あらすじ
――“ともだち”が、来るよ。文芸部の物語は、終着地へ。
神隠しの少女、あやめ。神隠しに遭い、戻ってきた空目恭一。その空目を護ることを誓った村神俊也。呪われた血を持つ木戸野亜紀。愛のために友を裏切った近藤武巳。近藤のことをただ慕う日下部稜子。呪われた土地に立つ聖創学院。異界の到来を望む魔女、十叶詠子……。
すべての因果が揃った時、かつて神が棲んだ山から、“それ”がやって来る――。
鬼才、甲田学人が放つ伝奇ホラーの超傑作。クライマックス他、最重要シーンを大幅加筆修正の末、堂々完結!
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Posted by ブクログ
新装版、無事完走。
敵の敵は味方ではないが、ここまで来ると摩津方は頼もしい味方に見えた。
魔女への最後の一撃は彼の分もあったから届いたと思うし。
最後の最後まで文芸部員たちはバラバラのまま。
でも孤軍奮闘、それぞれが役目を果たした最終決戦。
魔王様はただ待ってただけな気もするが。
そんな中、黒服たちが完全に蚊帳の外なのが、何とも。
彼らと魔王様たち、こうも開いてしまったか。
書き換えをしたという終盤、自分は雰囲気、そして魔女と魔王様の結末しか覚えていなかったのだが、特に違和感なく受け止めた。
結局、文芸部メンバーは本当にバラバラに。
残された追憶者は、ただ追憶する。
ただ残ったメンバーも普通というか平穏な日々には戻れまい。
今回の件で完全に置いてけぼりを食った黒服たちによって処理される可能性は残されていて(何せ残ったメンバー全員が何かしら不安要素を抱えた存在)何処か不安を抱えたままのラストとなった。
せめて少しでも長く平穏に過ごせたらと願う。