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  • 音楽家はいかに心を描いたか バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト
    3.0
    1巻1,780円 (税込)
    バッハの『マタイ受難曲』にある 「私の心は涙の中を泳ぐ」。 バッハのこの箇所で水泳の様子を表現した。 音符のつらなりから、その泳法は「平泳ぎ」であることを著者は解き明かす。 イエスの物語を見事に描いたバッハをはじめ、 恋に「人間心理」を読んだモーツァルト、 英雄ナポレオンの「気宇壮大」を表現したベートーヴェン、 「空虚」に降り立ったシューベルトらの物語。 音楽家との対話から「人間」が見えてくる。 「ドン・ジョヴァンニがツェルリーナを誘惑する場面で歌われるこの二重唱を分析してみると、モーツァルトの曲の作り方が、人間心理の弱点を突いた、全く理にかなったものであることがわかる。こうした理にかなった曲の作り方が、ドン・ジョヴァンニの誘惑ぶりに説得性をもたせる結果になり、舞台のうえで繰り広げられる籠絡場面に、聴衆も違和感を感じないまま引き込まれていく結果を生む。その背景には、人間心理に対するモーツァルトの深い洞察があった」(本文より)

ユーザーレビュー

  • 音楽家はいかに心を描いたか バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト

    Posted by ブクログ

     バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトの楽曲のアナリーゼをしたもの。
     読んだのが数週間前なので、内容がおぼろげになってしまったが、意外とあっという間に読めてしまったのを覚えている。楽曲を知らないと読むのがちょっと辛かった記憶と、よくここまで楽譜から読み取ろうとするんだなあという、そういう感想を持った気がする。
     以下は印象に残った部分のメモ。楽譜のアナリーゼがすごい、という印象が残っているが、例えばバッハの《マタイ受難曲》で、「二人の証人の偽証ぶりを揶揄しながら、偽証に基づいてイエスを断罪した審問の不当性を主張した」(p.17)というのがアルト声部とテノール声部の旋律からわかる

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    2022年08月29日

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