あらすじ
高2で絵を描くことの楽しさに目覚め。猛烈な努力の末に東京藝大に合格した矢口八虎。
藝大2年目を迎え、これまでの課題や講評で芽生えた自分の才能や大学への疑問や不安に美術への情熱を曇らせ、道に迷う八虎に、学外のアート集団ノーマークスと主宰の不二桐緒は新しい視点を与えた。
「新入生」の時期は終わり、大人へのステップが始まる。新しい出会い、新しい課題、美術との関わり方、八虎の人生も新しい局面へ。
夏休みのある日、金も予定も目標もなくむなしく時を過ごす八虎に、高校からのライバル・世田介に「公募展」なるものがあることを教えられ賞金や展示など授業や課題とは一線を画す作品作りの世界を意識する。公募展に挑むか久々にわくわくする八虎を、年上の同級生・八雲と鉢呂が、彼等の故郷。広島へ誘う。広いアトリエで思う存分作品を作っては?という誘いだった。八虎と世田介は鉢呂、訳も、柿ノ木坂桃代とともに、車で広島へ向かう!
アートの歴史や可能性を詳細に活写、美大に進学した青年たちの情熱や奮闘を描く、今までになかった美術系青春漫画、早くも最新刊登場!!
スクールカースト上位のリア充高校生が、知識・経験ゼロの状態から美大を目指す青春物語です。
第1巻では、それまでやりたいことも情熱を注ぐようなものもなかった主人公が、絵を描くと自分の好きなものと向き合うことができる、と気づくシーンが印象的です。
彼は、美術の授業で「私の好きな風景」という課題を与えられ、「まどろみの中で青く見える早朝の渋谷」が好きだが、それを好きと言うことを怖がっていた自分を自覚します。
そして、完成させた絵を褒められたことで、彼は美術に関心を抱き、実質倍率200倍(!)の超難関大学である東京藝術大学を目指すことになるのです。
「好きなことは趣味でいい」とよく聞く大人の理論がありますが、それを言い訳にせず、好きなことに人生を賭けようとする主人公の若さとひたむきさが眩しい作品です。
感情タグBEST3
匿名
真田さんって本物だね。芸術家。
八雲たちの過去のお話、新鮮だった。
個人的にこの巻で何回も読み返したページは
68ページの
「作品で苦労自慢大会したいわけじゃない」
だった。
八雲くんの言葉。
これを過去の私が読んでいたら何か違ったのかなとグサリときた。
過去に芸術ではないけど文化というか表現の場で周りの薄っぺらい悩みに吐き気がして他にも色々理由はあったけどそこから逃げた。
自分の重さを言葉でまとめられなくて不幸だと思って改めて人生が辛く感じて嫌になったから。
でも逃げて良かったこともあるけど(時間ができて別のことに没頭した)あの時この八雲のセリフを読んでたら、そういうことを比べるんじゃなくて純粋に作品そのものを見れる自分に、作れる自分になってたかもなぁって思った。八雲強いね。かっこいい。
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57筆目~61筆目
広島に行った話から。
一緒に制作をしている仲間たちがこぞってコンペに出品やデビューするといった話をしているのを聞き、「オレって場違いじゃね?」と思い始めてしまう八虎くん。でも結局、コンペ出品を決めたよう。
志の高い人といるといい刺激になるというか(志が違いすぎるとしんどくなりますけど)、自分の志も引き上げられるのでいいですね。美術に限らず文章を書くのもそうだと思いますが、あえて志の高い人と交流してみるのもいいかも。実際に一緒に制作したり交流し合うのは似たり寄ったりぐらいの人のほうが精神的に追い詰められなくて済みますけどね。
中盤からあとは八雲くんの話。
貧乏な過去から絵を志したこと、真田さんとの出会い、そして死。
この巻のラストの八雲くんの言葉が気になる。次の巻いったいどういう始まり方するんだろう。
匿名
熱くなれました〜
心がギュッてなる瞬間がたくさんありました!
八雲さんのエピソードはなかなか熱い。
昔から自由奔放ってわけでもなく、絵にかける熱さが半端ないことがわかりました!
いろんな環境があってご縁もあって、努力もあって今があるんだな〜。なるようにしかならないもんだなと思いました。
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八雲くん、鉢呂くん、桃代ちゃんの過去編。貧乏でハードモードの八雲くんの過去が沁みる…。
当たり前だと思っていると恵まれてることを自覚するのも中々難しいし、感謝するのも難しい。お金ってすべてではないけどメチャクチャ大事だよ。
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八雲君の生い立ちがわかる回。
作中で出てきた真田さんの作品を見て、八雲君は真田さんにガッツリ影響受けたんだろうなぁって思いました。
百代ちゃんの作品も可愛い。
八雲の過去が重過ぎる。バックグラウンドがわかるとキャラクターの解像度が上がってより楽しめる。
絵を描くから絵で食べていくに矢虎の視点が移り変わっていく巻。
Posted by ブクログ
八雲の過去回
回を追うごとに八雲が魅力的
3人の関係性も分かった
八虎が『この人たち、作家で生きていくつもりなんだ』
と、気付くところ良かったなぁ
絵画への情熱、作家としての自信、作品への理解
自分以上に優れた人を見て、自分を失ってしまったのかな
八虎も、真田も
人と比べない自分の信じた作品を愛する力が八虎には欠けているんだな
Posted by ブクログ
亡くなられた後に有名になって、
人気になる人って、
なんか、素直に喜べない。
死ぬと、もう創作ができなくなる。一点物になる。
希少だから、価値が上がる。やっと、世間に認められた。など。
だからなんだ、作りたいものを作る。
それがアートでしょう。
蟹江ギャラリーめ…やっすい挑発しやがって〜!!
大学2年の夏休み
同級生の実家に制作旅行に来た八虎。のびのびした環境に居ながらも、新たな出会いで成長していく八虎。今の自分、これからなりたい自分、相変わらず悩み多き男子ですが、八虎の成長が楽しみです。
Posted by ブクログ
引き続き夏休み。八雲、はっちゃん、モモちゃんの背景を深掘り。真田さん。
マルもかわいいけど、動物大好きな世田介くんもかわいい。
八虎の想像力が広がったところの描き方が好き。自分にもフィードバックしたい。
Posted by ブクログ
八雲の過去編
お金ない中でどうやって藝大に合格できたのか知ることができてよかった
ひたすらバイトして描いて勉強して繰り返したんだなあ
上手に描くより、足りないのは見てる量
描き方を誰かからパクってない?
(技術を盗むのはダメではないけど、自分の感覚に合った描き方ができてるか?自分の描きたいのための技術で描けてるか?って台詞かなって解釈した)
樽のかわいさって本当にこの描き方が1番発揮できてんのかな?
この配置でこの塗り方で、それが1番自分にとって可愛いか?
自分が描きたいもののために技術がある
そのための技術を知るために勉強を積み重ねることが大事なんだと思えたやりとりだった
個人的な感覚としては桃代の絵が良くなったっていう説得力が若干欠ける気がしたなあ…
あと亡くなった子の事件の結末だけで結局犯人とか分からないしその子メインの話じゃないんかい!八雲かい!ってなった→次巻読んだら納得
印象に残った台詞
「人間ってさ1人で練習しても上手くなんねーんだよ
なんでだと思う?
ー自分から見える長所も短所も自分から見える範囲のそれでしかねーんだよなあ」
→やっぱ何かを上手くなりたかったら誰かに教えてもらう方がずっと早く上達できるよなって思った
「今の方がずっと楽しいもんでさ
10代の頃はわけもわからず描いてたけど美術を手放して世間に出て自分の国籍とか歴史とか知ってからの方が見える景色も絵を描く意義もくっきりして
俺は今じゃないとダメだった」
→美術の楽しさに目覚めるのは人それぞれのタイミングがあるんだろうなと改めて納得できた台詞
Posted by ブクログ
売れる絵が描けるようになったら教えてね 鉛筆の両端を削る事を”貧乏削り“って言うらしい 心の形認識ピタッと嵌るような 自分から見える「長所」も「短所」も自分から見えるソレでしかねーんだよなあ
Posted by ブクログ
実際の芸大生ライフを全く知らんけど、本作を読む限り、物凄い振れ幅で日々が過ぎていく訳ですな。当然かもしらんけど、課題としての製作も直接的に将来に関わってくるから、社会との接点も必然的に増える、ってことかな。
Posted by ブクログ
この巻は八虎はほとんどサブで、主軸は八雲の過去。特には影響を大きく与えた人物について。
話は前作から続いて夏休み、全年齢版ってなんだろ?
絵の天才が影響してること、みんなの心にいる友であることはわかったが、それ以上でもそれ以下でもないところがよくわからなかった。八雲の絵の書き方や表現方法にはあまり関係なさそうに見えるし、死に方は突然かつ理由や犯人もいないのかなと思う。紙面が割かれてた割に現実への影響がほとんどなさそうに見えた。
1番気になったのは絵自体。
真田の絵がすごいのかあまり感じなかったこと、食卓を囲むシーンを筆頭に作画が崩れてないかが気になった。
描く内容無くなってきたのかな、、?
Posted by ブクログ
今回も読み応えあった
八虎が八雲から真田のことを聞いて、今度どんな作品を描くかな
自分から見える 長所も短所も 自分から見える範囲のソレでしかねーんだよな