あらすじ
人の悪しき心を見抜くことができる奇蹟の少年・天青。
その能力は、次代の大神官に必要な強大な力だ。
けれど天青の中身はただのやんちゃな小僧……。
そこで、麗虎国の宮廷で、神官書生として学ぶことに。
保護者代わりの美貌の神官・鶏冠と、守り役で武人の曹鉄がいるから平気、なんて
甘く考えていた天青だが、待っていたのは神官書生たちのイジメ!
持って生まれたガッツで戦う天青だが、ちょっぴり疲れる時もある。
そんなある日、学校の課題で山へ出かけた天青は、
天真爛漫な少年・櫻嵐と出会い……。
珠玉のアジアン・ファンタジー第2弾、波瀾の学校生活!
※本書は二〇〇八年二月に『宮廷神官物語 少年は学まな舎びやを翔ける』として小社角川ビーンズ文庫より刊行された作品を加筆・修正の上、改題し角川文庫化したものです。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
久しぶりに面白い小説に出会った!と1巻でも思ったけど、シリーズの勢いは1巻だけでは評価し切れないと思いながら読んだ2巻。
うん、面白い。
シリーズものは登場人物も多くなるが、2巻目にしてまだ多いというわけではなく、1巻で馴染んだキャラクターたちに、さらに2巻でそれぞれに対する愛情も湧き、全ての登場人物に対しての感情移入をしてしまう。
キャラクターへの読者の愛着の湧き方もそうであるけど、物語の流れ、スピーディーさ、
時に残酷な描写も物語の緩急のために入れてくるあたり、すごくいい。
読みやすくて、焦ったさもなく、それでいて伏線が下手くそということもない、気持ちのいい作品だなあと思います。
それゆえに1巻がすんごい薄いんだけどね、シリーズまだ続くからまだまだ序章なのだろうねと思ってる。
ここからネタバレ。
先に書いた『伏線が下手くそということもない』というものの1つが、
天青が初めて山の中で櫻嵐・紀希に出会ったシーンの後、鶏冠のもとに乱麻が訪れ、延珠氏の姫君が島流しにはなっていなかったと判明したシーン。
ここで多くの方が、天青が出会った紀希がその姫君であると想像したと思う。
私もそう思った。
そのままの流れで鶏冠はその山へ向かうことになり、紀希に対して「姫」と頭を下げるわけである。
スッキリと姫君を元の人生へと戻らせる話の流れの軽快さに、ジリジリとした焦ったさもなく、読む側としては「あっぱれ!榎田ユウリ」と思ったし、
何より実は姫は男装していた櫻嵐であるという種明かしにも「あっぱれ!」
我々読者と鶏冠は同時に、榎田ユウリ(及び櫻嵐)にしてやられたわけです。
男装していた女性というのは、1巻で女装していた王子や鶏冠の流れも汲みしていて、読者としてはなんとなく懐かしさというものも感じるし、
それにより一泡ふかされた笙玲の描写は、すっかり天青に感情移入している読者にとっても溜飲が下がるシーンになった。
この1シーンに詰まった要素がこれだけ多いのに、
情報過多にならない書き方がすごく好みです。
この1シーンだけで語るものが多いけれど、
この1冊を通しての、さらなる鶏冠と天青の絆の強さにほっこりさせてもらったし、
天青に待ち受けている運命に対しても、想像するものがあった。
同時に、天青は天青で成長していることが伝わるラストに、鶏冠と同じように私も弟(というか子供?)を見るかのように感慨深くなりました。
Posted by ブクログ
書生仲間の洗礼を受けた天青。
性格悪いヤツってどんな組織にもいる。それは大人になっても変わらない。
学び舎は小さな社会。
社会で生きていくための、人との関わり方を教える場なのだと大人になってから思う。
学校は嫌いだったが、かけがえのない友人とも出会える。
笙玲と等身大の友情を築けたら良い。
また天青が自分の慧眼児たる役割りに恐れを抱くのも良し。頑張れ、天青!
Posted by ブクログ
宮廷神官その2.
天青は宮中神学院に入り、
鶏冠のもとで学ぶことになるが。
田舎育ちで貴族の子でもないということで、
いじめられることになる。
課題で山に登って少年少女に出逢ったり、
また王の前で慧眼児となることを求められるが
最後にはご学友たちと仲良くなれて良かった。
展開が早いのは良いが、
いかんせん一冊が薄すぎる。
肉はだめでも魚はいいのか、鶏冠。
Posted by ブクログ
新しいシリーズの本を手掛ける
熟練した私は「あえて2巻から」読む
決して間違えたわけではない
前巻が要約されて随所に書いてあるから
物語に早く入れるから(´・ω・`)ホントだよ
Posted by ブクログ
天青学校に入るの巻。
しかし慧眼児である天青を恐れて遠巻きにしたりすり寄ってゴマをするならいざ知らず、いじめるというのはみんな度胸があるな。
その場にいなくとも大神官を選びなおすことになった経緯は貴族なら知っているだろうに。
慧眼児の力を使わなくとも天青が「神官に相応しくない」と言ってしまったら将来がなくなるとは思わないんだろうか。しかも王と王子の後押しがあるのに。
伝説の、と言われていた通り慧眼児が本当にいるとは信じていないので軽視しているらしいが。
学舎の師範でもある鶏冠は、親し気にすると特別扱いしていると思われるため殊更厳しく接する。でも心配性で口うるさい。鶏冠がおかんみたいになってきた。
今回の慧眼児は濡れ衣により処刑された側室を陥れた者を見つける、というもの。
側室の娘は追放され行方知れずだったが、山で生き延びていて天青と出会っていた。
なかなかクセのある人物が出てきてますます賑やかになりそう。
でも苑遊はなんか胡散臭い。