あらすじ
中部ブロック大会が始まった!
強豪クラブに所属し、幼少期からスケートに懸けてきた少女達がしのぎを削るノービスクラス。
先月ノービスに昇級したばかりのいのりとコーチ・司は、約束の場所・全日本を目指して精鋭達に挑戦する!
おなじみ加護家も観客席で初観戦!
全員本気、全員主役の滑走開始!
「できなかった自分にしか拾えない気持ちがある」
「できなかった自分だけが見つけられる才能がある」
夢に破れた重い経験を持つ者が放つ言葉に心打たれました。
子供の頃の夢はサッカー選手でした。文集でもそう書いていましたが、実際はそんなのなれるわけなんてないと小学生ながら分かっていましたし、自分の力量と才能の限界、現実の差にも気づいていました。
譲れないものを持たず、壁を見つけては避ける手段を考え、物事に抗うことをせずに生きてきました。自然と我慢する癖がついていた気がします。
この作品は、そんな自分とは正反対に誰よりも強い執念を持った少女・いのりが、夢に破れた青年・司とフィギュアスケートで世界を目指す物語です。秘めた才能と固い意志を武器にみるみる上達するいのりの成長っぷりには、この後の展開に胸躍る気持ちと、自分を正されるような感覚になり、悔しさが込み上げてきます。自分にもここまでの執念があったらと…。同時に司の心情に共感する部分も多くあります。
後悔と挫折を経験した自分だからこそ、コーチとして導ける世界がある。
2人の主人公が駆ける世界への道に目が離せません。
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
選手の誰もがスケートに全てを賭けている。その中で戦っていかなければならない。それを、単なる言葉だけでなく説得力と迫力のある描写をもって語ってきて圧倒される。もうサブキャラひとりひとりのことも好きになっちゃうよ。全員主人公だよ。誰を応援すればいいんだ。
あと毎度ながら演技シーンの作画がすごすぎる。疾走感、感情、迫力、美しさ、色んなものが伝わってくる。
匿名
加護さん親子が司くんの仕事を見にきてくれたときの司くんの反応が楽しすぎました…!笑
そにどり先生とりおう君の距離感の近さにも笑ってしまいます笑
試合は選手一人一人の想いや、コーチとの関係性などがしっかり描かれていて感情移入しまくりでした!
次でいよいよいのりちゃんの出番!
最後の司先生の言葉がカッコよすぎる!
期待しちゃいます!!
初めてルールを知りました。
途中、フィギュアスケートのルールを説明するシーンがあるのですが、
これで初めて知りました。改めて見るとすごく複雑なのですね。まして
漫画なら何度も繰り返して読めるので、これは「フリップ」「ルッツ」と
説明を受けてわかるのですが、実際は動きが素早いから中々分からないんだろうな…
又、4人の選手が一気にまとめて演目を行うシーンとかも見ごたえがありました。
今回も名言が多くて本当に展開が熱いです。夕凪ちゃんも表向きはキリっとしているけど
トイレの個室でぬいぐるみを使い一人芝居をしているシーンが可愛かった!
匿名
いのりちゃんが周りの選手のことを知らなくて「この大会で金メダルを-」と言ってしまったところが負けフラグに思えたけど、最後の司先生が大ゴマで「今日俺はあなたを金メダリストにする」と言ったところでいやいけるかも?と、とにかくどうなるかわからなくて続きが気になる。
Posted by ブクログ
かわいい子がいっぱい出てくる中部ブロック大会編
みんなの努力とか、順位つけるスポーツ特有の悲喜交々が描かれた巻
加護さんの明るさに隠れて普段は見えないけど、辛いことを乗り越えて来たんだな…というのがわかるワンシーンはじわっと涙腺に来た
「1秒1秒に私の日々が詰まってる」の言葉がめちゃ重いよね
そうだよねー!って
逆に自分の日々はどうなんだ?って思ったけどそれはすぐに忘れることにした
愛花ちゃんの連続ジャンプの根性の顔よい
かわいい女の子が頑張ってる姿はとてもよい
その後の夕凪ちゃんのパペット劇場と、それを見ちゃったいのりちゃんの表情もよい
ブックマークして何度も見たくなる表情ですね
(夕凪ちゃんの衣装かっこかわいいよね!)
「やんちゃだなぁ」はイケメンすぎるよね
妻子がいる人があんなこといってはいけない
いのりちゃんの演技をおあずけにされた形の終わりだったのですぐ次が読みたい!!!ってなった
匿名
面白い
4巻分の積み重ねが準備期間とするとこの全日本大会出場をかけたこの大会がスタートになるのかと思うと感慨深いものがあります。
作品ではいのりさんメインですが出場選手全員の物語も見てみたいです。
Posted by ブクログ
これまではスケートをやる側(&コーチする側)の目線でフィギュアスケートを描いてきたが、この5巻では「素人がフィギュアスケート観戦をいかに楽しむか」という観点で描かれており、とても面白い。
偶然座っていたリンク管理人のお爺さんの答えは「賭けを見守る面白さ」。フィギュアスケートのジャンプなどの技の構成をカードゲームに喩えて、トップ5の座をかけて15人の選手たちが各々の技と戦略と覚悟を競い合うさまが描かれる。競技ルールと「審査項目」が厳格に明文化されて定まっているフィギュアスケートならではの奥深さと楽しさが門外漢にも伝わる。
キャラが多いので、4人同時に滑走しているかのようにマンガ的に並列させて描く演出も良かった。
鴗鳥慎一郎のキャラが良過ぎる。腰低すぎ銀メダリスト激渋おじさん面白すぎるし距離感近すぎ親子ホントかわいい
もしかしてこいつが今作の最人気キャラなのか……?
『ヒロアカ』でいうエンデヴァーみたいな魅力あるよね。どちらも「No.2」だし。そういうタイプの人気がすごそう(野暮だけど夜鷹純か司とのBLカプ人気もすごそう)
八木夕凪さんもいいキャラだなぁ……
大人が未成年にコーチとして以上の執着を見せるのは社会通念上マズいぶん、逆に少女がおじさんに熱狂的に憧れている設定はおいしくてやりやすいよね。夕凪→慎一郎もそうだし、いのり→司や、理凰→司もそう。(そして当然ながら、慕われている大人(コーチ)陣は教え子のそうした好意に「無頓着」でなければならない)
圧倒的なヒューマンドラマとキャラの魅力でライバルの演技を描いておいての、主人公の番! うおおおお激アツすぎる!!!
おまけマンガの「役目を子供に押しつけてんじゃねえ!問題は大人だけで解決しろ!」というツカサのツッコミは至極真っ当なものだけれど、同時に、これをこうしておまけマンガのオチ(ネタ)として持ってくるところに、このマンガのコメディのトーンとの決定的な合わなさを覚える。
うまく伝わるか分からないんだけど、このツッコミって良くも悪くも「Twitterの倫理/ユーモア」なんだよな。だからTwitterで本作は大絶賛されて大人気なのだろうけど、ゆえにわたしは根本的なところで認められないと思っているよ、いまだに。
受付のおじさん(「おじいさん」ではなかった。ごめんなさい)が「同担!?」という語を使うことに、巻末おまけページでわざわざエクスキュースを入れるところからも、似たような、Twitterユーザー層(面倒くさいオタク)のセンス・ノリを感じて、なんとなくいや〜な気持ちになる。でも、この補足が無かったらわたしは絶対にこれにツッコんでいたので、まんまと先回りされている悔しさが主なのだろう。Twitterユーザーの「面倒くさいオタク」とはわたし自身であり、要するに同族嫌悪なのであった……