あらすじ
前世にまつわる嘘の一つが明かされて、すれ違っていた想いに再び向き合った真紀と馨は、約束していた江ノ島デートへ! その頃浅草では、元あやかしの友・由理彦の妹の若葉が、怪我をしたあやかしと出会っていて……
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
あやかし夫婦第四弾。
今回は、あやかし夫婦の親友、浅草老舗旅館「つぐみ館」の息子、
継見由理彦のお話。
その正体が知られ、大事にしていた家族を失うのだが、
あやかし夫婦のもとへは、転校生という形で帰ってくる。
その合間に、江の島デートや、前作で世話になった津場木茜へのお礼にも行って、
また津場木家の呪いというややこしい案件を拾ってくる。
一応、浅草が舞台の場面もあって良かった。
でもちょっと、鬼嫁の暴力的シーンが少ないのが気になる。
Posted by ブクログ
ついた嘘は、ひとつの我儘と矜持。
京都から帰った最強あやかし夫婦、次に明らかになる嘘は、鵺の由理の嘘。彼女の妹が鍵となる。由理の正体は、前巻ラストで示されていたのですが、なるほど、そういう感じで人間の世界にいたんですね。妹ちゃんはほとんど今回初登場に近い状態で、いきなりこんなに大きな役割なので、正直あまり深く共感できなかったけれど。むしろ、凛音とか茜の方が大きく心に残ったかもしれない。凛音これもう絶対いい人だし。立場は同じにできないけれど、最終目標は近いところにあって、ただし手段に問題アリ、という。彼だけに限らず、前世と関係したり、またはあやかしと人間の関わりに関して意味を持つキャラクターが増えたので、彼ら彼女らの抱えている葛藤とか事情が語られてきて、さらに続きが気になります。あと、いつでも手鞠河童はかわいい。
ラスト、由理の選択に安心。こういうタイプの小説で、よもやサヨナラはないと思っていたけれど。