文芸社作品一覧

  • 吉田絃二郎 絵本シリーズ 1 フクロウと幸吉
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    山の上の家には幸吉とおじいさんが二人で住んでいました。貧しかった幸吉は、学校から帰ると、夜遅くまでおじいさんと二人でワラを打ち、むしろや縄、わらじをつくり、それを町に売りに行って少しのお金をもらうのですが、貧しい幸吉の姿を見て、だれもやさしい言葉をかけてくれません。ですから幸吉はみんなから「親のいない貧しい子」と意地悪い目で見られていると思っていました……。
  • おかしんだいねぇ! 甘楽弁の世界 知りゃあ知るほど不思議な上州弁
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    1~2巻1,232~1,386円 (税込)
    「言葉」は「文化を映す鏡」。そういう意味では、一つの文化圏としての結び付きが強く、周辺の文化圏との交流も盛んだった甘楽の言葉は、特徴的でありながら、いろいろな地方の言葉にも近く、とても興味深いものです。テレビ等の影響で、こうした地方独特の言葉がどんどん失われている今だからこそ、この本を通して新たに「甘楽弁」の面白さ、楽しさを知っていただけたらと思います。
  • ダンスール・ノーブル
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    1巻693円 (税込)
    たまたま飲み友達になった不思議な老紳士は、日本クラシックバレエ界の重鎮だった──。世田谷の経堂を舞台に、ある居酒屋で知り合い、親子の様な友達のような不思議な関係が続いた「そんなんじゃダメ、コロスわよ」が決まり文句の〈先生〉との思い出を、日本のクラシックバレエ界の黎明期にダンサーとして活躍した先生の人生と、自分の人生を重ね合わせながら主人公が語る物語。
  • 文学青年は死刑になった
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    1巻693円 (税込)
    「小樽の気持ちは嬉しいよ。だけど、無期懲役にしてもらうために控訴をして裁判をすることになったら、事件の関係者である織江ちゃんをその場に呼ばないといけないだろ? そんなこと僕はさせたくない。彼女に辛い記憶を思い出させたくないんだ」(本文より)。どのような尊い犠牲を生む状況であっても、若者は未来と希望を見出し前に進んでいく。
  • 不器用なボクと小奇麗なミク
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    1巻891円 (税込)
    偶然の再会をキッカケに、初恋が暴走(エスカレート)していく──。ボクは高校時代の初恋の相手、出席番号が一つ違いだった同級生ミクと大学卒業後に偶然近所で再会する。ミクは親友のマツと付き合っていたという。今は別れていると知ったボクは何とかミクに想いを伝えたいと行動するが空回りばかり。ボクの初恋は実るのか? 恋愛に不器用な若者のリアルに迫る異色作。
  • 「カレーの王子さま」開発責任者から若き開発者への手紙 ~ヒットのためのヒント集~
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    エスビー食品株式会社で三十二年以上にわたり商品開発の責任者として活躍し、日本初の幼児向けカレー「カレーの王子さま」、日本初の本わさび入りチューブワサビ「本生おろしわさび」「味付塩コショウ」など数多くのヒット商品、ロングセラー商品を手掛けた著者が成功のためのヒントやコツを簡単、明瞭にまとめたものです(「はじめに」より)。1ページ読み切りのビジネスエッセイ形式。
  • Wベッドに戻る旅
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    1巻990円 (税込)
    昭和48年、上京した私は夫と学生結婚をする。だが、生まれた娘は心臓に病を抱えていた。娘と水戸に戻り、私たちは家庭生活をスタートさせた。その後、家族の介護、さらには自身も病を得て、夫との仲は危うくなる──だがある時、夫は思い切り強く私を抱きしめた。私は我に返った。この人も淋しかったんだ。私達は介護ベッドを返し、Wベッドを新しく買い替えた──半世紀の恋の物語。
  • ゲージ・計測器
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    1巻990円 (税込)
    メーカー子会社の海外(タイ)駐在と品質保証の現場をリアルに描いた企業小説の力作! かつて自分を巧みな裏工作により追い落とし、出世への道を手にした男が突然自殺したという──「ゲージ」を外れた彼に、何が起こったのか? “真にグローバルな”企業となるためには、何が大切なのかと問いかけてくる作品であり、企業を舞台としてドラマティックな展開を見せる物語。
  • ひまわりになったボク ~聞いて! たいせつなヒストリーを~
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    4歳で進行性の難病を発症、小学3年生で車いす生活になるも、周囲のサポートを受けながら高校まで普通学級で過ごした。大学では、障がい者と健常者が笑って暮らせる社会の実現をめざして福祉を学んだが、卒業目前で亡くなった。そんな一青年の生涯を、ひまわりに転生した“ボク”が語る表題作と、母親視点のエッセイ「思い出は色あせることなくいつまでも」の2作品を収録する。
  • 隠岐島周辺の海流について
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    「夏には対馬海流の勢いが強く、潮の流れは南西から北東部へと向いているが、冬にはリマン海流の勢いが強く、北東から南西へと向いている。平成八年の十月から乗った、その年の夏は海面はベタ凪であり、平成九年の七月、八月も水面はベタ凪であったが、平成十年頃は、夏は水面が波高く荒れていた」(本文より)。水産資源を守るため取締船に乗った日々。今語る貴重な体験記。
  • 怪盗ドタンととうめいな絵
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    特技=発明、趣味=料理!? お人好しでちょっぴり風変わりな怪盗ドタンが活躍する、ユーモアたっぷりの児童小説。/妖精のかいた絵はとうめいで、妖精にしか見ることはできません。けれどある時、まほうの粉をかけると、だれでも見えるようになることがわかりました。妖精のかいた絵は、まるで雨上がりの空にかがやく虹のように美しく、たちまちだれもが夢中になりました。(本文より)
  • 草の花
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    1巻990円 (税込)
    勧められて平成3年から始めた句作。月に5作を目標に、子供の成長、自身の退職、病を得た夫との生活、そして日常の中で見つけた景色を詠ってきた。句作を始めて21年目に、これまでの句の数々と、書きためていたエッセイを併せて、句文集『草の花』としてまとめた。それからさらに、11年の時を経て再刊。年月が経っても色あせない、句の向こう側に人生が見える味わい深い一冊。
  • 息子、…そして息子
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    1巻990円 (税込)
    息子は進学塾を経て、中・高・大の一貫校を進み、あちらこちらの東京の柔道大会の高校の部で優勝をかっさらってくる。歓喜に沸く青春時代を送るも、大学では哲学を学び、ボランティア活動にも参加。卒業後は自らの意思でイスラエルへ留学し、帰国後は行政書士に。自分の人生を自分で考え、本物の大人として思う通りに生きて行く息子の姿を、母の視点で描いた物語。
  • 届かなかった想い
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    幼い子どもを亡くすという苦しみを40年以上抱え続けてきて、やっと言葉にすることができた著者。同じ苦しみを経験する母親がなくなるように、医療者の意識変革を願う。人の命が医師および看護スタッフの技量や職業意識の違いに左右されることは、おなかを痛めて産んだ母親として決して受け入れられるものではない。40年前の教訓を現代社会は生かせるのかということも問われる。
  • 燃える花
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    1巻990円 (税込)
    「古と今は変はりて変はらざり 逢瀬の後は後朝のメール」「『レモン哀歌』の一語一語は哀しみと愛の重さで胸にしたたる」「軒借りて過ぐるを待ちぬ時の雨 嵯峨の紅葉は濡れまさりつつ」──鋭い感性と溢れる思いで読んだ短歌の数々を、〈黎明〉〈友〉〈初恋〉〈京の旅〉〈母〉〈愛〉など、カテゴライズしてまとめた。短歌による自分史ともいえる、素の作者が詰まった一冊。
  • 白れん
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    1巻990円 (税込)
    白れんや 世界平和を 祈るよに 約三年という長きに渡り世界を震撼させ、当たり前だった日常を奪ったコロナや、世界を巻き込み、未だ終わりの見えないロシアのウクライナ侵攻。激変する時代のなか、故郷や平和への思いを詠んだ30句と心にじんわり染み入る草花の絵。四季の移ろいを感じながら、人生観、生命観を表現した俳画集。「春光や 皆に等しく 注がれん」。
  • いぬのしっぽ
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    「いっしょに あそぼう」その一言が言えない。気持ちを伝える勇気のない女の子。そこにやってきた1匹のいぬ。いぬが差し出したのは、自分のしっぽ。このしっぽをつけてごらん。うまく言えなくても大丈夫。気持ちはきっと伝わるよ──しっぽがあれば素直になれたかも──子どものころ抱いたそんな気持ちを描いた、一歩ふみだす勇気をくれる絵本。
  • おもしろ一族
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    寄生虫、あつあげ、おにぎり、きのこ、神(?)といったかわいくて風変わりなオリジナルキャラクターたちがたくさん登場。そして、あーでもない、こーでもないと動き回り、しゃべりまくり、ときどきほっこりとさせられる漫画。大盛の雪を納豆で食べたり、ラーメンどんぶり入りのブルーマウンテンコーヒー、においが自慢のくつ下ギョーザなど、インパクト大のグルメにも著者の世界観炸裂。
  • 泣き道、笑い道、どんな道
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    1巻1,089円 (税込)
    テレビで庭で獲れた花や葉を押し花にした作品が床の間に飾ってあるのを見て、「あ!これだ」と思った。幼少期から「我慢、我慢」で頑張ってきた女性が、農家に嫁いだことで、初めて夫婦一緒に、また義理の両親と一緒に過ごす楽しさを知った。五十歳を過ぎて始めた趣味の押し花の世界も、夫や仲間と楽しみながら世界で認められるまでになった女性が、これまで歩いてきた道を振り返る。
  • 青いトカゲ
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    1巻1,089円 (税込)
    謎多き夫とその母親に違和感を覚えた女性が幼子を連れて逃走するが、行く先々で青いトカゲのマークに遭遇する。これは何を意味するものなのか。さまざまな人間模様が描かれるが、つぶさに見れば関係性のドラマであり、その意味では単なるミステリーと一括りにできない物語でもある。最後には予想だにしなかった展開が待っているが、そこに「人間であること」の希望を見ることもできる。
  • 赤いマフラー
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    公園のベンチにポツンと置かれた赤いマフラー。いったい誰のものなのでしょう。動物たちが現れて、じっと見ています。そこへやってきたコトリが二わ、マフラーを引っぱりあいながら飛びたちます。赤いマフラーはどんどん運ばれていき……。思いがけない旅をする赤いマフラーのお話。一つのぐうぜんが、まわりまわって人をしあわせにすることもある、という著者の思いが詰まった絵本。
  • 誰にも言うな
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    1巻1,089円 (税込)
    バスに乗車中、突然、全く知らない別世界に瞬間移動させられ、「リアル・サバイバルゲーム」に巻き込まれた男。次々にほかの乗客が倒れていく中、男は無事現世界に戻ることが出来るのだろうか。そして、そこで出会った「笑う花」が指し示す「此の世の未来」とはいったい?……一度入ったら決して戻れない「タイムリープ・エンターテイメント」小説。だから、誰にも言ってはいけません。
  • 矜持 坂上美儀短編集
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    1巻1,089円 (税込)
    新しい道路ができ、外車が行き交い、田畑が減っていく。オートレース場や競輪場が賑わい、女性がハイヒールを履きはじめ、水族館ではイルカのショーが人気を博す。戦争はまだ、過去のようで過去ではない。力強く生きる者、あるいは没落していく者たちの日常が、少年、会社員、農家、教師、動物など多様な視点から、リアルで微細な描写と哀感あふれる筆致で綴られる筆者渾身の短編小説集。
  • ばぁばのひとりごと
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    1巻1,188円 (税込)
    戦死した学友の夢を叶えたいという思いから、仕事一筋となったじぃじ。頑固で不器用のじぃじに、ばぁばは侘しさを感じますが、喫茶店のマスターから自分への感謝を口にしていたことを聞き、じぃじへのわだかまりがとけるのです。そして、じぃじの席だった籐椅子に腰かけ、今日もじぃじとお話をするのでした。これからの時代を生きていく人々が、平和な世の中で過ごせますように──。
  • ミイちゃんとメイちゃんはサンタさん
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    さっちゃんの家で初めてのクリスマスを迎える猫のミイちゃんとメイちゃんは、サンタさんが来たら、さっちゃんを起こしてあげようと考えました。信じる心や、想像する力があれば、私たちの毎日は、キラキラ輝かしいものになります──あなたのサンタさんは、誰? そして、あなたは、誰のサンタさん? サンタクロースと猫たちの心温まるクリスマスストーリー。
  • 家出をしたおばあさん
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    むかしむかし、ある山奥におばあさんとおじいさんがいました。おばあさんは毎日せっせと畑を耕す働き者。一方、おじいさんは働かずに寝てばかりいます。なまけ者のおじいさんに愛想をつかしたおばあさんは家出し、道中で出会った動物たちをお供に旅をしますが……。働き者のおばあさんと働かないおじいさんの昔話絵本。どこかユーモラスで味わい深いイラストが温かみを添えています。
  • 光太 虹の国に行く
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    1巻1,188円 (税込)
    「小学校を卒業した後、あらたにアイ組に入れるの。小学七年生のクラスね」「なんのため?」「笑えなければ虹の国人とはいえないの。だから笑えないまま卒業した子は、アイ組で笑いを学ぶの」(本文より)。笑えない人は島流し!? 笑えないクラスは閉鎖!? フシギな世界〈虹の国〉を冒険する、心あたたまる童話集。仲間と力を合わせればできるさ!
  • 淡々飄々
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    1巻1,188円 (税込)
    「君は昔から何があっても、何が起きても、動じることなく、泣きもせず、喚きもせず、ホントいっつも淡々とやってきたねぇ」本人はしごく自然体で向き合って、とにかくこなしてきた。(本文より) 「人生、山あり谷あり」というけれど……だからこそ楽しむ! “もうダメ”“あわや”の事態も切り抜ける、波瀾に富んだ人生を生きる男の果断な一代記。
  • 飽き性な飼い主さん
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    わたしはムック。トイプードルとビションフリーゼのミックス犬です。飼い主のちゃあちゃんは、とっても飽き性。ガーデニング、デッサン、ぬりえ、何をやっても長続きしません。そんなちゃあちゃんですが、唯一長続きしていることがあって……。キュートな愛犬の視点で描く「飼い主さん」の日常とは? やさしい色味で描かれたかわいらしいイラストが映える、愛犬家必携の絵本です。
  • 虚空の戦列 ─黙示録を追って─
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    1巻1,287円 (税込)
    さまざまな啓示と「預言」が記されたヨハネの黙示録。その最終テーマは〈この世の終わり〉──。それを察知した者たちはすでに暗躍しており、世界各地でさまざまなバトルが繰り広げられている。もはや人類にとって〈ハルマゲドン〉は回避不能なのか。それとも誰かがこの〈危機〉から救ってくれるのか──。黙示録の「預言」を元に、核戦争の危機を描く。
  • 信長の謀計 桶狭間合戦の真相
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    1巻1,287円 (税込)
    敵の勢力はおよそ10倍! 信長はいかにして義元に勝てたのか──。それは〈単なる奇襲〉でも、〈捨て身の正面突破〉でもなかった! そこに廻らされていたのは、常人には思いもよらぬ、常識を覆すある計略。その〈謀計〉を仕掛けた信長は逆転し、勝つべくして義元に勝利した! 新説を打ち出し、未だ完全解明されていない「桶狭間の戦い」の真相に迫る。
  • 日本の再起動 PDCAからCAPDへ
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    業務効率化にあたって企業が用いている「PDCA」は、現場ではサイクルがうまく回らないという声がある。そこで「CAPD」導入を勧める。「働き方改革」が求められる今、企業にはさらなる業務改革が必要となっている。社員の仕事の効率化や生産性の向上のために「CAPD」は有効だ。そして、「CAPD」は企業だけでなく、国全体を浮揚させるための切り札である!
  • サンシャイン イン ザ モーニング 医龍と呼ばれたドクター・タローの人生 前編
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    著者の恩師であるドクター・タローの人生を物語化した前編。タローの幼少期から出征し復員するまでの出来事や、愛した女性、家族を描きながら、戦争や平和の問題も問いかける。戦中・戦後の特徴がタローや人々の言動に絡めて描かれ、市民の苦悩がクリアに浮かび上がる。タローは将来を誓った女性を出征中に金持ちの男に奪われたことすら知らず、終戦後に必死で探し求めるが果たして……。
  • だまされない マンション管理
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    1巻1,386円 (税込)
    安心して住み続けるために── ●どこのマンションでも起こる問題 ●管理費の収入で支出をまかなう ●脅す管理会社への対応 ●「大規模修繕工事」っておかしい!……などなど、そんな現状を変えるためにはどうしたらよいのか、これらに対する管理のノウハウが満載。著者の実践を加味し、マンション管理への対処方法あれこれを、分かりやすく教えてくれる一冊。
  • ダンスる女子とスクエア男子
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    1巻1,386円 (税込)
    転職して人生を模索していた主人公の氷谷は、一目ぼれした同僚の津根奈に影響されダンスを始め、スクエアダンスクラブに入会する。そのダンスの魅力を知るにつれ人間的に成長していく氷谷は津根奈への一途な想いを貫き真実の愛を見つけられるのか。スクエアダンスクラブに入会するとどんな世界が待っているのか、この物語に描かれたさまざまなエピソードが参考になるかもしれない。
  • 釜野物語
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    1巻1,386円 (税込)
    湘南の海から数キロ内陸の集落で、8歳の晶子は、曽祖母のミナ、祖母のキヨ、母の弓子と暮らしていた。この家では祖父の話はタブーだった。晶子の父は家を出たきり、3年も帰らない。父の記憶はおぼろげだ。でも、女ばかりのこの家で、晶子はささやかな幸せがずっと続くものと信じていた。だが、夏休みに、思いがけず出自を知ることになって……。「運命」に翻弄される少女の物語。
  • 血管を若くする最強メソッド5
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    血管がしなやかであれば、病気のリスクを減らせるうえ、見た目も若々しく、元気でいられる。血管老化を防ぐことができれば、全身の老化を防ぐことができる。そのために自分でできることを、食事・運動・睡眠・嗜好の習慣の面から説く。第一部は血管の基礎知識、血管を若く保つための方法をわかりやすく。第二部は血管の老化のリスクファクター、動脈硬化などのメカニズムについて解説する。
  • マドンナの部屋
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    1巻1,485円 (税込)
    「小説か……。もう遅いよ」「さっき言ったろう。俺は仕事に力を入れた。だから書く時間がなかった。いや、中途半端になった。それで会社を辞めて本格的にやりたいんだ」。一片のチラシに誘われて踏み込んだ世界は手強い異界だった…。「後ろの桜の木に隠れましたが、さっきから尾けて来る女性がいます。両親を振り返る時、目に入るのです」──果たしてその結末には…。
  • 遠き山に光あり
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    1巻1,485円 (税込)
    女が「家」に縛られてしか生きられない時代があった。家も食べ物も初恋も、生活のすべてを奪う戦争があった。過酷な炭鉱労働が日本の発展を支えた時代があった。障がいのある子は学校に行けず、家の中の狭い世界でしか生きられない時代があった。昭和20年に炭鉱で働く與八郎と結婚したイトの人生を通して、歴史のほんとうの主役、庶民の苦悩と小さな幸せに迫るもう一つの昭和。
  • 花咲かじいさんの読書会 哲学の宝を掘り起こす
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    難解な哲学の思索をできるかぎりシンプルな形で読み取り、自分自身が生きている「いま・ここ」での生活空間へ解き放ち枯れ木に花を咲かせようとする、豊かな老後のための挑戦的な哲学エッセイ。人生百年時代を生きるための知恵をハイデガー、西田幾多郎、ニーチェ、ウィトゲンシュタインといった偉大な哲学者たちから学びとろうとわかりやすく解説した一冊。
  • 黄金の翼もて舞い上がり大空より道標を見つけむ
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    1巻1,584円 (税込)
    どのように生きるべきなのか、というテーマを社会人になって持ち始めた際に、この本の主人公の考え方や苦悩の乗り越え方が参考になる。哲学、芸術、宗教を論じることから自分の壁を俯瞰的に捉え、本当の自分のいるべき場所(トポス)へと自らを導く方法は、ビジネスマンの世界でも有効な発想。いつの時代も必ず自問自答する「自己とは」を考えるテキストの一つとなり得る。
  • 空を見る子供たち ─小さな学習塾の中で─
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    1巻1,584円 (税込)
    『ガイチャの憂鬱は文章を読むことだ。「オレ、国語ヤダなあ」そうつぶやくと、椅子からスルリと降りて床の上でくつろぎ、空を眺めることからガイチャの国語ははじまった』(本文より)。子供たちは本当はわかることが好きなのだ、ほめられることは、もっと好きだ。わかるようになりたいのだ──。子供たちの健やかな学びを愛情豊かに見守る“塾の先生”の日々を鮮明に描く。
  • 宗達 ベラスケス タイムトラベル四百年
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    謎に満ち満ちた「風神雷神図屏風」を描いた日本の「俵屋宗達」、後世の画家に大きな影響を与えた「ラス・メニーナス」を描いたスペインの「ディエゴ・ベラスケス」。1600年代、ほぼ同時期に活躍した二人の画家の、その生涯と作品を対比し、400年前の「時間旅行」を楽しむ意欲作。それぞれの作品の卓越した技術と、華やかなりし時代の香りを感じてください。
  • かべうち プロ・テニスプレイヤー誕生の巻
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    「わしの弟子になる気はないか?」ある日、若者は70歳位のお爺さんに出会った。「君は若い。私の弟子になれば世界的なスターになれるよ」。10年前から著者が研究を重ねている「硬式テニス新打法」をスポーツ教本として出版したが、もっと早く新打法を世に広める方法はないかと考えて執筆した小説。新打法は世界の硬式テニスの最先端の理論であると自負している。
  • ごはんの支度
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    1巻528円 (税込)
    病で夫が逝ってしまってから17年。その間、親しい人たちも見送った。どんなにつらくても悲しくても遺されたものには日常が続いていく。昨日と変わらぬ今日を過ごし眠りにつく。そして今日と変わらぬ明日をむかえる。そんな平凡な毎日のなかでも歩みを続けていると少しずつ成長の足跡が刻まれる。これは私の感じた私の言葉だけど、同時代を生きる人たちにも共感してもらえたなら嬉しい。
  • 硬式テニスの極意 〈教本 硬式テニス新打法〉
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    今までの常識を覆す、硬式テニスの新しい打ち方を解説した本です。目からウロコが落ち、あなたのテニスが変わるかもしれません。「新打法は……まだ流行ってない」。プロの誰かがしている打法ではない。決められたフォームがないので見本もない。従来打法では対応できない。「硬式テニス新打法」が解決する。この新打法に、みなさんならどんな名称を付けますか。
  • アラ20歳の私が想うこと
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    1巻616円 (税込)
    慎重に言葉を選び、丁寧に紡いで織りなした若々しい詩集である。テーマは人間の営為や生き方。内省的な書き方に等身大の作者像が浮かび上がってくる。直面する数々の問題や苦労にも反発することをせず、ひたすら考え、感じ、内面に目を凝らす──作品から透けて見えてくる作者の姿は、このようなものである。弱く未熟な自分を恐れずに受け容れる勇気が眩しく美しく感じられた。
  • 百パーセントの最期 すい臓ガンの夫を看取って
    -
    ある日、40代の夫が、突然やせ始めた。病院での診断結果はすい臓がんで、余命は3ヶ月。衝撃と悲しみの中、それまで通り明るくあろうとする妻(=著者)。それは、夫との残された時間を大事にするための選択だった。──淡々とした言葉からうかがい知れる率直さ、ひたむきさ、そして夫への愛。在宅死に関して、また夫婦の在り方について、自らの体験を基に語ったエッセイ。
  • ひまわりの笑顔
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    1巻693円 (税込)
    アメリカの大学に入学したあかりは、そこで出会った留学生仲間の翔太にひかれていく。互いの気持ちを確認できないまま、友達以上恋人未満の付き合いを続けていた2人だったが、コロンビア人留学生ニッキ─が現れたことで、その関係は崩れ始める……。青春の痛みを心の財産に変えて、強く優しく生きようとするあかりの姿を通し、命の尊さ、前を向いて生きることの大切さを描く。
  • 枇杷の花咲く 清貧の中を凛と生き抜いた母
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    《最後までボケることもなく、「起きられるようになったら〇〇したい」といつも言っていた。自分としては、このまま寝つくつもりはないという意志表示だったのだろう。「諦めない心」こそ、母が残してくれた財産である》(本文より)。北風に向かって咲く枇杷の花のように、明治・大正・昭和・平成の4つの時代を力強く生き、101歳で天寿を全うした母親の生涯。
  • 覩壯日札 出現記
    -
    1巻693円 (税込)
    ある縁で、水海道の庄屋(旗本の家臣)が残した「覩壯日札」という世に知られていない古文書の解読依頼が著者の下に舞い込む。それは世の中が慌ただしくなった幕末、幕府から朝廷へ献上する日本刀を届ける任を負った主君に従い、京へ上った往還記録であった。「この記録の目的のひとつは、主君の役目完遂を後世に残すことであった」と考えた著者が、新たな歴史を紐解くドキュメント。
  • 「少国民」昭子の戦争
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    1巻770円 (税込)
    燃えあがる東京の空を睨みながら、昭子は心に決めていた。1944年11月29日から30日未明にかけての東京初の夜間空襲。この夜を境に、昭子は「お国のためにつくす」「少国民」であることを密かにやめた。戦争とは、出征して戦地で死ぬことになるおとなにつづいて、少国民も爆撃を受けて死ぬということだったのだ。昭子はやっとこのことがわかった。
  • アマウツシのもり
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    1巻770円 (税込)
    “アマウツシのもり”は、皆いずれは辿り着く「永遠であり 無限であり 生命であり そして 愛そのもの」という場所。主人公アレクが“もり”で経験する不思議な出来事は、偶然と思っていたが、皆、出会うべくして出会ったものであることが解き明かされていく。優しさと、清浄で聖なる空気が漂い、読み手を自然に高みへと招く力のある作品で、命への感謝を気づかせる物語である。
  • マダムの部屋へようこそ!
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    伊豆のコミュニティーFM番組「マダムのLOVE IS HOME」は、パーソナリティーである著者が、手料理をゲストに食べさせてトークする生放送。5年間、まったく同じレシピが登場しないという驚異のアイデアの持ち主だ。「食べることは生きること。人生のどんなシーンにも食べることは寄り添っている」を掲げて、今日も「おいしい1時間」を語り始める。番組5年目記念エッセイ。
  • 一寸のムシにも五分のタマシイ 日本を捨てて初めて分かる、日本の価値
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    「日本なんかクソ食らえだ!」そう思って日本を飛びだした著者。日本で何度も挫折したちっぽけな存在でも、物事を前向きに捉えて行動すれば、何かが起きる。人生は一度きり。あなたの人生をどのようなストーリーにするか、決めるのはあなた自身です。読めばやる気がみなぎるエッセイ。著者自身が挫折や失敗から学んだ教訓が、あなたを変える! Do it now!(今すぐ行動!)
  • 田舎坊主の求不得苦
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    「求不得苦とは、自分が手に入れたときの喜びを他にも与えてそれを喜びとする、仏教の教えを具象化したものではないか」。「あたりまえ」──それが失われたとき、あなたの「生き方」が問われる。3.11から学んだ「助け合い」と「布施」による“心の平安”とは。誰もがもつ「心の葛藤」を正面からとらえ、心の救いのための「与える喜び」を僧侶ならではのやさしい語り口で説く。
  • 田舎坊主の闘病日記 腰の骨が溶けた!
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    超高齢化社会の日本──。他人事ではない、「闘病のあり方」や「終末期の過ごし方」を考えさせられる一書。あなたは家族の誰かが、あなたの助けを必要としているとき、あなたが病になったら……どうしますか? 「私が病気にならなかったら妻の死もこれほど早くならなかったのではないかとの思いを込めた、妻へのレクイエムでもあります。」(本文より)
  • 白い葉うらがそよぐとき
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    同じようでいて実は同じではない毎日を、ことばで丁寧に紡いだ詩集。やさしくてあたたかい言葉の数々は、まるで光が緑にきらきらと降り注ぐなか、白い葉うらが時折揺れるように、控えめでありながらも、読むものの心をつかんで離さない。父や母と過ごした過去の思い出、現在の思い、そしてこの先は…。人生をじっくり味わいながら壮年期を過ごす著者の、その日その日を大切に生き、働く姿が目の前に見えてくるようで清々しい。
  • しあわせ かんちゃん
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    1巻792円 (税込)
    昭和40年代。正看護師の職を捨て、家族や親類すべての反対を押し切って、私は三世代同居の長男の元に嫁いだ。一年目に長女が生まれた時、「さあ、嫁に根がついた」と食事のおかずが半分になり、その二年後、次女を生んで家に帰るなり、「べさばっか(女ばっかり)と義理の両親、その祖父に言われる──男尊女卑の空気が色濃く残る地方にあって、負けずに生き抜いた嫁の、壮絶な半生記。
  • 鎌倉 ひとり 10km
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    1巻792円 (税込)
    近づき過ぎないことが思い遣りでもある現代。人の役に立ちたいけれどもどうしたら良いかな……と考えている方のヒントになるかも知れないお話です。寝坊して一人でボランティアに参加した万歩と、彼女を支える母やいとこ。6年前のボランティアウォークで出会った少女・妙華。そして、鎌倉の道中で出会う人々とのあたたかい触れ合いをお楽しみください。
  • 星の後ろ姿
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    1巻792円 (税込)
    急に怖くなって夜空を見上げる/星が一つ浮かんでいた/教えてください/私はどうして私でいられない/ねえ 答えてください/私はまだ見なければいけないのですか/精神的な問題を抱えて苦しんだ過去を心の内に包含して、今の自分がいる……流れ星のように頬を伝う涙、希望の象徴としての星……夜空に煌めく月や星をモチーフに、揺れ動く心象風景を巧みに表現した著者初の詩集。
  • 虹色の架橋
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    1巻792円 (税込)
    「咲かせていくよ 不器用にでも/咲かせていくよ ひとりぼっちでも/いつか君に会えた その時は/どうか どうか 受け取っておくれ」プライドを守るために助けを求められない人、繊細な感覚のために痛みを伴っている人、周りの人たちの言うことや期待、不安に巻き込まれて困っている人……そんな人々に届きますように。一気に生み出された作品の中から厳選した、キラリと光る詩40編を収録。
  • ある少年の詩
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    1巻847円 (税込)
    戦場の悲惨な実態の多くは語らず、戦後は家族には厳しい父として振る舞った父。その少年時代から最晩年に至るまでを娘の視点から描く叙事詩的作品を軸とした詩集。祖父、父そして子という世代をわたって一つの家族の歴史と変転を振り返るとともに、大正6年の真夏に生れ、体験した戦争の現実を胸に秘めて、その生涯を終えた父への思いを綴る父恋いの記。
  • 散華の遺産
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    日中戦争で遺児となった著者の人生と家族の軌跡を綴った半生記。いかなる苦難や悲しみが起ころうともそれを冷静に受け止めながら顔を上げて前に進もうとするしなやかな強さを育んだ著者と、そうなれなかった家族の生き様に、人の心に及ぼす戦争の影響の大きさを感じずにはいられない。また、戦争だけでなく、現代社会においても考えるべき「命の尊厳」について本書は一石を投じている。
  • 昼下がりの紅茶
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    イラクやカナダ等で生活した著者だけに、日常の暮らしの中でのお国柄の違いを女性ならではの視線で綴り、人間の暮らしへの慈しみを喚起するエッセイ集となっている。読者の知的好奇心をそそるテーマを柔軟な感覚で案内してくれるエッセイも楽しいが、たくさんの国のたくさんの人と気持ちを通わすことを大切にする著者の姿は、出会いが人生の醍醐味であることを改めて気付かせてくれる。
  • 2000年後の地球物語 ─亡き夫が語った夢物語─
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    はるか未来の銀河系。そこには戦争はありません。争いのない穏やかな宇宙が広がっているはずだったのですが──。亡くなる1ヶ月半ほど前に、「夢を見る。寝てもまた物語の続きが始まるんだ」そう言って語ってくれたのは、世にも不思議な壮大な宇宙の物語でした──。亡くなった夫が遺してくれた物語を、絵本として世に出しました。二人の合作本です。
  • そこのけ、そこのけ、アタシが通る!!
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    一人息子のコロナ死の投稿記事が朝日新聞に掲載された著者の自伝。学生時代は猛勉強し特別奨学金を得た。就職では大企業への採用を勝ち取った。転職後トップセールスマンになり結婚したが夫はDV。懸命な子育て中に運命の出会いが訪れ仕事を再開するも廃業、そして伴侶の闘病、息子の突然死……。壁が立ちはだかるたび闘争心が湧き起こり、前を向いて突き進んできた73年の人生を綴る。
  • パートナーズ
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    メーデーの群集。GHQ司令部の白亜のビルを取り囲む米兵達。私服刑事に掴まり黙秘を貫いた留置所での出来事。教職に一生を捧げる決心をした書『君ひとの子の師であれば』との出合い。どれもが今の時代にはなくなってしまったかのような熱量と人と人との濃密なやり取りを感じる。それがスポットライトを浴びたように鮮やかに浮かび上がる。──亡き著者が最期に書き残した自伝的小説。
  • 学校の役割って何だっけ
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    1巻880円 (税込)
    現代に必要なことは「知的資質」「人的資質」を育てること! 「学校はことさらに人的資質を成長させ、発達させる場として機能するべきなのだが、そのような議論はなく、そのような考えすらないらしい。果たしてそれで良いのであろうか」(本文より)。「知的資質」「人的資質」の欠如から起こる事件・事故を討究し、弛緩した現代社会に対し警鐘を鳴らす一書。
  • 大ちゅきちゅきちゅき
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    りゅんちゃんは生まれたばかり。おばあちゃんのみーしゃんは、すぐに、そーっと、大事そうに、恐る恐るりゅんちゃんを抱いて、ほっぺを寄せて言いました。「大ちゅきちゅきちゅき」それからみーしゃんは、りゅんちゃんと会う度に、必ずそう言いました。りゅんちゃんが大きくなっても、ちょっとも嫌な気持ちにならない、不思議な儀式となりました。
  • いのししの夫婦
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    丘の上の教会で結婚式をあげたいのししの夫婦。一杯のコーヒーと新聞から始まり、働いて、遊んで、食事とビールで一日を終える。春夏秋冬のそれぞれの季節を楽しむ。特別なことはないけれど、豊かで優しい日々の積み重ねを描いた、穏やかな気持ちになれる絵本です。ひとりで眺めて楽しむのはもちろん、大切な人にプレゼントするのもオススメです。
  • うたのすきなねずみ
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    ねずみ、ねこ、きつね、ハイエナ、ライオンと、次々に引き継がれていく“うたがすき”な心。著者が「主題は、小学二年生になって間もない息子が、リズミカルに語ってくれたものです。」というように、天真爛漫な子供の目線から生まれたストーリーを元に、イラストを付して絵本にしました。動物や好きなものを置き換えて自由に楽しめる、読者が参加できる絵本です。英語対訳付き。
  • ママ、わたしも だっこして!
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    小さい赤ちゃんを、ママが だっこしている。ある日、パパが「ママ、もうひとり赤ちゃんを うむんだよ」といった。かりんちゃんに妹ができた。でも、いろいろな気持ちが生まれて、なきたくなった。だって、ママは、わたしのママよ。小さな女の子だって、言いたいことがたくさんあって、いろいろと悩みもあるのだ。小さな女の子が、本当のお姉ちゃんになるまでを描いた絵本。
  • 見果てぬ夢
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    1巻924円 (税込)
    幕末の若狭の国に育った曾祖父やその妻、明治8年生まれの祖父。古い戸籍などの資料から初めて知ることとなった彼らの波乱に満ちた生涯を辿る叙事詩形式の詩集。ハンデを抱えながら明治の最初の衆議院選挙に出て当選した曾祖父、銀行員だった祖父、若くして亡くなった叔父、そして女性たち。それぞれが見果てぬ夢を抱きながら時代に翻弄された近代の一地方に生きた人々を描く。
  • 今を生きることば 菜根譚の心を書く
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    世の中は常に移り変わります。その流れの中にあって「今を生きる」には、時にふさわしい判断と行動が必要となります。判断するには先ず心が静かであることです。静は、行動とのバランスをとる上で必要です。しかし、なかなか心は静にならぬことが多いものです。そのような時、古人のことばを繰り返し読み進んでいきますと、少しずつ全身に浸透していくものです。
  • かなしい時間はわるくない
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    大切な人をなくして、前に進めなくなってしまった。さみしさからは逃れたいけれど、それによって思い出が薄れていくのはもっとさみしい……。そんな思いを抱えている人に、そっと寄り添い、あたためてくれるような絵本です。前向きに、力強く生きていくことも大事だけれど、時間という薬が、心の傷をいやしてくれることもあることに気づかせてくれる一冊。
  • ハッピー・ソウル・ファミリー
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    みんなもまわりの人を愛してね。そうすれば、愛がめぐりめぐって、この世界が愛と喜びでいっぱいのすてきな世界になるからね──。この世の中、目に見えるものだけがすべてではない。私たちにとって、もっとも大切なもの。……それは愛。血でつながっているからって、幸せになれるとは限らない。血よりも、魂でつながっている方が、心から愛されているということを教えてくれる絵本。
  • レイ君、ペンキ屋さんに色をもらう
    -
    主人公は七色のしっぽをもつトカゲの子、レイ君。大好きな雨上がりに散歩へと出かけたある日のすてきな出来事が描かれたこの絵本は、無邪気に胸をはるトカゲのレイ君の姿に、読んだ子供たちの笑顔もこぼれるはず。ペンキ屋のおじさんからのプレゼントにご満悦で帰路につくレイ君のように、外の世界で新たな出会いを重ねて心を育んでほしいというメッセージが込められている。
  • 魔法使いとふたつの願い事
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    1巻968円 (税込)
    あなたの願いをふたつ、叶えて差し上げましょうふたつの願い事……? 突然、目の前に現れた魔法使いがそう言った。スカートのリボンは、魔法使いのおばさんが今までに結んできた様々な縁の証。私は彼女に促された。「目を閉じて、あなたの本当の願いを心の中で叫んでみて」人が信じられなくなり、自ら仕事も辞めてしまった私が、本当に願ったこととは……。
  • 妄想でござる 嘘から出たまことの歴史物語
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    1巻968円 (税込)
    この本は「妄想」である。妄想とは言え、知らなかったことを知ることによって、その妄想からでも何かを感じ取り、そして何かの行動に移ることができる。人は自分が正しいという間違えた基礎を作って、さも「これでいいのだ!」と自分勝手に完結してしまう。その間違えた基礎を全て取っ払って読むと、身の回りに不思議なことが起きて来るかもしれない……はず。(著者より)
  • かげろう源氏物語
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    1巻990円 (税込)
    藤原正清と環原子のデートはバーで会い、食事にゆき、原子が『源氏物語』の講釈をするのが一つの定番になっていた。ただ一度それを外れ、原子が本音のようなものを見せたことがあった。「私、あなたが藤原と名乗ったとき嫌な顔しなかった?」「した」とは言えなかったから「そんなことないよ」と言った。「私、藤原兼家って男、大嫌いなの」「そいつどこの奴だい?」「どこって昔の人よ」
  • それなのに涙は退化した ─サンカヨウの祈り─
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    透明になることで自分の存在を消そうとするサンカヨウの花のように、母は焼身自殺した。そこから幼い私の呪われた日々は始まった──。幼くして母を失い、新興宗教に入信させられて、祖父母に呪われながら成長した著者が、「お金で買える幸せを知らない子どもが、明日がこないことを願っている子どもが、どれだけいるか──」をもっと社会に知って欲しいと、赤裸々な体験を告白する。
  • 女一代奮闘記
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    1巻1,001円 (税込)
    思いもかけないことから伊豆・修善寺の旅館の仲居になった妙子。謙虚で誠実、勤勉な彼女は、持ち前の“おもてなしの心”でお客様を歓待し、周囲の信頼を得てゆく。その後、様々なタイミングが重なり、伊豆にホテルを建てて独立の道を歩み始めるが、その傍には愛する人が──。優美でたおやかな筆致で旅館・ホテル業界の舞台裏を情感豊かに描き上げた、大和撫子のサクセスストーリー。
  • ストロマトライト
    -
    1巻1,056円 (税込)
    人類の雄が世界を、地球を、思想を、文明を、後戻りできないところまで破壊しようとしている。そして彼らの誰もが、それを止める選択肢を用意していない。私たちにはそう見えているのだ。だから、もはや再起動をかけるしか方法がないところまで来てしまったのだ。私たちは、人類の雄を無力化することから手をつけなければならない──母性と自然をテーマにした中編二作を収録した作品集。
  • たんしんつうしん 台湾だより
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    1巻1,056円 (税込)
    「拝啓 我が妻殿 きちんとひとりで生活しています」50歳を過ぎて単身赴任。「せいぜいこんなものか」と先を見越した諦めと寂しさばかり……。でも、ここ台湾は太陽が燦燦と降り注ぐ南国。明るく楽しい台湾を満喫しましょう! 一喜一憂の単身生活の中、「楽しさ」を見つけ、台湾の長短を併せた特色と起伏に富んだ日々を綴った記録。
  • チクチクふわふわ
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    「生まれつき髪の毛の色が違う子がいる」ということを少しでも知ってもらえるようなお話を書きたいと思い、この物語が生まれました。かれんちゃんは髪の毛の色が茶色いことで胸の辺りがチクチクすることがあります。「ねえパパ、なんで おねえちゃんとちがって わたしだけ かみのけが ちゃいろなの?」チクチクの心がふわふわになるまでを描いた実話をもとにした絵本。
  • 子供の楽しみ方・私流
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    1巻1,056円 (税込)
    一番思うようにいかない子育てを楽しくやれたら、その後の人生、どんなことも楽しめるはず、と、自身の子育てを振り返りながら著者は語ります。子供の持つ想像力、創造力の素晴らしさは前著の絵本『うたのすきなねずみ』にも表れていましたが、本書では、より具体的なエピソードと共に、子供との関わり方が綴られます。子育て中の方はもちろん、これから親になる方々にもおすすめの一冊。
  • 贅沢な悩み ゆう子の思うツボ?
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    1巻1,078円 (税込)
    1960年代、東京近郊の静かな町に生を受けたPD。健康優良、容姿端麗、頭脳明晰と、恵まれているかに思われた彼が、どんな人生を歩むのか。上品に隠された毒、うぬぼれ、コンプレックスなど、明日への活力が湧くかもしれない、一風変わった物語。自分史? 小説? 終活本!? キーワードはrough & intelligence。軽快に読み進められる一冊。
  • ある少年の物語 ─四十五年目の再会─
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    【空爆で家の周辺は火災に遭いましたが、自宅は無事でした。しかし、再度空爆があるとの噂で二キロぐらい離れた防空壕へ姉と二人で避難しました。(中略)母は家の後片付けをしてB野に来ましたが、肺結核になり、父が戦死したという二か月後、後を追うように亡くなりました】(本文より)。両親を相次いで亡くした少年は、田舎の祖母に育てられる。ある医師の激動の人生を綴ったエッセイ。
  • へんなやつ
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    「へんなやつがくるぞ。なんだ あいつ まっしろだ」みんなとちがうって、だめなこと? みんなと おなじなら いいの? ぼくってへんなのかな? ───こころを動かされるたくさんの出会いのなかで、“へんなやつ”が、人と違うということがどんなふうに見られるのか悩み、やがてそれが自身の個性だと気付き、胸を張って生きることを決める絵本。
  • ぼくのできること
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    ぼくは何もできない。スポーツも勉強も何もかも……努力もしたけどダメだった。苦手なことばかりのハチワレ猫の「ぼく」でしたが、友達の白猫やキジトラ猫の悩みを聞いてアドバイスをしているうちに、あることがわかります。勉強やスポーツができることだけが「すばらしい」のではない。猫の姿の「ぼく」を通して、社会の中で生きるうえで大切なこと、自分を愛することを教えてくれる一冊。
  • ほぼ文庫本で短歌
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    1巻1,089円 (税込)
    【私の短歌から、この本が気になると感じる一冊を手にとって頂ければ、こんなに嬉しいことはありません。人との関係に悩んだとき、物事が思い通りに進まないとき、息苦しく感じるとき、いつでもどんなときでも本は私達に寄り添いやさしく背中を押してくれるのです】(「はじめに」より)。「散り際に/人間の価値決まるなら/大切なのは/品格かしら」(『終わった人』内館牧子)。
  • 王さま どうしたらよいでしょう?
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    ある日、大勢の家来を連れて旅に出ることにした王さま。歩いていると、農夫に出会います。「稲刈りの手伝いが欲しい」という彼に、「家来を置いていこう」と答える王さま。大きな船に乗った船乗りは、漁に出る人が足りないと言い、ひとりぼっちでさみしい娘も困っているようです。行く先々で困っている人の声に耳を傾けているうちに……優しい心がみんなを笑顔にしてくれる絵本。
  • 言伝
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    秋桜が揺れる季節、娘は「風のように生きて」と言伝して天国へ。若くして亡くなった娘への溢れる想いを綴ったフォト&エッセイ。/この世に悶え苦しみながら、私は「風になって」生きた。きっと今夜の月灯りは、「言伝」を追い求めて紆余曲折しながら八十歳を迎えた老婆に、「風のような世界は娘と共に生きた中にあり、もういいんだよ」と優しく語りかけているようであった。(本文より)
  • 星のともしび
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    夜に明かりをともすことさえできない貧しい村を見た星の国の王様は、クリスマスの夜に星のあかりをプレゼントしようと思い立ちます。クリスマスに星の子達が次々と地上へと降りていく中、(自分は弱い光しか出せないから)と、一番小さな星の子は降りられずにいましたが……。小さな勇気がもたらした、あたたかなクリスマスを描いたやさしい絵本。
  • 早世の画家・廣瀬勝平 日本と欧州、その足跡
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    明治から大正時代にかけて活躍した洋画家・廣瀬勝平。東京美術学校(現東京藝術大学)卒業後、新聞の挿絵、雑誌の風刺画、博覧会への出品、後進への指導など幅広く活躍したのち、ベルサイユ講和条約締結取材のため渡仏。ナポリ滞在中に病魔に倒れ客死する。勝平を知る人達が綴った文献や資料、資料収集の過程で得た貴重なエピソード等を、孫にあたる著者がまとめたエッセイ。
  • エンジニアの覗いた自然エネルギー社会 上巻
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    1~2巻1,144~1,232円 (税込)
    脱炭素社会・脱化石燃料社会に向けた「輝かしき未来」の展望。地球温暖化が引き起こすさまざまな環境の変化が懸念される中で、我々がこれからできること、すべきことを模索した提言書の現象編、基礎編。エネルギー消費が招く地球温暖化/地球温暖化問題とは何か?/エネルギー変換と熱の効率的利用/脱化石燃料と電気の利用/自然エネルギー利用と社会・経済の変革 など。
  • ザ・レイン・ストーリーズ
    -
    1巻1,144円 (税込)
    雨宿りのわずかな時間に言葉を交わす男女。雨の日には偏頭痛に悩まされる探偵とその探偵に夫の素行調査を依頼する妻。激しいスコールに襲われた香港島で道ならぬ恋に落ちかける外国人博士と日本人の母親──異なる立場、時間、場所で展開する人々の出会いと別れを、雨というモチーフでゆるく結びつけ、優しく、時にはユーモラスな筆致で描き出した珠玉の短編集。
  • 人生の師から学ぶ よりよい社会を目指して 新聞投稿五十四年
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    「丸山先生の根底には『人間愛』があったと思います。地方に暮らす無名の私たちを愛し、学問の喜びを伝えてくださいました」。新渡戸稲造をはじめ、著者の人生の師、政治学者南原繁、丸山眞男らに関する寄稿文と、1965年以降、岩手日報、岩手日日新聞などに掲載された数多くの社会提言・コラムの中から厳選収載した一冊。誰もが平和に暮らせる社会を求めて……。
  • 西国街道・山陽道 徒歩の旅絵日記
    -
    1巻1,155円 (税込)
    旅はまだまだ終わらない! 前作『中山道六十九次 徒歩の旅絵日記』に次ぐ、待望の第二弾。今回は京都から九州大里までの西国街道・山陽道を踏破。美しい風景や、歴史、人との出会いを、著者の趣深い絵とともに綴る。晴れた日のすがすがしい空、時には雨にも見舞われながらも、ゆっくりとだけど、しっかりと楽しみながら歩く。 歩く人だけが味わえる世界、あなたもいかがですか?

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