【感想・ネタバレ】カササギ殺人事件 下のレビュー

あらすじ

名探偵アティカス・ピュントのシリーズ最新作『カササギ殺人事件』の原稿を結末部分まで読み進めた編集者のわたしは激怒する。ミステリを読んでいて、こんなに腹立たしいことってある? いったい何が起きているの? 勤務先の《クローヴァーリーフ・ブックス》の上司に連絡がとれずに憤りを募らせるわたしを待っていたのは、予想もしない事態だった――。ミステリ界のトップ・ランナーが贈る、全ミステリファンへの最高のプレゼント。夢中になって読むこと間違いなし、これがミステリの面白さの原点!/解説=川出正樹

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Posted by ブクログ

ネタバレ

よかった!作中作構造の光る名品。まさかのダブルフーダニット。
『ミステリとは、真実をめぐる物語である──それ以上のものでもないし、それ以下のものでもない。確実なことなどなにもないこの世界で、きっちりとすべてのiに点が打たれ、すべてのtに横棒の入っている本の最後のページにたどりつくのは、誰にとっても心の満たされる瞬間ではないだろうか。』私自身は首肯できるとは言えないが、ホロヴィッツの主張がしっかり筋として通っていて、よい!
「アガサ・クリスティへのオマージュに満ちたミステリ」というのも素敵な惹句で、『十角館の殺人』をはじめて読んだときみたいなワクワクが確かにあった。でもクリスティ作品に詳しくなくても作中できっちり解説されるので安心!あとピーター・ウィムジィ卿には一時期ドハマリしてたのでかなり嬉しかった。
でも肝心のピュント氏の解決部分については、引っ張ったわりには正直うーん、、みたいな、、推理の導線、果たしてあったか??どうやって突き止めれた?正直こじつければ、誰でもいけるくない?(レッドヘリング多すぎかも)この人しかできないし、この人しかやり得ない、という状況じゃないのがムズムズするんだよな。マダミスでも推理導線がないシナリオはあんまり好きじゃない。その意味であまり探偵と読者が対等ではなかったし、目の覚めるような結末提示ではあったが、そのため悔しくはならなかった。(ただし、上巻最後の台詞はいいクリフハンガーだった、やられた)
現代パートはそうは思わなかったが、手紙の差し替えトリックは人称や語尾でもっとキャラが出てしまう日本語だと厳しいのでは。ピュントのアナグラムしかり、翻訳小説の限界は感じた。

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2026年01月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

入れ子式のミステリは何度か読みましたが、こんなに驚いたのは初めてかも。

まず、上巻を読み終えてすぐに下巻を開いたら「あれ?本を間違えた?カバーはカササギ殺人事件の下巻だけど、中身は別の本?」とカバーを外したこと。
そして、解説の川出正樹さんも書いていらっしゃるけれど、当に自分も同じ行動を起こして、作者のしてやったりに上手く嵌められたこと。

次にビックリしたのが、『羅紗の幕が上がるとき』と『死の踊る舞台』を読み比べたとき。
ホロヴィッツのプロ作家と素人の文章の書き分けもさることながら、翻訳の山田蘭さんが素晴らしい。
ドナルドの作品は素人の私が読んでも「読みづらい上に荒いなぁ」と思ったほど。
このまま『羅紗の幕が上がるとき』を読ませてくれよ!と思うだけでなく、アティカス・ピュントシリーズを全部読んでみたいと思いましたもん。

なんでここで聖書のカインが出てくる?と感じた違和感や散りばめられた伏線が回収されていく快感、ここに来てる方たちは皆さん味わったんですよね笑

こりゃ全世界でベストセラーになるわと帯を見て首肯するしかありませんでした。

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2025年08月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ここまで心惹かれて一気に読んだ作品はほかにはないかも…。上下巻というボリュームをあっという間に読んでしまった…。小説の中に小説が入ってるなんて、だれが最初に気付けるだろう…。下巻を60ページほど読み返したこと、全然後悔してない!感想を書いている今も、また上巻を開いてしまいそうな気がしている。

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2025年10月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった!小説の外側のストーリーも面白かったんだけど、作中劇のアティカス・ピュントのストーリーの方が好きだったので早くピュントの謎解きが読みたい!となってしまった。
原文で読めたらアナグラムの衝撃をもっと受けられたんだろうなー、もったいない

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2026年01月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

アティカス・ピュントシリーズ、一作目。
作中作という形式で描かれる斬新な構成。
上巻でアティカス・ピュントの物語にすっかり入り込んだ後、下巻を読み始めて思わずやきもきした人も多いだろう。
オールドミステリーの形式を取るアティカス・ピュントの物語と、それを取り巻くどろどろとした現実の物語。
チャールズが殺人を犯したのは果たしてお金のためだけだったんだろうか?物語を冒涜されることへの怒りだったのでは?
上巻は古典ミステリをゆっくりと楽しみ、下巻に入ってからは目まぐるしいストーリーを楽しむという一作で二度美味しい構成でした。

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2025年12月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

さて、下巻を読む段で私は一旦スローダウンしました。

劇中劇の外枠、アティカス・ピュントの最新作を扱う編集者の世界に戻って来ています。

早くアティカス・ピュントの事件の結末が知りたいのにとウズウズしていると、物語の展開は私の思いもよらない方向に展開していきます。

・・・
個人的には、結論はややしりすぼみ的に感じましたが、下巻の展開にはゾクゾクきました。この下巻の展開、まさか上巻と…という、ここですよ、ここ!!! 

これは面白い。

・・・
ということで、2019年本屋大賞翻訳小説部門の第一位作品を堪能させて頂きました。

ちなみに、英語のオリジナルですが、分冊されておらず一冊です。翻訳に際して分冊したようですが、非常に良いアイディアであったと思います。

分量だけに限らず、入れ子構造が明示的になりますし、翻訳サイドの工夫を感じます。

推理小説好きは読むべき本ですね。分量的に数日、ひょっとすると一週間弱くらいかかるかもしれませんが、下巻の驚きを是非味わって欲しいなあと。

既読の方、下巻で驚きましたよね? ほかの方の意見も聞いてみたくなります。

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2025年11月05日

ネタバレ 購入済み

面白かったです。ミステリーがふたつあって倍楽しめた気がします。始まりが不穏だったのでいろいろあったけど主人公の編集者さんがハッピーエンド?でよかったです。

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2023年09月08日

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ネタバレ

上巻を読み終えた後、もう犯人わかるんじゃね?と思ったけど、なるほどこういう構成ですか。

正直言って、上巻の作風が好きだったので、そのまま1本のミステリーとしてもすごくよかったと思う。それを作中作としてさらにエンタメを追求したことを評価すべきか否かだけど、自分はギリギリ不可だった。

読み返せば「おぉ、これも作中のあの部分と繋がってるのか」という感動はあるかもしれないけど、ミステリーってこの作品でも書かれていた通り、読者が探偵と肩を並べて進む話と思うんですよ。だから初読の感動が大切だし、後から読んで上手いと思う構成を評価の中心に置くのはちょっと違和感があります。

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2026年01月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

作中作であるアティカスピュントの話が面白すぎて、下巻で別の話が始まったことにとてもびっくりした。下巻は終始続きは!?という気持ちで頭がいっぱいになり、本筋の話はつまらないなと思ってしまった。ホロヴィッツの続編も読みたいとは思ってたけど、どっちの雰囲気で構成されてるんだろうか。本筋みたいな雰囲気なら遠慮したいな...

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2025年12月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

むむむ確かに構成はスゴい、見事としか言いようがない。唯一無二ではあると思う。
だけどもだけど、おかげて上巻は地味でまじめなミステリーがひたすら進むんよな。まあ退屈ちゃ退屈。
ネタバレになるけど事件地味すぎん?
コードに足引っ掛けて死ぬとか…、天下のピュント最期の推理がコレで良いのか??
最期は遺灰を森に撒いてとか、異常に事件に愛着湧いてるし…。そんなたいそうな事件かね、この話…。
現代パートも原稿の隠し方甘くて人殴って火つけて逃げきろうって…。チャールズはん、そいつは犯罪としてあまりにもお粗末じゃないすかねえ…。
まあワタシがミステリーの教養不足でクリスティのオマージュなどさほど愉しめないのも悪いのだども。
二重構造の美しさに全フリした結果、肝心の事件やトリックが都合よいものになってしまった感が否めなーい、と感じてしまいました。
と云うわけで、総じて大作家の壮大なる挑戦作、といった感想です、はい。

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2025年10月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

上巻よりも好きだったけど、やっぱり無駄に長いと思う。
長いわりに、動機がイマイチと思ったのは私だけでしょうか・・・

”いったい、どうしていつも妹は、自分の尺度で私を測ろうとするのだろう?ケイティが持っているものが、わたしには必ずしも必要ない、わたしはいまのままで充分に幸せなのだと、どうしてわかってくれないのだろうか?こんな言い方が苛立っているように聞こえるのとしたら、それはわたしが、ひょっとしたらケイティが正しいのかもしれないと怯えているからだろう。"

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2025年09月15日

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