」を通じたひととひとのつながりを、丁寧に繊細に描く友井羊さんの作品は、食や人に対する愛に溢れていて、いつ読んでも心が安らぐ。
どの短編も、あたたかく、素敵なお話だった。
Posted by ブクログ
泣いちゃった。お母さんに会いたくなった。お母さんと一緒にご飯が食べたくなった。私にとってはお母さんだったけど、心に浮かぶ大切な人はそれぞれなのだと思う。
食とは人の生活に欠かせないものであるがゆえ、「習慣」として認識してしまいがちだが、この本を読むと食が人とのコミュニケーションであったり、経験、栄養、思い出、愛情になると気づかせてくれる。全部が本当に素敵なお話だった。
Posted by ブクログ
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あの人と過ごす
何気ない「おやつ」の時間が、
今日を乗り切る力をくれる。
おいしいものを愛する作家陣が贈る、
心とおなかの空腹をあたたかく満たす連作短編集。
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好きな作家さんが多く参加されていて購入しました。
これもかなり前に読んだので記憶が曖昧ですが。
ぱらぱらページをめくると少しずつ思い出してきました。
島本理生さんの「楽園の代わりのカッサータ」が好きでした。
議員と不倫という不毛なことと、
切ないけどなんか爽やかな部分もあって。
他の作品も同級生や親子等で、
忘れられない瞬間と食べ物が。
読後が良いアンソロジーでした。
Posted by ブクログ
織守きょうやさんの一編が最高に好きでした。尊い。
作者さんの別の短編集でも描かれていたけれど、美味しいものを食べて(できれば)喜んてほしいって、シンプルに愛の本質だなぁ。尊すぎて何回も読み返しました!
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名取佐和子さんのドーナツ息子が特に今の私には響きました。
私にも息子がいるのでこの先、親がこどもを思うようにこどもにも親を思う瞬間が物語の様に一瞬でもあると良いなという淡い期待をしてしまいました。
一緒にいれる時間を大事にしないとと改めて思いました。
Posted by ブクログ
「おやつ」をテーマにした6名の作家によるアンソロジー。
手作りであろうと、出来合いのものであろうと、相手のためを思って食べ物を用意する行為が愛情そのものだと思った。
クロテッドクリームをたっぷりのせたスコーンを食べたくなった。
島本理央さんの作品は表現にドキッとするところがあったので、他の作品も読んでみたい。
Posted by ブクログ
“美味しいおやつが食べたくなる”ようなものではなく、おやつを通して気持ちや人生の揺らぎを描いたアンソロジーだった。
作中のおやつは、ただ甘いものではなく、それぞれの登場人物が踏ん張るための“小さな支え”や“カンフル剤”として描かれていた。
自分らしく生きる道を見つけるきっかけになったり、本と一緒に孤独や空腹を埋める青春の思い出になったり、懐かしい味が安心へ繋がったり。
特に4話目の子育ての話は、自分ではない誰かの人生に関わり続けることの大変さが強く伝わってきた。
迷ったり悩んだりしながらも、その子自身を信じていくしかない。
だからこそ、ほんの少し息をつける“おやつの時間”が必要なんだろうなと思った。
複雑な感情を呼び起こすものだったとしても、それで踏ん張れるなら、その人にとって大切な支えなんだと思う。
5話目では、選択することの難しさが描かれていたけれど、周りの雑音や不安があっても、自分が本当にやりたいことを素直に選びたいし、きっと選べるんだと思えた。
海外児童文学のエピソードと一緒に語られるおやつも素敵で、ただ「美味しそう」だけでは終わらない余韻があった。
まっすぐな道だけが正解じゃなくて、遠回りでも、自分の目指す場所へ向かおうとしているなら、それはちゃんと人生と向き合っていることなんだと思わせてくれる作品たち。
帯にあったようにおやつはまさに“今日を乗り切る力をくれる”ものだった。
Posted by ブクログ
なんだかんだ言っても不倫なんてろくな
もんじゃない、何で不倫をするんだろうと
思っていたんですが、スリルや刺激を求める
ためなんて言われたら勝手にしてくれと
作品の趣旨と違う感想を持った島本理生さんの
「楽園の代わりのカッサータ」。
受けた恩というか優しさって相手が
思っている以上に大きなものだし
その優しさを自然とできる彼・・・素敵だ
と思った織守きょうやさんの
「ファースト・アンド・オンリー」。
両親を亡くした悲しみから救い出してくれた
瀬戸内の島でいっしょに暮らす叔父との
素敵な時間とジャムに心ひかれた友井羊さんの
「春とマーマレード」。アイドルって見た目の
華やかさとは裏腹に大変な職業だと思った
畑野智美さんの「アンパッサン」。
子供ってなんだかんだ言ってもその子の
ペースで大人になっていくそして親は
成長した子供のことも認識するけどまだまだ
心配が尽きないって感じた伝わった
名取佐和子さんの「ドーナツ息子」。
有りがちなが言葉だけど、「何かをするのに
早いも遅いもない。ただ、始めるだけさ」
がほんとにそうだよねと心に刺さった
伊吹有喜さんの「ストロベリーの歌」。
どの話も面白かったけど、個人的には
「ファースト・アンド・オンリー」と
「ドーナツ息子」が面白かったかな。
Posted by ブクログ
ご褒美シリーズを読むのは2作目。
美味しいおやつを大切な人と食べるひと時は幸せ。悲しいことをちょっと忘れられたり、元気をもらえたり…
お気に入りは友井羊さんの「春とマーマレード」。物語自体も良かったし、マーマレードって柑橘類のどれを使うかで味が変わるんだと知って試してみたくなった。手作りマーマレードが美味しそう。
そして、伊吹有喜さんの「ストロベリーの歌」は「なでしこ物語」シリーズのスピンオフだった。まさかここで読めると思っていなかったので、びっくり。
Posted by ブクログ
『ファースト・アンド・オンリー』『春とマーマレード』『ストロベリーの歌』が印象に残った。
題名と中の小説の印象が違うけどやるせない昼下がりに未来への希望を持たせるということか。
Posted by ブクログ
落ち込んだ気持ちにおやつがご褒美となる、そんな6人の作家さんのアンソロジー。
おやつっていいよね!と思わされる。
淡々とした同級生と踊り場で食べるおやつの話、
両親を亡くした中学生の女の子がマーマレードジャムに癒される話がとても良かった!
Posted by ブクログ
みんな何かを抱えて生きている。
どうしようもないけれど…悩んだりしながらも生活していくわけで、それでもいつの間にか状況は変化していくのだと。
そのときのご褒美は、きっといつまでも心に残るものなのかもしれない。
どの作品も作家の特徴がよく出ている。
「楽園の代わりのカッサータ」島本理生〜妻子ある相手と伊豆の山奥のホテルで。
「ファースト・アンド・オンリー」織守きょうや〜忘れられない同級生と屋上前の踊り場でお弁当。
「春とマーマレード」友井羊〜果樹が生い茂る瀬戸内海の島で叔父と。
「アンパッサン」畑野智美〜卒業するメンバーと取り組む最後の仕事で。
「ドーナツ息子」名取佐和子〜幼い日の息子との思い出が詰まったドーナツショップで。
「ストロベリーの歌」伊吹有喜〜憧れの女性たちとのイチゴ尽くしのピクニックで。
なかでも「ファースト・アンド・オンリー」の言葉少ないけど思いやりのある関くんが良かった。