harukoさんのレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
食べること
食事は生きていく上で必要で、お菓子は気軽に食べられて、幸せと美味しさとそれから誰かと一緒に食べることで、よりよいものになる。おいしいって言ってる時、みんなが自然と笑顔になる。その瞬間はとても満ち足りたものなんだろうな。
そう感じさせてくれるお話。
主人公の杏里だけでなく、弟や父親の気持ちもちゃんと描いていて、物語の広がりが感じられて好き。
川藤君の過去話で、勇気を出して作ったお菓子を誰も食べてくれなかったこと、それはとてもショックで心の傷になっている。それを、一緒にお菓子作りをして彼の優しさと美味しさを知っている杏里が、あの時の幼い川藤君ごと『大丈夫だよ』って伝えるように話すシーンで、しみじみ -
購入済み
圧倒される画
五十嵐大介という漫画家の作品は、コマというコマの画からものすごいエネルギーを感じる。
生命の息吹が、静かに大きな波となって読者を包み込む。
人間・動物・神・自然、それらが互いの世界に重なり合い、別視点の感覚を呼び起こす。普通の感覚とはまったく違う、普段は眠っている原始的な・本能的な感覚を揺さぶられるようで、だからこの作品を読むと、怖いのかもしれない。
この「そらトびタマシイ」は短編集となっている(ほかに短編集といえば「はなしっぱなし」がある。こちらも名作)。
「海獣の子供」のような長編もいいが、短編こそ、五十嵐大介の本領発揮だと私は感じる。 -