あらすじ
出場選手全員が渾身の演技を披露する中部ブロック大会、
ついにいのりの滑走が迫る。
ノービスクラスのライバル達との差に緊張するいのりに、司は宣言する。
「今からあなたが獲りにいくのは金メダルだ!」
あの日交わした約束を、果たす時が来た。
誰からも期待されていない師弟が今、
氷の上で“奇跡”に挑む!
「できなかった自分にしか拾えない気持ちがある」
「できなかった自分だけが見つけられる才能がある」
夢に破れた重い経験を持つ者が放つ言葉に心打たれました。
子供の頃の夢はサッカー選手でした。文集でもそう書いていましたが、実際はそんなのなれるわけなんてないと小学生ながら分かっていましたし、自分の力量と才能の限界、現実の差にも気づいていました。
譲れないものを持たず、壁を見つけては避ける手段を考え、物事に抗うことをせずに生きてきました。自然と我慢する癖がついていた気がします。
この作品は、そんな自分とは正反対に誰よりも強い執念を持った少女・いのりが、夢に破れた青年・司とフィギュアスケートで世界を目指す物語です。秘めた才能と固い意志を武器にみるみる上達するいのりの成長っぷりには、この後の展開に胸躍る気持ちと、自分を正されるような感覚になり、悔しさが込み上げてきます。自分にもここまでの執念があったらと…。同時に司の心情に共感する部分も多くあります。
後悔と挫折を経験した自分だからこそ、コーチとして導ける世界がある。
2人の主人公が駆ける世界への道に目が離せません。
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
第5巻で他の選手ひとりひとりと向き合って演技を描いてきただけに、それを上回るいのりの凄さがより強調される。トップ選手たちが数多の葛藤を経て戦ってきたギャンブルに、少数の武器の完成度で対抗する。そこからの2回転アクセル+オイラー+3回転サルコウのシーンは熱すぎた。完成度一辺倒ですらない。金メダルに賭ける執念が強すぎる。
司先生の才能についても、ここに来てスポットライトが当たった。司先生の子供とのコミュニケーションの様子を見ていると、この人はコーチが天職だなと思えてくる。しかし、司先生のコーチ以外の道の可能性が示されると、第6話の「人生ふたつぶんの勇気の力」「俺の分の一生を使ってこの子を勝利まで連れて行く」という言葉の重みが強まっていく。やはりこの作品はいのりと司先生のダブル主人公だ。
匿名
いのりちゃんブロック大会金メダル!胸アツでした…!!!
司先生の祈りと喜びの表情も最高でした!
その後のコーチ陣での焼き肉会、さらにはそにどり先生・夜鷹さんとの夜の練習!
カッコよすぎて最高でした…!!
夜鷹さんは意外と司くん自身の能力には一目置いてる感じ…なんでしょうか
司くんがもっと早くスケート人生始められていれば、大会とかでこの三人が仲良く絡む瞬間もあったのでは…!?と妄想が膨らみます!
もうとにかく読んで!
中部ブロック大会のいのりちゃんの迫真の演技!ここでは語る事が出来ません、とにかく読んで欲しい!
つるま先生はとにかくページをめくらせるのがめちゃくちゃうまくて、読んでいる時凄くドキドキします。
そして大会の後には司さんがあの人と対面するのですが、静と動がとにかく美しくて、漫画だから止まっているのに
動きを感じます。
新キャラのいるかちゃんが登場し、雑誌版だとおでこのキスが単行本版だと修正されて、手のひら越しに
なっているのは仕方ないのかなぁ。
最後のおまけの漫画やキャラ紹介も楽しいです。
表紙から伺えるストーリー…とドキドキして読みましたが、司先生激アツ展開でドキドキどころか司先生と共にあわあわしてしまいました。。
それはさておきいのりちゃんの金メダル!!!
司先生の策略といのりちゃんの頑張りが眩しすぎました…☆
理鳳くんといるかちゃんのキャラがとてもいいです!
匿名
遂に…!
いのりちゃんの成長だけでなくコーチとしても成長していく司。そんな司の選手としての可能性について語る夜鷹。いのりちゃんが選手として軌道に乗ったら司の選手復帰もあるのかな…と期待してしまうお話でした。司の演技をもっと見たい。
匿名
いのりちゃんがノーミスでフィニッシュした瞬間、私も「わー!!!」って歓声を上げてしまいました!
そしてやはり才能に満ち溢れた俺たちの司先生、最高にかっこよかったです…!!
匿名
カードゲームに例えて説明してくれるのすごくわかりやすかった。難しいジャンプを跳んだ人が勝てるわけじゃなく、レベルの低いジャンプでもレベルを上げると上のジャンプに勝てる···なるほど!
気になる気になる気になる木
大作にレビューは不用。
だと思っている口なので、あまり多くは語るまいと思うのだが、
ちと気になった事が。
ヒロイン姉の実績がこの巻で明らかになっているが、少なくともノービスに入っていて、強化選手の一人と同期で表舞台にも出た事が有るにも関わらず、第一巻で瞳や司らに思い当たるフシが無い事。
あの時点とこの巻での、お姉ちゃんのウエイトが変わったので、微妙に違和感がにじみ出ている。
気になる気になる気になる木。
匿名
面白い
いのりさんの滑走は熱くて感動しますし、全巻同様に瀬古間さんの解説も分かりやすくて良いです。
後半部分はコーチ陣のお話になっており登場人物もグッと増えより続きが楽しみです。
Posted by ブクログ
6巻は中部ブロック大会~大会後のコーチたちの懇親会~鴗鳥&夜鷹と謎の貸し切りスケート~全日本ノービスに向けての強化練習の話。
中部ブロック大会の勝利作戦について、カードゲームのルール説明のたとえがわかりやすい。要するに少ない手持ちカードのスキルアップをしたわけね。
でもこれが、全日本ノービスでは足かせになってしまうようで、いのりちゃんの3回転フリップ・3回転ループの練習時間が足りなくなってしまった。
次回はいのりちゃんがこれらの技を無事習得できるかがポイントになりそう。
「選手みんなが努力の末手に入れようとする金メダルは、人の上に立つ勇気がない人が偶然手にできるわけがない」というセリフは刺さります。
それだけ覚悟がいるということですね。
メダリスト
毎回毎回めちゃくちゃカッコいい。
今回もいのりちゃんと司先生の絆にうるうるしてしまった。
カッコいい〜。
頑張ってる子供も大人も最高です。
Posted by ブクログ
司と純の対決、大人だけの表紙カッコいい
神回だぁ(恍惚)
「賭けを見守る」面白さから始まって「奇跡を見守るスポーツ」で締める。
司をアイスダンス出身に設定したのが見事なのだろうなぁ。
2位の夕凪さんの描き方もすばらしい。
自分もまた誰かに「追いかけられる」側でもあるということへの気付き。
焼肉打ち上げの場での鴗鳥慎一郎と司の並び……この2人の「左右」はそういうことか……
スケート激ウマおじさん達の三角関係(妄想)が発生してるのおもしろすぎるwwww
これ子供たち出てこないほうが面白いんじゃ…… というか、大人世代のストーリーも十分にメインだってことだよな。
うわ〜〜 慎一郎→純 もかなり巨大感情じゃん…… 鴗鳥慎一郎、すげぇ純朴で生真面目な総攻めタイプかもしれんな……
とうに現役引退したおじさんたちが本気でいまだにスケート上手くなろうとしてるの凄い。コーチとして、とかじゃなくて、本当に大人たちが主人公の、彼らの物語でもあるのか。。
でも、今のところまだなぜ夜鷹純が光のコーチを引き受けたのか、よく分からないな…… 自分と同じ道を辿らせるといっても、自分が氷上で滑ることが唯一絶対的に大事だと思ってそうな人間なので、わざわざ他の人間に自分も同じ道を辿らせたい感情が理解できない。そんなことをしなければ証明できないほどの自信ではないだろうこいつは。
「強くなるためには強さを証明しなれけばならない」
カードゲームで強くなるには強い知り合いをたくさん作ること、強い知り合いを作るにはまぐれでも何でもいいから何らかの大会で実績を作ること理論だ。
前巻からフィギュアスケートをカードゲームに喩えているし、マジでスポーツ漫画として、かなり合理的な戦略バトルをやっているなぁ。めちゃくちゃ緻密で、かつそれに伴った人間ドラマも上質で凄いと思う。けど、理論的にガチガチすぎるのは自分のスポ根モノの好みからは微妙に外れているのも事実……! 客観的に名作なのは分かるが、自分にとって真に大切な作品にはなりそうにない。まぁ「自分にとって真に大切な作品」だけが自分にとって価値のある作品ではないのだけれど。
戦略性の高いバトル構成は、『HUNTER×HUNTER』みたいなものかもしれない。そりゃあネットのオタク達は好きでしょうね……(←こいつずっと誰と戦ってんの?)