ビジネス・実用 - 放送大学叢書の検索結果
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音楽家はいかに心を描いたか バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト
バッハの『マタイ受難曲』にある 「私の心は涙の中を泳ぐ」。 バッハのこの箇所で水泳の様子を表現した。 音符のつらなりから、その泳法は「平泳ぎ」であることを著者は解き明かす。 イエスの物語を見事に描いたバッハをはじめ、 恋に「人間心理」を読んだモーツァルト、 英雄ナポレオンの「気宇壮大」を表現したベートーヴェン、 「空虚」に降り立ったシューベルトらの物語。 音楽家との対話から「人間」が見えてくる。 「ドン・ジョヴァンニがツェルリーナを誘惑する場面で歌われるこの二重唱を分析してみると、モーツァルトの曲の作り方が、人間心理の弱点を突いた、全く理にかなったものであることがわかる。こうした理にかなった曲の作り方が、ドン・ジョヴァンニの誘惑ぶりに説得性をもたせる結果になり、舞台のうえで繰り広げられる籠絡場面に、聴衆も違和感を感じないまま引き込まれていく結果を生む。その背景には、人間心理に対するモーツァルトの深い洞察があった」(本文より) -
学校と社会の現代史
「清水幾太郎は関東大震災のときの自分と同じ年頃の 敗戦後の生徒を前にしてこういった。 自分は敗戦で、関東大震災のときの父や母のように力を落としていますが、 みなさんのほうは、若いときの私のように 不思議な力を感じているのではないか、と。 大きな重苦しい問題に気づきながらも 新しい元気でニコニコしているのではないか。 皆さんの若さからくる不思議な新しい力で この不幸な日本が再建されることのために働いてほしい、と結んだ(「巣立ち」『日本の運命と共に』)。 清水にこう励まされた世代こそ 戦後の復興を担った人々だった。 震災後社会の教育は、 清水のいう若さからくる不思議な新しい力を 伸ばしていくものでありたい。 (「まえがき」より) -
社会調査 しくみと考えかた
実際の調査の質は、はっきりいって玉石混淆である。調査とはいえない調査や、調査まがいの商行為も目立つ。また、最終章で述べるように、調査自体がやりにくくなってきており、そのことが調査の質の低下を招いている。このままでは、社会調査は、調査の質低下→調査不信拡大→調査非協力増大→調査の質低下→……、という悪循環を脱することができなくなる。 調査者の側では、与えられた環境の中でも、質の維持・向上に努力すべきである。同時に、調査結果を受け取る側でも、調査=科学的という迷信(?)の下に無条件に鵜呑みにするのでも、逆に「あてにならないもの」としてまったく無視するのでもなく、それぞれの調査の価値を正しく評価することが必要だろう。(「はじめに」より) -
自己を見つめる
放送大学の空前の人気授業といわれたテキストを叢書化。 ニーチェやハイデッガーのことばをまじえながら、 崩れ落ちそうになる気持ちを支え引き締めてくれる。 「この授業、このテキストがあったから、いまの私の人生がある」 と語りつがれる哲学の名著。 日本を代表する哲学者が 「自己」「仕事」「孤独」「世間」「運命」「不幸」など 15章のテーマで語る人生の真髄。 「生き甲斐は、根本的に重い運命愛の意識に担われた、 死場所への覚悟というものと深く関係している。 しかし、他方では、それは、ときにはそれを忘却した、 放念と遊戯と飛翔のうちで、自己の快癒を図る悦楽の解放感とも接続していることは確実である。 この大きな振幅のなかで、私たちの生の営みは展開している」(「生き甲斐」) 「愛とは……問題となっているものを、深く大切に思い、 それを慈しみ、人生の大事と考えて、 その尊厳を守ろうとする、 控え目ながらも持続的で強い根源意欲ないし生命意欲に関係するものであり、 また、そのことに伴うあらゆる憂いと悲しさの 情念のすべてであり、 自己としての生きる人間の根源に関わる根本問題なのである」(「愛」) 「幸福は、たいていの場合、 不幸を介して、その姿を浮かび上がらせてくる 失われた桃源郷である」(「不幸」) 「老年になって、やっと人は、 自分の人生を変えた大きな出来事が、 そっと気づかないうちに、自分に忍び寄ってきて、 自分を支配することに至ったことを理解する。 自分の周りの人々が、ほんとうは何者であったかが、 ようやく分かるのは、老年になってからである」(「老い」) (「まえがき」より) -
動物の生存戦略 行動から探る生き物の不思議
クジャクの雄は見事なまでに派手な羽を持つのに、 雌はそんなものはもたない。 なぜ雄と雌でこんなにも違うのか? 本書には、怪我をした振りをするチドリや、 ふとん係がいるデバネズミをはじめ、 動物たちのさまざまな生存戦略が紹介されている。 個体としての動物が、どのように餌を探し、周囲を探索し、 配偶相手を見つけ、子どもを残していくのか。 生物学の理論とともに、驚きの動物世界を解く、行動生態学入門。 「本書では、動物の行動と生態を研究する枠組みと、 これまでに知られている事実のいくつかを、 わかりやすく紹介したい。 これによって、一人でも多くの人々に 動物の行動研究のおもしろさが伝わり、 ありふれたスズメでも、毛虫でも、 地球上の生命をいとおしく思う人々が 一人でも増えてくれれば幸いである」 (「まえがき」より) -
日本音楽のなぜ? 歌舞伎・能楽・雅楽が楽しくなる
歌舞伎や芸能を観賞してこのような感想をもったことがありませんか? ・このノリの悪いのは、なんとかならないのか! ・何をいってるのかさっぱり聞きとれなくて眠い! ・どうしていつも語尾を長く震わせているのか? いずれも理由があるのです。日本音楽には日本人が大切にしてきた心が宿っているのです。 近世日本音楽の第一人者が15の疑問に答える類例のない構成。 読めば歌舞伎、能楽がもっと深く、広く、長く、楽しめるようになります! 地震、暴風雨、水害、旱魃、火事や病気など、 気を休めるひまのない国でした。 多くの人がそれらの災害で命を失っています。 にもかかわらず、それに負けずに今日まで伝承され、生きているのは、 神が宿っていたからだと考えたのでしょう。 ですから日本人は内容も言葉もメロディーも 正確に後の世に伝えて行かなくては、 先人に申しわけがないと考えました。(本文より)