あらすじ
緑朗を狙う、容赦のない殺意…!!
双亡亭の母屋前。再び集結した破壊者達は、
束の間の休息を取り決戦への力を蓄える。
一方で、誰にも知られぬよう進行する
五頭応尽と侵略者の黒い陰謀…!!
一命を取り留めた緑朗は、偶然にも
彼らの「秘密」を耳にしてしまう。
剥き出しの殺意を一身に受け、
生き延びることが出来るのか…!?
破壊者達、坂巻泥努、五頭応尽。
各々の思惑は複雑に絡み合い…!?
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Posted by ブクログ
「タコハさんじゃないとダメなんだ」(第156回タイトル)に物語が収束される16巻である。
タコハ自身がこの屋敷に関わるようになった事情を開陳したりしているのだが、いよいよ物語は佳境に差し掛かり、核心に差し迫ってきた印象だ。
物語は合間の巻といったところだろう。
つかの間の休息を取る一行が描かれた前半と、仮死状態の緑朗がおじいさんの星の宇宙人に手を引かれて双亡亭深くに進み、決定的な秘密を知った上で追手に迫られる危機が描かれた後半で構成されている。
しのと応尽の内緒話を盗み聞きする緑朗という構図は、きちんとプロットとして計算されて描かれているに違いないわけで、細かな点でも藤田さんのストーリーテリングの緻密さを感じざるを得ない。
あくまで合間の巻、最終決戦目前の休息の巻として評価して、星四つ半相当と評価している。
ただ、そうした展開でもきちんと危機的状況を用意する辺りの手並みは、さすがだなーと読ませていただいている。