【感想・ネタバレ】妖しのレビュー

あらすじ

10人の豪華執筆陣が〈怪異〉をテーマに描く、奇譚アンソロジー。

暑い日になぜか起こる奇怪なある出来事、風鈴の音が呼び覚ますもう一人のわたしの記憶、死んだはずの母が見えるわたし、病院から届いた友人のSOS、旧いブザーを押す招かざる客……。
それは不思議な夢か、それとも妄想か……。あなたが見ている世界は本物ですか? 極上の奇譚小説をあなたに――。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

「喪中の客」終始いやな予感にドキドキさせられ、身構えていたのにやはり最後にゾクリ。やられた。

「細川相模守清氏討死ノ事」時代物は苦手だが我慢して読み続けただけの価値はあった。読後爽快!ニンマリ

「フクライ駅から」なーんだネット系の都市伝説かぁ…期待せず読み進めたら意外な展開になり引き込まれた。フェスタのその後を知りたくなる。

「真珠星スピカ」なんて素敵な家族。泣けた。

「わたしキャベンディッシュ」バナナに対する認識が変わった。シゲルの味が気になって仕方ない。

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2022年05月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

特に「マイ、マイマイ」と「李果を食む」が印象に残った。

マイ、マイマイ
過去の体験は今の自分を作っている。その事実を物理的なものに例えて、体からぽろっと抜け落ちる表現がおもしろかった。
自分が持っている価値観に案外無自覚だったりするよなと思った。

李果を食む
兄弟それぞれの事実に基づいた認識が、同じものを見ているはずなのに、捩れの位置みたいに全く違うものとして突き進んでいく感じ、徐々にどれが真実が分からなくなる奇妙さが読んでいておもしろかった。

0
2021年03月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ゾクっときたのは「曇天の店」・「フクライ駅から」・「喪中の客」くらいだな。

ちょっとイマイチ、って思いながら読んでいた最後に、めちゃゾクっとくる「喪中の客」。
小池真理子さん、さすがです。

恩田陸さんの「曇天の店」は良かったけど、余韻がありすぎて笑

「フクライ駅から」は読み終わってから思わず作者を確認。
朱川湊人さんだったか!

窪美澄さんの「真珠星 スピカ」もよかったかな。
コックリさん、懐かしい。

あとは、イマイチな印象。

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2020年04月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

10人の作家さんが描く怪異の短編アンソロジー。多種多様な怖い話。一体、どこからこんなアイデアが出てくるのかと驚きながら楽しみました。

恩田陸『曇天の店』
北陸の料理屋。開けてはいけない勝手口。フェーン現象がつれてくるカワケが人を狂わせる。ラストの夫婦の会話が不穏で、余韻たっぷりで終わる。

米澤穂信『わたしキャベンディッシュ』
バナナの種って貴重なんだなあ。シゲルはどんな味なのかしら。

村山由佳『ANNIVERSARY』
小2のときの儀式が35歳で効果を発揮?
夫と息子と幸せに暮らしていたのに、少し違う世界で小2からやりなおし。新しい世界で新しい家族と幸せになっても、新旧、どちらも裏切っている気持ちになるのはしんどいですね。何回も繰り返すのかな。おかしくなりそう。

窪美澄『真珠星スピカ』
いじめられてる女の子。死んだお母さんが自分だけには見えている。空気の読めない担任(隣のお兄ちゃん)、いいお姉さん感がすごい保健の先生、不器用なお父さん。中学生の女の子の一人称で書かれていて、思春期のヒリヒリやヒヤヒヤが感じられてよかったです。ラストのお父さんのセリフ、泣いちゃいました。

彩瀬まる『マイ、マイマイ』
鈴白くんと別れることになるだろう。好きなのに。鈴白くんの落とした白い石には、彼の“恥”が入っていた。マイマイを戻さない選択をした主人公が偉いなと。

阿部智里『李果を食む』
兄弟で同じ現象を体験してるはずなのに、見てるものがまっっったく違う。怖い。スモモ?リカ?どっち!? 読み返しました。

朱川湊人『フクライ駅から』
友人が精神病院に入院した。彼の妹曰く、彼が都市伝説の生みの親だという。それがきっかけでおかしくなったと。しかし、友人は主人公にだけあるメッセージを送ってきて。人の裏の顔。そして、ラストは自爆していくのかな。疑心暗鬼のおまじないをかけられたのだろうか。こうなったらもう、戻れない。怖い。

武川佑『細川相模守清氏討死ノ事』
時代もの。幕府から追放された細川清氏と、彼に仕える小姓、孫七郎。彼らと烏天狗の因縁。時代ものは分からないところもあるのですが、アクションあり、情ありでおもしろかったです。烏天狗になるのは嫌なことかもしれないけれど、なってしまったら、それすら嘲笑うようになるのかな。

乾ルカ『かぐわしきひと』
自殺した双子の兄の遺品整理中に見つけた写真。そこに写っている美女に魅入られて…。そっちか!と見事にだまされました。残酷で美しい話。

小池真理子『喪中の客』
鳴らないはずのブザーが鳴った。訪ねてきたのは、妹の不倫相手の妻。終始、不穏な空気が流れていて、ゾクゾクしました。ラストは怖いからあんまり想像しないようにします。笑

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2024年08月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ


短編集は知らなかった作家さんに出会えるのが楽しい。
今回いちばんのお気に入りは村山由佳さんのANNIVERSARY。
「俺が寂しいの」に不意にきゅんとしてしまった。
話のあらすじとはズレちゃうけど、こんな旦那さんと結婚したいなあとしみじみ思いました。笑

真珠星スピカはちょっとうるっと来たし、
イ、マイマイは思春期のムズムズ感を思い出したし、
わたしキャベンディッシュはぞわっとした。

一冊で色んな感情を引き出される本でした。

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2021年10月24日

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