近衛さんのレビュー一覧
レビュアー
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面白い
禿・ささらの視点から描かれる、破天荒でムチャクチャな我が道を行く花魁・和泉。
客である男に暴言・乱暴・言いたいことをハッキリ言う気の強いいじわる姐さんかと思いきや、そろばんや金利など金関係の計算に長けており、ささらにも芸事より金のことばかり教え込む始末。だがそれは、所詮客の懐次第で身を滅ぼしがちな女郎人生を、少しでもむしり取られないための教育であり、ささらへの親心でもある。
自分の姉女郎が産み、武家に引き取られた若君に将来ささらを身請けするよう勧めたり、己を慕った老齢の坊主に餞別に小袖を贈ったり。破天荒な花魁に見えてかなりのやり手であり、思いやりの深い女である。
遊郭ならでは -
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舞妓さんの生活がよくわかる一冊
1巻、2巻も面白かったが、より舞妓さん周囲の決まり事や習慣がたくさん紹介されていて勉強になった3巻。
年始年末、舞妓さんが普通の少女に戻るわずかな時間。読んでいてそっか…まだこの子達未成年とか20そこそこか…と少し遠い気持ちになった。
この漫画を読んでいてびっくりしたのが彼女たちはスマホもインターネットも使えないということ。さすがにそれは時代錯誤すぎないか?お客様の情報とか余計なこと漏らさないためなのかもしれないけど、せめてSNSは禁止とか、書き込みだけ禁止にするとかで持つのは許してあげてもいいんじゃ…と考える。彼氏との電話を他の舞妓に見守られるシーンもあるがさぞ恥ずかしいだろう。 -
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大変面白い
主人公が事件に巻き込まれて相手が誰だろうが臆することなくベラベラ喋りまくる漫画なのに、なぜこんなに面白いんだろうと考えた。
彼の多くの語りの中で、いちばん強く共感したのが下記
『映画とかでよく、これから訓練とか練習とか何かを始めます、という時に 音楽が流れてどんどん日数だけがどんどん過ぎる映像になったりするけれど、そこを流さずはっきりさせてほしい。毎日休まず習慣にして続けるって一番難しい。どうやったら毎日続けられるのか、そこをいちばん教えてほしいのに』
自分の中にある言語化できなかったモヤモヤをこんなにはっきりしてくれたセリフは初めてかもしれないと思った。その通りだ。そりゃあ -
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納得させられてしまう
主人公がどこぞの有名な少年探偵のごとく次々と事件に巻き込まれ、それを己の多弁にて解決していく作品。
あまりにもご都合展開過ぎる、主人公が持ち上げられすぎる、色々粗探しすればいくらでも出るが、それをすべてひっくりかえせるほどこの主人公の意見や考え方は読んでいてううむ、と唸るし納得させられてしまう。危険なほどに主人公が魅力的だった。
彼の意見はどれもとてもよく光るものがあるのだが個人的に『なぜ人を殺してはいけないのか?』という問いに対しての答え。
わざわざ考えるまでもない。いけないというわけではない。法律で決まっているのは行為にたいしての罰則でありやってはいけない、とはっきり決まって -
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まばゆいほどの友情
同郷の舞妓すみれが見習いさん、そして華やかな舞妓デビューを果たすようすがクローズアップされている2巻。
ぐっと惹かれるのが、主人公キヨとの友情、二人の優しさを象徴するような暖かなご飯だ。
同じ場所から京都にやってきて片方は舞妓、片方はクビになりまかないさんとして重宝されているとはいえ、嫉妬や妬み等あってもおかしくないのに主人公のキヨはそういったところが全くない。むしろ心から大喜びし、舞妓として忙しい日々を送るすみれのために必死になるのである。
一方すみれも、キヨの優しさに報いたいと自分を追い込み日々邁進する。それを取り分けなにか口に出して言うわけでもなく、ごく当たり前に二人の空気 -
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偏見を和らいでくれた
自分の中の舞妓さんへの偏見が少し和らいだ漫画です。
自分的に、いくら義務教育は終えて本人の希望とはいえ、高校に行かせず少女たちを男たちの酒の席で舞わせてそれが粋、伝統、分からない奴は無作法ものといわんばかりの京都の態度にはいささか疑問があったのですが、この漫画に出てくる子達は皆いっしょうけんめいひたむきで応援できますし、置屋のおかあさんも主人公の力を認めてくれる良い方で見ててほっとします。
まかないさんというだけあって美味しそうな料理の数々、舞妓さんを応援するためにがんばる主人公の純朴でまっすぐな姿が見てて癒されます。自分も舞妓を目指してきて、置屋のお母さんからクビを言いつけられ、 -
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大変破天荒な作品
・主人公は学校の男性教師に片思い←わかる
・両親の海外出張についていかなければならなくなり、好きな先生と離れたくない←わかる
・同時に先生と別の女性の縁談が持ち上がり、上手くいってほしくない←わかる
・なら自分と先生が結婚すればいい!!←?
・そうすれば先生と離れなくて済む!←??
・先生と自分の婚姻届けを作らせよう!←!?
といった流れで、主人公が先生と結婚しようとあれこれ画策しまくる結果、上手くいってしまうという話です←わからん
かの有名なきらりん☆レボリューションの作者の過去作ということで興味を持ち、読んだ当時小学生の自分はへー16で結婚できるんだーって感じなん -
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面白さが増していく
1巻にもあった引き込まれる世界観はそのままに、面白さを持続しているのが作者の技量を感じる。
化け物退治、そのほとんどが遊女でありながら、問題や解決策がワンパターンじゃないのがよい。
生前の思いにとらわれた姿をしているがそのキャラの造形も様々で面白い。
ゲストキャラだけではなく、重要なキャラも増えてきてますます今後が楽しみな作品。
七里の回は本当に切ないというかやりきれない話だった。
これを言ってしまうと話が作れないが、かむろに仕置きを受けさせているやり手を諫め、背負ってくれるほどに優しかった彼の性格が非情になってしまったのは口惜しいし、一方で非情でなければ遊郭の主など務まらな -
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本当に素晴らしい作品
遊郭を舞台にした作品にはこれまで色々触れてきたが、格別に面白くて素晴らしい作品だと思う。
花魁となれば当然男女関係が話の肝になってくると思いきや、ここに妖怪、化け物、悪霊退治要素を入れ、さまざまな事情を抱えた遊女達の苦しみが色んな形で表現されていて見ていて飽きない。主人公側が生者ではないというのも斬新。
自分の拙い語彙では到底良さを伝えきれないので、絶対に見て損はないと思う。遊郭での決まり事や生活様式も、作者の徹底した学びと知識がいかんなく発揮されていて感動した。
ぜひ有名になってほしい作品。
個人的に、富岡の話がいちばん共感した。
己を醜いと思い込み、こんな顔に生ま
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