リンクスロマンス作品一覧
-
4.3獣医の若菜みずきは、ある日クリニックの建物ごと異世界に飛ばされてしまった。転移先の住民のケモ耳獣人たちによると、族長のクラウスが倒れたので、助けてくれる“聖者様”を召喚したのだという。自分は聖者ではなくただの獣医で人間は専門外だと断るが、獣人たちに必死に懇願され、ひとまず治療をすることに。その後、事なきを得たクラウスはライオン獣人の若き族長で、真摯で義理堅く、誠実な年下の好青年だった。そんなクラウスは、ある件をきっかけに獣化できなくなったらしい。族長としてライオンの姿になれないことは大問題らしく、なんとか治してほしいとクラウスの従者に頼まれるが、人間のみずきにはその解決法がわからない。どうやらその原因は、クラウスの想い人にあるようで…?
-
4.5魔法と共存するマギシュタイラ王国で、優秀な魔術師であることを示す〈紫水晶〉の称号を持つエリアスは、優れた魔法技術と自分の身体を生かして“別れさせ屋”という、特に貴族間の婚約や恋人関係を依頼主の希望通りに解消・破棄させる依頼を密かに請け負っていた。 貴族の裏切りや没落に加担し、使用制限のある魔法を取り扱うため危険もつきまとうが、大金が必要なエリアスにとっては高額な報酬を得られるその仕事を辞めることもできないでいたある日、国の王女から“別れさせ屋”としてある依頼を受ける。 これから魔王討伐に出る勇者・ジークハルトの旅に同行して心を射止め、自分と婚約を結ばないようにしてほしい――言い値の報酬と、“別れさせ屋”での罪を不問にする条件で引き受けたエリアスだが、当の勇者は魔法を使っても魅了できない難攻不落の軽薄な男で……!?
-
4.0“花生み”とは、流した涙を美しい花に変える体質の者。 花生みは、秀でた知力と体力を持つ“花食み”から汗や涙などの体液を得ないと生きていけない。 同じく花食みも、花生みの体液と涙の花を糧とし、依存関係を求める――。 花生みの孤児・アミリは、十歳の時、修道院で花食みのレオナルドと出会う。国の第四王子である二十八歳のレオナルドは、孤独に泣くアミリに寄り添い、瞳から流れる薔薇の花びらを「美しい」と称賛してくれた。そんなレオナルドから「いつか家族になろう」と約束されたアミリは、彼のすべてに惹かれ、花嫁になりたいと強く夢見るようになっていった。 それから七年、一国の王となったレオナルドの元で暮らす日がやってきた。迎え入れてくれたレオナルドは心からアミリを慈しみ愛してくれるが、それは親愛の情であって、アミリが望む大人の花生みに向ける情ではなかった。どうすればレオナルドに愛され、花嫁にしてもらえるのかと思い悩むアミリだが…?
-
3.0人工的に創られた異世界から無事生還した山之口夜と由上君良は、仮想空間専門の案件を引き受ける異世界探偵業を始めた。その傍ら、恋人になった二人は同棲をスタートさせたが、恋愛初心者の夜は、由上との甘い生活に充分すぎる幸せを感じつつも、自分は恋人として未熟すぎるのでは…と小さな不安を抱いたりもしていた。 そんなある日、新たな依頼が二人の元に舞い込む。それは、アメリカの大富豪の孫娘・アリシアが『魔法の島』というVRゲームの仮想空間に入ったきり帰ってこないのだという。アリシアを捜すため、夜と由上も『魔法の島』にログインし、十八歳のアバター姿で魔法学校に入学することに! しかし、由上を狙うマフィアの異母妹も同じゲームに潜入していたらしく…!?
-
4.7『フォーク』と呼ばれる人間と『ケーキ』と呼ばれる人間が共存する、グラエキア王国。 味覚がないフォークが唯一味を感じられるのは、ケーキを食べる時だけ。 さらに、フォークは獣の耳と尾を備え、獣化してしまう獰猛な特性を持っている。 そんなグラエキア王国では、フォークである第二王子のクラウディオのために 国中からケーキが集められていた。そこへ志願したキアルは、 七歳の時にクラウディオに救われた過去があり、実家の店で作ったパンを食べてもらおうと、 友人として遥々田舎町からやってきた。 でも、再会したクラウディオはキアルのことを覚えておらず、そればかりか、 空腹が刺激されたクラウディオにキアルは食事として激しく抱かれてしまう。 そこで初めて自分がケーキだと知ったキアルは、クラウディオの役に立てると喜ぶが、 実はクラウディオはフォークである己を嫌悪していて、 これまで一カ月に一度の食事しかしてこなかったという。 それでも、キアルの匂いだけは美味しく感じるらしく、甘い誘惑に抗えず…?
-
4.0“異世界転生”とは、別人に生まれ変わり、新たな世界で人生をやり直すこと――。 警備会社で働く山之口夜のバディは、トップSPと賞賛される由上君良。 実力が違いすぎる不釣り合いなバディだと自覚しつつも、いつか自信を持って由上の隣に並びたい、夜はそんな夢を抱いていた。 しかし、海外案件で出国した由上の殉職の報せが、突如夜の元に届く。 さらに、そのあとを追うように夜も事故に遭い――…… なんと、王子として異世界に転生し、赤ん坊から人生をやり直すことになってしまった! そればかりか、その二年後、同じ世界で凄腕の勇者になっていた由上と再会を果たす。 奇跡的な邂逅を喜びながらも、夜はこの世界の摂理に違和感を覚え始めた。 それは、転生時期はそれほど変わらないのに、夜は二歳の幼児で、対する由上はすでに生前と同じ青年にまで達し、成長速度がまるで違うこと。 何より、容姿も当時のままで、別人に生まれ変わったわけではないということ。 自分たちは現世で死を迎え、本当にこの異世界に転生したのか…? 世界の謎を探るため、勇者由上とちび王子夜は、再びバディを組んで旅に出ることに!
-
4.2代々女王が統治する長い歴史を誇るダヴェルニエ王国、そこに男女の双子が生まれた。王女は王位継承者として育てられ、王子はその助けとなるため鍛錬を積む……はずが、王子はやり手の宰相から、十八歳になるまで王女の身の安全と国の平穏のため「妹の影武者」として生活してほしいと頼まれてしまう。王子・ロデリックは、なんとその宰相・ヒースに一目惚れしていたために、その頼みを快諾。長年王女として振舞ってきた。そしてついに、約束の十八歳になる日が近づき、ロデリックはつとめを果たしきったら告白しようと考えるが……? 両片想いの溺愛年の差ロマン!
-
4.3大学生の陽人は、横断歩道で事故に遭う寸前、見知らぬ高校生に助けられる。彼は「二十一になれたのか」と、なぜかこちらの年齢を当てるような意味不明なことを呟き、しかも突然涙を流し始めた。訳が分からない中、なぜか懐かしさに胸を衝かれ「このまま離れることはできない」と強烈に感じた陽人は、「どうしてもお礼がしたい」と、後日スイーツを奢るからと再び逢う約束を取り付ける。高校を卒業し、春から同じ大学に入学してくるという恒世との、それが今生で始まりの刻だった……。その後も逢瀬を重ねるようになる二人。実は、遠い昔<過去>から、陽人が繰り返し繰り返し生を終わらせるたび巡り合い続ける、深い関わりを持つ関係で――…? 不死者の運命を巡る、センシティブ・ラブロマンス。
-
4.5破天荒な若き才能×良家時期当主の天才。現代陰陽師たちによる、遅咲き青春BL! 表向きは書道教室を営みつつ、実際の生業は安倍晴明を祖とし代々続く陰陽師である門蔵家。 その直系の子孫として、品行方正で生真面目に生きる龍明は、晴明以来の希代の天才と言われる実力者だった。 そんな龍明の前に、銀鼠色のツーブロックヘアに、空色の瞳、筋肉質で日本人らしからぬ容貌の青年が現れる。 安倍家傍系の家系で、自らも霊力を持ちながら、今まで陰陽師とは縁遠い世界で生きてきた千晴という青年は、門蔵家当主によって、これから陰陽師として育てるために、龍明の兄弟弟子となるべく呼ばれたのだという。 予想外にも天才肌であっという間に陰陽師としての力を身につける千晴に対し、幼い頃から鍛錬し続けてきた努力型の天才・龍明は、複雑な感情を抱えるようになるが……?
-
4.6多くの花が咲き誇る美しい小国・ルーディーン王国の第三王子であるエリファスは、可憐な見た目と慈愛の心から『ルーディーンの天使』との二つ名で国民から愛されていた。そんなある日、予期せぬ神託が下る。それは“夜の国の王にエリファスを嫁がせよ”というものだった。『夜の国』とは、太陽の昇らない最果ての孤島・マギルス王国のことで、そこには、かつて人間に危害を加え、大陸から追放された『マギト』という魔力を扱う凶暴な獣人が棲んでいる。さらに、国王のレオンは黒い巨躯で鋭い牙と角をもつ、すべての獣から畏怖される伝説の魔獣だとも言われている。百年前に国交を断ったマギルス王国は現在謎に包まれているが、そんな国の王にたったひとりで嫁ぐことになってしまったエリファスは…?
-
4.5【第二の性】向け薬品開発により成功を収めた新興貴族ファルコナー家長男でベータのアシュレイは、リーダーシップを発揮するアルファの次男と愛嬌で皆に好かれるオメガの三男と家業に励んでいる。 ある日、グランヴィル公爵家よりファルコナーのオメガを求める求婚状が届く。願ってもいない提案だが、三男は幼なじみの侍従と将来を誓う関係。そこでアシュレイは家督を次男に譲り、オメガ変転薬を使って自分が嫁ぐことを決める。相手は冷酷ながら見目麗しいと評判の当主、レナード・グランヴィル。婚姻の宣誓を終え、迎えた初夜で早速彼に番契約を求められるが、変転薬を使ってオメガになるにはアルファとの性行為が必要不可欠なうえ、行為自体に経験のないアシュレイの体はレナードを受け入れることができなかった。 “オメガ”と番えなければ結婚した意味がない……そう落胆し離婚を切り出すレナードに、アシュレイは結婚継続の提案を持ちかける。 「変転にご協力いただけたら、レナード様が望むオメガの番になってみせます」――目的の合致した二人は偽装夫婦の“契約”を結ぶことになり……!?
-
3.7大学を卒業したばかりの荘野怜は、ある日、エルハラード王国という異世界に転移してしまう。持ち物は、亡き祖母のコメントが添えられた謎のレシピ本のみ。そんな怜がこの世界で最初に出会ったのは、ユアンと名乗る剣士だった。ユアンは武勇にすぐれた頼もしい人物だったが、マスクで顔を隠している訳アリな男だった。ひとまず、ユアンに護衛をしてもらいながら安全な街まで一緒に旅をすることになったが、問題は日々の食事。なんと、エルハラード王国には調味料がほとんどなく、人々は味がしない料理を食べているのだという。味覚という概念がない国で、怜はレシピ本を頼りにエルハラード王国の食材で様々な料理に挑戦する。すると、行く先々で食べることへの感動が広がっていった。その傍ら、ユアンとの距離も縮まり、怜は甘い恋心を抱くようになるが…?
-
4.6和音は中学で出逢ってからずっと片想いをしていた親友・慶吾の結婚式の帰り、 失恋の悲しみに浸りながら、引き出物のバウムクーヘンを食べていた。 その時、【世界を破滅へ導く悪神を封じる勇者】として異世界に召喚されてしまう! 一年間、勇者として活躍し、魔王を打倒した和音は、見事その役目を果たすも、 最後の力で魔王にとある呪いをかけられてしまう。 呪いの詳細が分からないものの、体や世界に異変はなく、ぜひこのまま この国で暮らして欲しいと乞われるが、和音は元の世界に戻ることを決意する。 魔法の力で【召喚された瞬間】に戻れるはずだったのだが、なんと、 元の世界に戻った時、その世界は五年の時が経過していた! 異世界で勇者として暮らした一年間は、現実世界での空白の五年間となってしまい、 和音は戸惑いを抱えながらも、無事の帰りを歓迎してくれた 親友であり片想い相手である慶吾と一緒に暮らすことに。 謎の失踪から帰還した親友に対し、慶吾は過保護気味に世話を焼いてくれるが……?
-
-
-
3.5好きという気持ちが高まると、周囲に花びらを降らせるという不思議な力を持つ少数民族〈花の民〉――結婚した相手は富や名声を得ると伝わっていることから、彼らは別名〈幸福の民〉とも呼ばれている。人里離れた小さな谷でひっそり暮らす〈花の民〉・ルスランは、ある日やってきた城の使いに、〈花の民〉の力で深い孤独を抱えた王・ナフルーズを癒す、花嫁になってほしいと乞われる。突然の申し入れに驚くものの、隠れて生きるばかりだった〈花の民〉が国の役に立てるなら……と、受け入れる覚悟を決めたルスラン。城に召し上げられ、ついにナフルーズと対面したルスランは、その場で桃色の花びらを降らせてしまう。それはつまり、相手への好意――“一目惚れ”ということ。しかしその瞬間、ナフルーズの顔が強張るのを目にしてしまう。早々に失恋を覚悟したルスランと、それでも優しく接してくれるナフルーズ、互いに本音を伝えられないまま、二人の新婚生活がはじまるが――?
-
4.0駆け出し絵本作家の小鳥遊つぐみは「耳付き症」と呼ばれる、ポメラニアンの耳と尻尾が突然生える疾患を抱えながら作家とカフェ店員、二足のわらじを履いている。 「耳付き症」には患者の体に犬のような耳と尻尾、そして【発情期】という本能が芽生える症状がありどんな人間にも発情してしまうため、世間の目は冷たい。 だが担当編集の白石は、つぐみが「耳付き症」だと知りながらデビューから今までずっと面倒を見てくれて、その優しさにいつしか恋心が芽生えていた。 次の二冊目に向けてアイデアを練っていたある日、つぐみの住んでいたアパートが「耳付き症NG」となり家を追い出されることが決まってしまう。困り果てて途方に暮れていた時、白石から「次の家が決まるまでマンションの一室を貸す代わりに、耳付き症の甥の子育てに力を貸してほしい」と提案されて…!?
-
-圧倒的筆力で描かれる、久能千明完全書き下ろし最新作! 龍と巫女を巡る、壮大な運命の物語――。大人気・蓮川愛とのコラボ作! 神を信じていない現実主義者の大学院生・青江冬哉は、滝守村に古くから伝わる「五頭竜山の伝説」の現地調査を任され、禁足の山とされる村に踏み入った。山中の罠で重傷を負ってしまうが、山に住むという美しい少年・スイによって救われる。孤児だというスイは、五頭竜山の護主に拾われ、存在しない者として隠し育てられ、他の人間と一切関わることなく山の中で生きてきたという。 冬哉は、自分の怪我を甲斐甲斐しく手当をしてくれるスイと日々を過ごすうちに、美しく儚い見目に反して感情豊かで無垢なこの少年が、村の歪すぎる信仰の中で囚われて生きていることに嫌悪感を抱き、スイに自由を与えたいと考えるようになるが――?
-
4.8小国・フォグネス王国では珍しい東陽の血を引いた特A級センチネルの能力者・シノブは、≪不撓の両翼≫内でも有名なガイド嫌い。 精鋭ぞろいの第一飛行隊内で唯一、特定の番を持たず、さらに必要以上にガイドからの浄化を受けようとしないのだ。周囲の好意を無碍にし寄せ付けない態度に、羨望を集める飛行部隊員ながら腫れもの扱いをされているが、決してそれを改めようとはしない。 そんなある日、いつものように一人になれるところで休息を取りに行くと、≪不撓の両翼≫訓練生の隊服を着た年上の隊員・イグナーツに出会う。 同じ能力者ながらどこか放っておけない彼に心を許すが、入隊すれば自分の噂を知り、いずれ離れていってしまうのだろう――。そう思い、任務を言い訳に彼と距離を置くが、その任務でシノブは突然新たなガイドと番になるよう命じられる。番相手として現れたのは、S級ガイドの階級を与えられたイグナーツで…!? 【男前な年上S級ガイド×過去にとらわれた強がり特A級センチネル】心を解きほどく、ドラマティック・センチネルバース!
-
4.0“甘露”は妙なる香りに包まれて生まれ、獣の牙を持つ王族にとって唯一の糧となる――。 そんな言い伝えがあるハールーンで“甘露”に生まれたオルテンセは、侯爵の息子でありながら王子の婚約者候補として育てられた。父が望む「王族との婚姻」のために己を磨き、皆が認める美しさを備えているが、政争渦巻く宮廷で父の野心の駒として生きるオルテンセを「悪役令息」と揶揄する者も少なくなかった。 そんなある日、オルテンセは身に覚えのない暗殺の罪によって極刑を言い渡される。相手は、ハールーン国王子の婚約者候補として有力視され始めたとある令嬢。冤罪を訴えるも叶わず、死が差し迫っていたオルテンセの前に王弟・ヴァンヘルムが現れる。命を救う代わりに、獣の徴を持つ自分の飢えを満たす“甘露”の身体を差し出すよう彼から求められ――。
-
3.6大陸の南に位置する孤島に、女神と称される一族がいる。その血族の女性は、加護を欲する各国の王族に花嫁として熱望されるほど神聖視される存在だった。一族の長男であるラディアは、次期族長の役割を担っていたが、北の国・トールバルド国から「女神を王の嫁に」との申し入れをきっかけに、その立場が一変する。あろうことか、適齢期の女性がおらず、やむなくラディアが性別を偽り、女神として嫁ぐことになってしまったのだ。男であることを隠さなければいけないラディアは、喋ることを禁じられた状態で国王であるクライスと婚姻を結ぶ。偽りの女神だという事実は、クライスも国民も知らない。クライスに女神として丁重に扱われるたび、ラディアの中で罪悪感が生まれるが、同時に、国王として真摯に民と向き合う誠実な姿にラディアはどんどん惹かれていってしまい…?
-
4.7アルダシール王国では、霊獣の卵を持って生まれてくる者を“霊獣使”と呼ぶ。その中でも、王の守護者であり代弁者とされるのが、竜の霊獣使である左宰相のカーレーン家と、鳳凰の霊獣使である右宰相のスーレーン家だった。そんなスーレーン家の第一子として生まれたミフルは、次期宰相としての期待を背負っていた。しかし六歳の時、目覚めた霊獣が鳳凰ではなく蛮獣とされる獅子だったため、王から疎まれ国を追放されてしまう。ミフルと霊獣のミシャカは砂漠での生活を余儀なくされたが、追放から二十年、突如宮殿に戻るよう王命が下る。それを伝えにきたのが、幼馴染みであり現大宰相のイザークだった。王家にもイザークにも不信感を抱くミフルは、宮殿行きを拒んだが『ミフルを戻さなければ国が滅びる』というお告げが下りたらしく、さらに、イザークから「お前のことが好きだ」と熱い想いを告げられて…?
-
-その美しさと確かな剣技から“白銀の騎士”と謳われる王立騎士団副団長のセリルは、一年前に事故で亡くした恋人を今でも忘れられないでいる。 〈第二の性〉として、Subとして満たされることは少なかったけれど、恋人として確かに愛されていたから…。 そんなある日、セリルは騎士団が主導する建国祭で忙しない騎士団長から『王弟殿下へのお遣い』を頼まれる。裏方仕事が多くほとんど表舞台に出てこない王弟殿下・レオンハルトは、王立図書館の館長として図書館に入り浸っている変わり者…と噂される人物。だがなんと、彼はかつてのセリルの恋人と瓜二つの姿をした、最高ランクのDomだった。彼はかつての恋人とは違う形で、セリルの心を満たしていって…?
-
5.0グランディバ王国の片田舎で司書を務めるシリル・ウィンストンは、先天性異能代替疾患――驚異的な能力と引き換えに味覚を失い、吸血鬼のような白い肌と赤い瞳、銀色の髪へ姿形が変化する疾患を抱えている。「フォーク」とも呼ばれる彼らが味覚を感じられるのは「ケーキ」と呼ばれる人間の体液だけだが、この病が原因で周囲の人や家族に恐れられてきたシリルはそれを求めることもなく、愛する本に囲まれたこの土地で静かに暮らしていた。 そんなシリルに、突如結婚話が舞い込んだ。相手はなんと、好色家と噂の第三王子・エヴァン。内通者の存在を疑う王立図書館を調べるため、シリルが司書として働けるよう自分の婚約者になってほしいと頼まれる。表面だけの結婚と全てを快諾したシリルだが、「安全なフォークだと証明する」ため、エヴァンとのキスが結婚の契約に追加されてしまい……!?