あらすじ
九代将軍家重の治世。親の代からの浪人・諫山左馬介は、馴染みの棟梁の紹介で割のいい仕事にありついた。雇い主は、江戸屈指の両替屋・分銅屋仁左衛門。夜逃げした貸し方の店の片付けという楽な仕事を真面目にこなす左馬介を仁左衛門は高く評価するが、空店から不審な帳面を見つけて以降ふたりの周りは騒がしくなる。一方、若き田沼意次は亡き大御所・吉宗からの遺言に頭を悩ませていた。「幕政の中心を米から金にすべて移行せよ」。しかし、既存の制度を壊して造りなおす大改革は、武家からも札差からも猛反発必至。江戸の「金」に正面から挑む新シリーズ、堂々の第一弾!(解説/細谷正充)
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Posted by ブクログ
一巻でまだまだ序章という感じで、ドラゴンボールやジョジョみたいに長い物語になりそうな予感。わたしは史実に弱く、軽い物語時代劇しか歴史物?に触れてこなかったので、色々勉強してからだと、それこそ水戸黄門や必殺仕事人も2倍3倍面白かったんじゃないかなと思う今日この頃です。二、行ってみよ〜
Posted by ブクログ
時代小説はやっぱり面白い。このシリーズは浪人が主役という初めての展開だ。
米の一石と一俵と小判の関係、小判と1分金・1朱金そして1文銭との換金率などが説明されているのも面白い。
Posted by ブクログ
田沼意次の重商主義政策が徳川吉宗の遺命により行われたという新しい設定がベースになっています。
上田秀人先生の発想力には毎回驚かされます。
シリーズ第1巻ということでこれからに期待しながら☆☆☆☆です。
Posted by ブクログ
オーディブルにて
最近「まいまいつぶろ」(村木嵐著)を聴いたばかりで、9代将軍家重のことは少し知っている。この小説は家重の時代の話で、8代吉宗から、コメ中心経済から貨幣中心の経済へ移行させよと命ぜられた若き田沼意次も出てくる。違う作家さんなのに、まるで続き物みたいで面白いね。もちろん田沼意次が「日雇い浪人」であるわけがなく、主役はなんだか軽い感じのする剣豪でもない浪人者だ。主人公の「日雇い浪人」というのは現在のパートとか契約社員みたいな立場かな?上田秀人さんの他の作品の主人公みたいな「できすぎ君」だったりしないところが、この小説の特色。
江戸風俗うんちくを、ほぼ同じ話を今までに何度も聞かされており、はじめはうっとおしかったが最近は慣れてきた。まあ、その分多作で読者を楽しませてくれるからね。このシリーズがどのように進むかわからないけど、江戸時代にワープしたいと思っている私は聴き続けると思う。