強烈な個性を持つ登場人物たち、ドライブ感あふれる独特の文章、先の読めないストーリー展開、そして唯一無二の世界観。人気ライトノベル作家・西尾維新の魅力が全て詰まっているのが、本作「物語シリーズ」です。
ツンデレというよりツンドラって感じの毒舌ヒロイン・戦場ヶ原ひたぎをはじめとした、怪異と出会った少女たちと巻き込まれ型主人公・阿良々木暦が繰り広げる、不可解で不条理な物語群。独特な新房演出と物語世界がハマりすぎて、7シリーズ+2作の劇場版が制作されたアニメ版から入った人も多いのでは?(阿良々木くんのセリフが全てCV神谷浩史で再現される〜)
1冊あたりが分厚いうえに巻数も多く手を出しにくいイメージの西尾維新作品ですが、本シリーズは1話あたりがサクッと読みやすいボリュームになっているので、入門編にもぴったり。というか、サクサク読みやすすぎ、面白すぎで日常生活に支障をきたす……!
西尾作品らしいキャラクターのポップな破天荒さで読ませ、「人間の弱さが怪異を呼ぶ」というテーマで沼に引きずり込む――清く正しく読書を楽しんでいたはずなのに、いつの間にかぬかるみに足を取られたように心を囚われてしまっているだと……?
自分で自分がコントロールできなくなるほどに、猛烈に何かにハマりたい。そんな願望を持っている人なら読まない手はありません。めくるめく西尾維新ワールドに「蕩れ」ちゃってください!
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
個人的にこの小説にキャッチコピーをつけるなら、羽川翼の羽川翼からの卒業式。
青春からの卒業。阿良々木くんより一足先に自分のことを大事にできるようになる羽川のラストに思わず泣いてしまった。
物語シリーズのはじめからずっとそこにある羽川翼という存在が、たしかに人間になった瞬間の物語。
そう思えば、羽川翼は羽川翼という怪異だったのかも。
だいすきです。
Posted by ブクログ
p.114
嫌いなものがあるっていうのは、好きなものがあるのと同じくらい大切なことじゃない
p.121
マイナスを肯定する取り返しのつかなさがちっともわかっていない。
闇に鈍いだけだわ。それじゃあ……野生として落第よ
再読。
何度読んでも面白いです。
物語シリーズで猫の白が一番好きです。
こんなにこの本が好きなのはなぜなんだろう?
かなら年をとりましたが、未だに自分は思春期なのかなーと感じてしまいます。
Posted by ブクログ
順番逆に読んでしまったらしいけど、話は対になってないらしい。羽川翼語り手の話。
家が火事になった。学習塾跡が火事になった。阿良々木くんが帰ってこない。戦場ヶ原さんとさらに仲良くなった。ブラック羽川(猫)と、新たな怪異(虎)。どう始末をつけるのか。
羽川目線だと何故こうも阿良々木くんが格好良くなるのか、謎だな。だが漢だな。
猫言葉はちょっと、いやかなり読みにくかった。慣れた頃に終わった。
Posted by ブクログ
すごくよかった。
羽川翼が痛みを取り戻す話だと思う。
ひたぎさんが羽川のために泣くところや、羽川がきちんと告白をできたことが、とてもよかった。
好きなものがあることは大事だけれど、嫌いなものがあることも同じくらい大事だ。
Posted by ブクログ
化物語シリーズはここまで全部読んだけど、
猫物語白は最高傑作と思います。
翼ちゃんの心の闇が怖くてすごかった。
戦場ヶ原さんかっこよすぎ。
そして阿良々木くんのかっこよさは反則です。(笑)
Posted by ブクログ
最初に読んだときは、ストーリーを追うことに必死で、割と適当に流してしまったのですが、改めて読んでみると、一般的かどうかはともかく、壮絶な内面の葛藤と教訓のお話ですねこれ。
人間としてあるべきはずの負の感情をアウトソーシングするという、怪異じみた方法で、とてつもないハイスペックを発揮してきた羽川が、ちゃんといやな自分に向き合うことで人間に戻る話。羽川編の完結話です。
そして、最後の最後しか出てこないくせに、あっさりと嫌な人間になるかもしれない羽川を受け入れてしまう阿良々木さん。さすが主人公。
「いってきます」と「おかえり」の演出はべたですけどいいですよねー
作者は本当に当初は書かないつもりだったのか?
この話が無いと、羽川は絶対救われないですね。
Posted by ブクログ
読み順は、猫物語 黒→白の順番です。
「黒」は、兄弟の掛け合い部分が全体の4分の1を占める。
“かーかーかー”といえば“きーきーきー”といってくれるような兄弟関係ナイスb
「白」は、ギャグ部分は羽川と戦場ヶ原の掛け合いなんですが・・・やっぱ二人とも知的(?)なボケをかますし、あと、テンポもちょっと遅いかなってことで個人的にはもう一声。というか「白」の大部分は、次巻のあおりみたいなもんでした。最後のほうだけ本筋メインになってなんか最後数十ページだけ、あれ?なんでいきなり重い話になるかな~・・・と思って読んでましたが・・・。
あとがきによると、「白」から化物語シリーズ新章絶賛突入のようです。
とりあえず、続きが早く読みたい!!
Posted by ブクログ
物語シリーズの第四弾にして、七巻目にして、セカンドシーズン第一作目にして、猫物語(黒)とセットの物語。
語りが羽川さんで、このシリーズの羽川さんネタは3作目ということは、ヒロインはガハラさんよりこっちではないでしょうか。
暦と女子の延々と続く会話シーンや破壊的な戦闘シーンがなかったので、物足りなくもありながらあっさりした面白さが味わえました。
意図的にかき分けられているようなので、作者はすごい才能を持っていると思います。
羽川さんの手紙を読んだあたりから涙腺が緩みっぱなしで、暦がかっこよすぎるというツッコみもできず、ラストは一気読みしました。
やっぱりこの作風、疲れるけど好きです。
Posted by ブクログ
化物と告白と誕生の話。語り部のバトンは羽川翼へ。臥煙伊豆湖やエピソード、裏で何事か奔走する阿良々木暦たちなど、この『つばさタイガー』自体に直接絡んでこない事件の描写がやたらと多いのは気になって仕方ないが、本筋や今巻登場する怪異、火虎の性質は好き。しかし、もう一つだけ文句を言わせてもらえるならば、ブラック羽川変身時に地の文まで「な」行が「にゃ」に変換されているのは正直読みにくい
Posted by ブクログ
羽川さんが人間になるための本。
今回はギャグパートがいつもより物凄く少なかったような気がする。
やっぱり視点が主人公アララギのものではなく羽川さんのものだからかな?
これからの羽川さんは今までのように完璧で自分の感情やその身を犠牲にして周りを助ける聖人ような人物ではなくなるかもしれない。
でも、聖人でなく人になったといえるのは成長といえるのかもしれない。
今後の羽川さんがどういった人物になっていくのかぜひ見てみたいですね!
それにしても、今後の話はこういう風に語られていくのか。
次のキョンシーが楽しみです♪
--------------------------------------------------------
名言収集のため再読