【感想・ネタバレ】深夜特急6―南ヨーロッパ・ロンドン―(新潮文庫)【増補新版】のレビュー

あらすじ

イタリアからスペインへと回った〈私〉は、ポルトガルの果ての岬サグレスで、ようやく「旅の終り」の汐どきを摑まえた。パリで数週間を過ごしたあとロンドンに向かい、日本への電報を打ちに中央郵便局へと出かけるのだが――。Being on the road――ひとつの旅の終りは、新しい旅の始まりなのかもしれない。旅を愛するすべての人々に贈る、永遠の「旅のバイブル」全6巻、ここに堂々の完結! 井上陽水氏との対談「森の少女とカジノの男」を収録。「あの旅をめぐるエッセイVI 恐れずに」「あの旅をめぐるエッセイVII 若い旅人たちへ」が新たに追加された【増補新版】。※本電子書籍は、令和二年九月発行の新潮文庫(新版)を底本としています。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

有名な観光地や観光スポットを巡るわけではなく、自分の直感や旅で出会った人から情報をもとに訪れる地を決めていく。当然失敗することもあるし、思いがけない経験をすることもある。

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旅の目的が単に「行く」ことだけになってしまっているのではないかということです。大事なのは、「行く」過程で、何を「感じ」られたかということであるはずだからです。目的地に着くことよりも、そこに吹いている風を、流れている水を、降り注いでいる光を、そして行き交う人をどのように感受できたかということの方がはるかに重要なのです。
6巻 p275より
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6巻の最後に書かれていた文章。これが全てだと思う。この本を読んだことで、普段歩いている街の景色が変わった気がする。 何でもかんでも値段が高いもの=良いもの・良い体験が出来るわけではない。それよりも大事なことは、人との出会いだったり、自分なりに気持ちの良いものを感じとる力があれば、旅を豊かにすることが出来ると。

自分が若い時に読んでいたら、自分はどのような人生を歩んでいたのだろう。

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2025年01月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

5話では、もう旅に新たな発見は見出せないと陳鬱な空気も漂っていたが、イタリアに入って元気を取り戻した。イタリアの美味くて安い飯、親切で温かいけどいい加減な人柄、元画家の奥さんの人との出会い。1リラ2.5円という驚くべきレートと、何よりユーロじゃない!

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2024年12月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

サグレスでの話といい、ロンドンの中央郵便局での話といい、その「終わらせ方」に少しばかり心を震わせてしまった。

終わらせないという、(鮮やかで、ちょっと哀しい)終わり方。

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2024年11月28日

ネタバレ 購入済み

旅の終わりとは

どこかの巻にに旅の終わり方が難しいと書いてあったが、そのとおりだと思う。
ロンドンにはついたものの、いつどうやって帰国の途に着いたのかがわからない。終わり方が気になる旅なんてなかなかないので、そういう意味で新鮮な気持ちにさせられた。わかったようでわからない。旅とは何か、旅に暮らすとはどんなことなのか、とりとめもなくそんなことを考えさせられた。

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2022年12月31日

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