あらすじ
芙蓉が身籠った子が次代の皇帝となる皇子であると知る雪媛は、その子が生まれる前に亡き者にするべきか迷いを感じていた。そんな中、珠麗が芙蓉の世話係として皇宮へと上がることに。一方、幼い頃に芙蓉の父の陰謀で全てを失った美貌の青年・飛蓮は女形役者として皇帝の前で芝居を披露することになるのだが……。陰謀と嫉妬が渦巻く中、歴史の歯車がくるい始める。
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Posted by ブクログ
皇后になるまでの話でした。間が開くのでいろいろ忘れがちですが、読んでいたら思い出してくる不思議。(この小説に限らず面白い本はいつもそう)
優しくなって、情が湧いて弱くなったと言われてしまった悪女だけれども、巻を重ねるごとに味方を増やしていってるからなあ。違う強さを持ち始めたって感じ。
今回はいろんな子供の母親が出てきた。子供のために夫を見捨てたり、子供を間接的に怪我させたために逆恨みのように鬼になったり、子供を庇って子供の友人を犠牲にしたり。そして、子供を流産することになってしまったりする悪女の母親たち。雪媛は紛れもなく悪女だけども、自分で演じているだけまだ怖くないよなあ。(権力と美があるから十分怖いけど)
子供のためと言いつつ、本当は自分のためなんじゃ。と思うような悪女ラインナップでちょっと悲しい4巻だった。
Posted by ブクログ
歴史を知っているからこそ、その通りにそうならないようあれこれ手を尽くす雪媛ですが、なかなか思い通りにいかない。そこが面白いです。
「悪女」だけれど、完全な「悪」にはなりきれない雪媛だから、作中に登場する男達も、私達読者も魅了されるのかな。
Posted by ブクログ
芙蓉の父を敵とし、雪媛の味方になりそうな新キャラ飛蓮の登場。
弱い者は容赦なく踏みにじられる。弱味を見せたら付け込まれる。
芙蓉の子を殺せない雪媛は果たして弱くなったのか。
雪媛は青い簪を捨てられなかったが珠麗は翡翠の簪をためらいなく捨てた。
珠麗と芳明を捨てた男、飛蓮を踏みにじった者の繋がり。
世間は狭いというか、雪媛を絡めとるような包囲網にも見える。
知っていた歴史と変わって行く未来。
そして今回も雪媛と青嘉の微妙な空気感がたまらない。
Posted by ブクログ
知っている歴史からの乖離が徐々に広がってきた。青嘉と雪媛、それぞれの心の葛藤と、それぞれの未来がどうなっていくのか、先が見えなくなってきて気になるところ。