あらすじ
杖をついて歩くと、かつての自分がどれだけ急いでいたかがよく分かる――。大好きな居酒屋にも海外にも行けないコロナ禍で、骨折した足で家事をこなし、さらには仕事で作家としての根幹が揺らぐような出来事に遭遇する著者。愛犬に寄り添われながら、日々の光と影を鮮やかに綴り、ほんとうの幸せを見つけていく極上のエッセイ。
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Posted by ブクログ
ばななさんの文章は、私の潜在意識に触れる文章。エッセイの中でご自身でも意識されて書いているとあったので、私はまんまと引っかかってる読者の一人だなと思った。
気づかないとスルーしてしまうから、おこがましいけれど、私は気づきやすいタイプなんだろう。たぶん。それでも、腑に落ちない箇所もあって、それはこれから先の人生の中で気づくのか、そこはばななさんと感覚が違うのか。
分からないけれど、読後は、自分の感覚を信じよう、大事にしようと思える。
私の琴線に触れた言葉たち。
「プロは迅速に合理的にてきぱきと、という考え方もあるだろう。
でも、違う考えもある。
どういうプロかを互いにわかりあって、信頼して仕事を頼むというやり方も。」
「このSNS時代において、「大切なことは書かない、言わない、見せない」ということの線引きをやっと人類が学ぶ予兆なのだなと思いました。」
「思い込みが多ければ多いほど、自由の幅が狭まる。」
Posted by ブクログ
コロナ禍で、しかも骨が折れたということで、ちょっとイライラしているのかなという感じのエッセイだった。センシティブというのか。
私もセンシティブにイライラすることがあるので、共感しながら読んだ。
吉本ばななさんの小説が好きだが、エッセイも深くていいなと思った。
Posted by ブクログ
足の骨折は辛そう。
丁度コロナ禍だったみたいで、出歩くこともなかったようだけど、それでもねいちいち足は使うものね。
で飼っている犬がいつも著者の骨折した足にいつも寄り添っているのが微笑ましい。(写真)
ところどころに著者に人間観察が垣間見えて(垣間読めて)
なるほどなぁと思ったりそっかぁそう考えるんだと思ったり。エッセイはそこが魅力だね。